ベスト・オブ・映画欠席裁判 の商品レビュー
映画欠席裁判1〜3を再編集、文庫化したもので、原文は1997年から2007年に書かれたものだが、2023年の今読んでも面白い。 映画ガイドとして読者の役に立つということを第一にしているのではなく、映画の話題で笑わせることを第一にしている。どの回も、だいたいパターンは同じで、ボケ...
映画欠席裁判1〜3を再編集、文庫化したもので、原文は1997年から2007年に書かれたものだが、2023年の今読んでも面白い。 映画ガイドとして読者の役に立つということを第一にしているのではなく、映画の話題で笑わせることを第一にしている。どの回も、だいたいパターンは同じで、ボケとツッコミで笑えるという所に力点が置かれている。 もちろん、映画ガイドとしても有用で、著者たちの豊富な知識や経験による裏話、背景、元ネタの推測などに教えられることも多い。 たくさんの作品について言及しているので、巻末に映画名索引があれば、なお有用であった。
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伝説の活字漫才コンビ、復活! 映画への愛ゆえに怒り、ツッコミ、笑い、時に対立も辞さず語りつくす。 『千と千尋の神隠し』のアンタッチャブルなテーマを喝破し、『スター・ウォーズ』を『巨人の星』に、『チャーリーズ・エンジェル』を「通いたい店」にたとえて止まらない、対話型暴走映画評論集。...
伝説の活字漫才コンビ、復活! 映画への愛ゆえに怒り、ツッコミ、笑い、時に対立も辞さず語りつくす。 『千と千尋の神隠し』のアンタッチャブルなテーマを喝破し、『スター・ウォーズ』を『巨人の星』に、『チャーリーズ・エンジェル』を「通いたい店」にたとえて止まらない、対話型暴走映画評論集。 映画秘宝の人気連載、映画欠席裁判の濃縮版。 漫才のスタイルの中に、膨大な情報量と的確な批評があって、面白いです。 「チャーリーズエンジェル」のように、観客を楽しませることしか考えていない映画を、「店」と呼んだり、観客を甘く見てセリフなどで説明過剰したりして作っている日本映画界に怒ったり、目から鱗が落ちます。 「アルマゲドン」などの底抜け映画に細かい突っ込みを入れまくる2人の漫才に爆笑すること、間違いなしです。 中でも面白かったのは、キネマ旬報と映画芸術のベスト10を、無難な芸術ぶった映画ばかりを選んでいると批判しているところです。 ベスト10の面白さは、自分自身の好みを表すところであり、評論家の仕事は作者の意図を作者の言葉や資料を通して確認すること、次に作者の意図を超えた論を展開すること、新しい才能を見つけることだと熱く語っているところは、町山智浩の真骨頂だと思いました。 字幕翻訳家の戸田奈津子のヒドい誤訳っぷりに最初にツッコミを入れたのは、この本です。
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毒舌漫才映画評論なかなか面白かった。 結構、映画は観ている方だと思うけど、知らない作品も結構出てきた。
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町山智浩さんと柳下毅一郎さんとの対談で映画作品を語ったもの。過去の出版されたものを再編集したものとのこと。映画への愛と、少年の心、そして両氏の視点、切り口のおもしろさにあふれている。
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「ブレードランナーの未来世紀」という映画評論を読んで、町山智浩に興味を持った。僕と同世代なのも、親近感を感じる。 僕はまともな映画評論は読んだことがないのだが、この本に収録されている映画のほとんどに馴染みがある。 昔、角川文庫に「おもろ放談」という、SF作家の放言録があったが、そ...
「ブレードランナーの未来世紀」という映画評論を読んで、町山智浩に興味を持った。僕と同世代なのも、親近感を感じる。 僕はまともな映画評論は読んだことがないのだが、この本に収録されている映画のほとんどに馴染みがある。 昔、角川文庫に「おもろ放談」という、SF作家の放言録があったが、それを思い出した。ガチガチの評論より、このような本の方が、やはり取っつきやすい。 町山智浩の文春文庫くらいは、全部読もうかと思っている。
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歯に衣着せぬ評論こそが面白いので、別にお笑い形式をとらなくてもよかったんじゃないか?本来的にすべっているし。しかし資料性はもちろん高い。著者双方1000本くらいの評論大全を出版するべき。2万くらいまでなら買う。
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ざっくりとした批評に文字面見えるけど、ものすごいカンペを手にやってるんじゃないかってくらいの知識の量で圧倒されます。ただしバカ。
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映画に詳しいわけではないので、けっこう、有名どころしか見てないです。 でも、知らなくても楽しめる。 ものすごい知識のある人のおもしろい蘊蓄っていうのは、いいですね。 多分、映画見てるよりもおもしろいかも。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
映画欠席裁判 ■字幕翻訳の女王?ナッチ ★柳下: でもね、戸田さんがやるようなハリウッド大作になると、海外の配給先むけに字幕製作用台本っていうのがついてくるの。Mt.Fuji 日本の最高峰って感じで、固有名詞とか慣用句に注釈が付いている。 ☆町山: なんだ、じゃあ中学生だって訳せるじゃん。 ★柳下: それでも『マイノリティ・リポート』で、プリコグ(超能力者)の三人が「アガサ、アーサー、ダシール」ってミステリ作家の名前なのを戸田字幕は「ダシェル」にしてた。 ☆町山: ハメットも知らないのか?英文学部だろ? ★柳下: 他の映画でも大天使ミカエルのことを大天使聖マイケルだって。 英語の発音に忠実にした、って言うのかな。 ☆町山: たんに無知の言い訳じゃん。 ★柳下: 女王だから周囲も文句言えないのかも。 って思ったらなんと、ナッチが『ロード・オブ・ザ・リング』の字幕から降ろされそうらしいですよ。 ☆町山: ああ、指輪ファンたちが署名運動してたね。 いよいよナッチ王国崩壊の序曲か? 映画秘宝2002年38号 ■ベストテン ☆町山: 評論家は、派手に宣伝されないから一般の人が気づかない映画の中から、新しい作品や才能を見つけて紹介するのが義務なんじゃないのか? ☆町山: 評論家なんて「誰を評価したのか」ってとこでしか評価されないんだぜ。 だから、新しい才能、作品を見つけるために海のものとも山のものとも知れない映画を見まくるしかない。だって誰だって最初は新人だから。 その90パーセント以上は本当のクズだろうけど、そのゴミのなかに新しい才能や表現が埋れているんだよね。 評論家と称してタダで試写を見ている以上、お金や時間がなくて月に数本も映画を観ることのできない一般の人に代わりにゴミの山を漁るのが(評論家の)仕事だろうよ。 それを面倒くさがって、すでにいい評判が伝わっている映画しか観ない先生野郎がほとんどなんだよな。 ★柳下: その意味ではゴミでも何でも観る松田政男先生や双葉十三郎先生って本当にプロだね。 映画秘宝ベストテンなんかぶっとばせ98年
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