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一瞬でいい(上) の商品レビュー

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23件のお客様レビュー

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2023/05/30

谷口けいさんが好きな本。読み始めたら2日でした。 東京から夏の間軽井沢に遊びに来る創介と未来子、 軽井沢に住んでいる稀世と英次。幼みじみの4人は浅間山の事故をきっかけにそれぞれの道を歩みだす。 その道は離れていったり、交錯したり、、 35年にも及ぶ人生の紆余曲折、人間模様、恋煩い...

谷口けいさんが好きな本。読み始めたら2日でした。 東京から夏の間軽井沢に遊びに来る創介と未来子、 軽井沢に住んでいる稀世と英次。幼みじみの4人は浅間山の事故をきっかけにそれぞれの道を歩みだす。 その道は離れていったり、交錯したり、、 35年にも及ぶ人生の紆余曲折、人間模様、恋煩い。 あの一瞬がなかったら。 そう思わずにいられない一方で、 あの一瞬があったから、今の生き方がある。 それはどんな一瞬でも言えると思うけど、 山をやる人間としてヒトゴトではない物語に、人生に、夢中になりました。 勢いで本編を読み終わって、もう1ページめくったら、谷口けいさんのあとがきが。その一瞬が訪れてしまった方のあとがきを読むのは、とても悲しくて、でもだからこそこのあとがきに書いてある「生きられなかった人生の分まで、私は欲張りに生きたいな」が心に響いた。 人生に答えなんてない。 答えなんか求めるから不安になるんだ。 人生の後半でそう気づく創介のこの言葉。 つい答えを見つけたくなってしまうのが人間。見つからない答えを探して苦しむ人がいかに多いか。 人生は色々ある。 本当に色々ある。 登場人物それぞれに訪れる人生の色々。 山をやる人にもやらない人にもぜひ読んでみて欲しいです。

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2019/03/21

人物とその経歴は著者のなせる見事な造形である。総力を出した感がある。やはり女性は長く生きる。たくましい。著者自身も軽井沢に住んでいるのがよくわかる。舞台として申し分ない。結末とエピローグはやや散漫なのが残念だ。

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2015/09/16

幼馴染の男女4人が、高校卒業を控えた記念に浅間山登山に向かう。そこで不慮の事故により、ひとりが命を落とす。そのことをきっかけに、その後の、残された3人の運命が大きく変わっていくという物語。短い文章の中で、時間がどんどん流れてゆき、語り手も3人が次々と入れ替わっていくので、とてもテ...

幼馴染の男女4人が、高校卒業を控えた記念に浅間山登山に向かう。そこで不慮の事故により、ひとりが命を落とす。そのことをきっかけに、その後の、残された3人の運命が大きく変わっていくという物語。短い文章の中で、時間がどんどん流れてゆき、語り手も3人が次々と入れ替わっていくので、とてもテンポ良く読み進めていける。

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2014/08/15

友情と育った環境の違い、そこで待っている運命を受け入れざるをえない葛藤と戦う18歳の心模様が手に取るように感じられる上巻 一気に読み進めたくなる一冊

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2014/03/17

自分はどこに視点を当てて読もうか迷った。誰に視点を当てるかで、まったく違う読後感となるだろうな…と。淡々と読み進めていき、いつの間にか読み終わっていた感じ。

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2013/12/10

友達を山で亡くしてしまい、一緒に登った残りの3人の人生のお話。長いスパンで書かれているので、とても面白かった。

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2013/06/08

《本文より》 「もしあの一瞬がなかったら、私たちはどんな人生を送っていたのかしら」  すぐには返事ができなかった。それは稀世自身、何度も繰り返してきた質問だった。答えがないことはわかっている。生きられなかったもう一つの人生を、いまさら手繰り寄せるようなことをしていったい何になるだ...

《本文より》 「もしあの一瞬がなかったら、私たちはどんな人生を送っていたのかしら」  すぐには返事ができなかった。それは稀世自身、何度も繰り返してきた質問だった。答えがないことはわかっている。生きられなかったもう一つの人生を、いまさら手繰り寄せるようなことをしていったい何になるだろうう。それ稀でも問わずにはいられない。 「お姉ちゃんいかないで」 小さなボストンバックを手に、玄関を出て行く姉を、未来子は泣きながら引き止めた。 その時だけ、姉はいつもの柔和な眼差しに戻って、」振り返った。 「未来ちゃんも、きっといつかわかる時が来るは」 あれは闘志の目ではなかったと、未来子は思っている。 あれは恋をしている目だ。

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2013/01/29

四人の幼馴染での登山で英治が遭難して死んでしまう。自責の念をかかえながらも、生きて恋していく。11年ぶりの再会に…

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2012/12/05

産院で陣痛待ちしながら読んだ本(笑) 唯川恵って恋愛指南書?を書いてる人かと思ったら普通の小説も書くんだね。 高校時代、登山中に見舞われた不幸な事故に因り歯車が狂い始めた友人たちの人生一代記。 あの一瞬がなければ、こんな人生になるはずはなかったのに… そんな後悔の呪縛から...

産院で陣痛待ちしながら読んだ本(笑) 唯川恵って恋愛指南書?を書いてる人かと思ったら普通の小説も書くんだね。 高校時代、登山中に見舞われた不幸な事故に因り歯車が狂い始めた友人たちの人生一代記。 あの一瞬がなければ、こんな人生になるはずはなかったのに… そんな後悔の呪縛から逃れられず、彼らを取り巻く年月は30年を経過する。 それほどまでに人生を縛り付ける出来事ってそんなに出会えないよな、と冷静になって思う。 この作品の主人公たち4人は高校卒業を機に将来に向かってまさに羽ばたこうという瞬間に置いてきぼりになってしまった。 その一瞬があったために自分は生涯幸せになることはない、そう思えることが何だかすごい情熱的です。 上下巻でひたすら不幸な彼らを見続けるわけですが、冒頭の理由もありちょっと思い出深い作品になりました。 軽井沢行きたいな~

Posted byブクログ

2012/09/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

生々しかった。やたらと現実感があった。自分の将来を少しばかり案じてしまった。ここでは母親の身勝手さと弱さが強く描かれているようだ。だんだん栄次が忘れられているわけでもなく、小さくなってるわけでもないが物語の中で存在が薄くなっていってるように感じた。 「一瞬でいい」の意味はまだ分からない。

Posted byブクログ