命を守る教育 の商品レビュー
防災教育というと、過去の震災の恐ろしいところを見せるものだと思ったが、恐怖を与えるものではいけないというのが印象的だった。また、各教科で学んでいく、例えば数学では津波の速度の計算など、というように、徹底してやっているのも良いと思った。
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災害社会工学を専門に研究している著者が中心となって2004年から岩手県釜石市の小中学校で行った津波防災教育について書かれている。 著者の防災教育は防災に対する「姿勢」を教えており,例えば避難三原則「想定にとらわれるな」「最善を尽くせ」「率先避難者たれ」ということ訴えている。実...
災害社会工学を専門に研究している著者が中心となって2004年から岩手県釜石市の小中学校で行った津波防災教育について書かれている。 著者の防災教育は防災に対する「姿勢」を教えており,例えば避難三原則「想定にとらわれるな」「最善を尽くせ」「率先避難者たれ」ということ訴えている。実際東日本大震災の際にこの教え通りに実践した釜石東中学校の生徒たちによって,釜石小中学生の生存率99.8%という高い生存率につながった。 また津波がきたらみんなてんでばらばらに逃げる「津波てんでんこ」に込められた本当の意味についても触れ,家族の信頼感の大切さを述べている。 本書には津波の体験を書いた中学生の作文も掲載されている。 教員を目指している人には防災訓練や,家庭での防災の姿勢を考える際の手助けになるかもしれないので,おすすめします。 (請求記号374.9//K31 資料ID12000426)
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※このレビューにはネタバレを含みます
本書は、東北大震災の被害を受けた岩手県釜石市で、中小学生に防災教育をしてきた筆者が、その教育が3.11で一定の効果を発揮したことを説明し、また、こういった教育がいかに大切かを纏めた本である。 この本を読むと、地震が起きた際、最も危険なのは「この程度の揺れなら大丈夫」「まっさきに逃げるのは格好悪い」といった油断であるということを再認識できる。子供たちはピュアな分、しっかりと教育されれば、油断することなくすぐに避難することができるため、防災教育はとても大事。また、子どもが避難する姿を見ると、大人もつられて避難するという相乗効果もある。 子どものころは、避難訓練なんて面倒と思っていたが、今になってその重要性が良く分かる。
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学校教育の中で防災を学び、その学びが震災時に大変役立った話。想定外に瞬時に対応したからこそ、命が助かった。子供たちの逃げる姿を見て、地域の方たちも逃げた。災害をやり過ごす知恵を地域の常識にすることはなかなか難しいのかも知れないが、そんなことができた良い事例。
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片田教授が釜石市でどのように防災教育に取り組んできたのかが俯瞰できる内容となっています。 著者は,大人に対する講演会を重ねる中で,「ある決まった人」「もともと防災に興味のある人」しか講演会に参加してくれないことに気づき,子どもたちへの働きかけこそ大人も動かすことになるに違いな...
片田教授が釜石市でどのように防災教育に取り組んできたのかが俯瞰できる内容となっています。 著者は,大人に対する講演会を重ねる中で,「ある決まった人」「もともと防災に興味のある人」しか講演会に参加してくれないことに気づき,子どもたちへの働きかけこそ大人も動かすことになるに違いないと考え,学校教育の現場に出て行きます。 「知識の防災教育」ではなく「姿勢の防災教育」となったとき,その地域は災害に強い人の集まった地域となるのでしょう。セメントだけでは防災はできない…と学びました。 ほとんどの子どもたちが助かった状況にあっても,著者は「釜石市の結果をかならずしも是とは思っていません」と延べ,今後の課題も挙げいます。その真摯な姿勢に,学ぶべきことは多いです。
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