それでも、読書をやめない理由 の商品レビュー
装丁に惹かれ衝動買い。この装丁、いい。 読書が「仕事」の著者、近頃あまり本に集中出来ないらしい。更に、息子に「文学は死んだ」と言われ、声を詰まらせる…。 そこから始まる、「読書すること」論。 に、してもこの装丁、いいわぁ。
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読書は一種の瞑想。おそらく私たちが別の人間の意識と同化できるただ一つの方法。本を読むということは、その本を所有するということ。 読み手は本の中に入り込むことを求められる。 読書には余裕が必要。読書は瞬間を身上とする生き方から私たちを引き戻し、私たちに本格的な時間を返してくれる。
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個人的なエッセイみたいなもの。 アメリカ文学の話が多いので共感できない。 原題(THE LOST ART OF READING)のほうが、内容を正しく示している。
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インターネット、SNS、電子書籍…読書をめぐる環境が変化する中、"本を読む"ことの本質を考察。デバイスの進歩で変わるものと変わらないこと。本の世界と触れることで我々が得るもの。
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2012年101冊目。 インターネットの普及やSNSの台頭によって、情報を手にする「速さ」ばかりに注意が行き、じっくりと時間をかけて熟考することが妨げられていると著者は言う。 読書は、そのスピーディーな現実世界から一時的に離れ、集中して内面生活へと戻る道しるべなのだと。 著者...
2012年101冊目。 インターネットの普及やSNSの台頭によって、情報を手にする「速さ」ばかりに注意が行き、じっくりと時間をかけて熟考することが妨げられていると著者は言う。 読書は、そのスピーディーな現実世界から一時的に離れ、集中して内面生活へと戻る道しるべなのだと。 著者自身がかなりの読書家なため、あちこちに見られる引用は秀逸。 読書論に限らず、普遍的に心に留めておきたい言葉が多かった。
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IT技術の拡がりのなか、読書という個別的で内省的な行為はなくなってしまうのだろうか。そんな危惧を抱いている人々に読んでもらいたい本です。アメリカのコラムニストの書いた読書論として、若い世代の子供たちとやりとりしながら、読書という行為について考察する点が面白かったです。 私自身...
IT技術の拡がりのなか、読書という個別的で内省的な行為はなくなってしまうのだろうか。そんな危惧を抱いている人々に読んでもらいたい本です。アメリカのコラムニストの書いた読書論として、若い世代の子供たちとやりとりしながら、読書という行為について考察する点が面白かったです。 私自身、メールだSNSだとついいじってしまい、本に向き合い、集中するということが、そういえば最近なくなっていました。「スピードこそがわたしたちを事実の解明へ導き、深く考えることより瞬時に反応することのほうが重要で、わずかな時間も無為に過ごしてはいけない、と。そこに、わたしたちの抱える読書の問題が端的に表れている。なぜなら、本を読むには、それとはまったく逆の姿勢が必要だから。余裕を持って深くのめりこむ姿勢こそ大切なのだ。」(46頁)と述べられています。読書とは一見すると無意味だったり、時間がかかったりするからと敬遠されがちですが、そうした点こそが読書の本質でもあるということでしょう。 読書がスピード第一の現代では困難であるのだが、それでもじっくり時間をかけて深く考えるという体験はなくしたくないという著者の主張に賛同いたします。とはいえ、ではどうしたらいいかという方策を示しているわけではありません。それは読者ひとりひとりがそれこそゆっくりと考えていくことなのでしょう。というのも、私はそれこそが「文学」のあり方だと思うからです。 読書って、かけがえのない体験だったのかもしれないと、読み終えたとき、思わせてくれます。ある意味ではスピード感なしにはやっていけない現代において、読書の意味を改めて考え直してみるにはいい本だと思います。
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最近雑音めいたものを感じ、読むことに集中できずにいた私は共感するところが多々あった。この本を読んだあとツイッターを眺める時間が格段に減った。 今は紙の読書だけれど、そのうち電子書籍も読んでみたい。
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息子の、本なんかもう誰も読まないよ、というメッセージを通じながら、読書から離れる理由と、それでも本を読むための動機を考える本、だと思ったら、後半は携帯情報機器による細切れ時間の奪取や、電子書籍と紙の書籍では脳の反応が変わるといった、フツーの電子書籍経験みたいな風になっていってしま...
息子の、本なんかもう誰も読まないよ、というメッセージを通じながら、読書から離れる理由と、それでも本を読むための動機を考える本、だと思ったら、後半は携帯情報機器による細切れ時間の奪取や、電子書籍と紙の書籍では脳の反応が変わるといった、フツーの電子書籍経験みたいな風になっていってしまった。 紙の本か電子書籍か、という違いよりも、文学かそうでないのか、あるいは編集意図がちゃんとある情報か、そうでないのか、という違いのほうが圧倒的に大きいのだと思います。そういう意味では、前半のほうは面白く、後半をざっくり取ってしまうほうが、僕にとってはよい本になりそうでした。 そういえば、炎上中の某電子書籍リーダーのWEBサイトに、「人が一生の間に読む本は、平均100冊といわれています。」というビックリするようなコピーが踊っています。誰に何を訴えたいメッセージなんだろう。なんか変な気分になってきた。本書のレビューじゃないですね、これは。
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なんというか、読書論なのか文化論なのか、エッセイなのか判然としない本です。 インターネットの普及によって本を読まなくなってしまった筆者が、「それでも、読書をやめない理由」をひたすら考察しています。 ただどうも、色々な人の発言や文章などを引用して、論文らしい体裁にもなっていますが、...
なんというか、読書論なのか文化論なのか、エッセイなのか判然としない本です。 インターネットの普及によって本を読まなくなってしまった筆者が、「それでも、読書をやめない理由」をひたすら考察しています。 ただどうも、色々な人の発言や文章などを引用して、論文らしい体裁にもなっていますが、筆者の頭の中の独り言が文章になっているだけのように感じられます。 けっきょく最後は「それでも人は本を読む」という結論になるのですが、考えてみればタイトルを見ればその結論は最初から明らかなわけで。 この筆者の、まだるっこしい考察をわざわざ通過しなくとも、日本人の書いた軽い読書ハウツー本をちょっと読めば、「インターネットが普及しても紙の書籍が価値をもつ理由」などすぐに思い至ります。
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電子書籍時代の読書論。で、読書って何なのよ、を考える一冊。 著者は大学で文学を教える、いわば本を読む人代表。でも本を読む、という行為がもたらす没入感というか、その世界に入り込んでいく感じがどうも最近薄れてる気がする。その理由を探りながら、これからどんな風に読書という行為と向き合っ...
電子書籍時代の読書論。で、読書って何なのよ、を考える一冊。 著者は大学で文学を教える、いわば本を読む人代表。でも本を読む、という行為がもたらす没入感というか、その世界に入り込んでいく感じがどうも最近薄れてる気がする。その理由を探りながら、これからどんな風に読書という行為と向き合っていこうか考える。 電子デバイスを否定するものではなく、自分にとっての読書とは何か、を突き詰めて考える姿勢に好感を持った。アメリカの話やけど、日本のいかにもな紙の本礼讃、電子書籍否定論よりももっと根源的な思索。 http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2012/04/post-e80b.html
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