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福島第一原発 の商品レビュー

4.5

23件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2012/11/12

あまりに恐ろしい内容なので、実はなかなか最初から腰をすえて読めないでいる。 ガンダーセン氏は、アメリカでも有数の原発関係の専門家だと思うのだが、その第一線の専門家が「福島では3基がメルトダウンしている。これは人類かつて無いこと」と言ってるわけで・・・対処の方法も、もうないんですね...

あまりに恐ろしい内容なので、実はなかなか最初から腰をすえて読めないでいる。 ガンダーセン氏は、アメリカでも有数の原発関係の専門家だと思うのだが、その第一線の専門家が「福島では3基がメルトダウンしている。これは人類かつて無いこと」と言ってるわけで・・・対処の方法も、もうないんですね。 とりあえず、燃料が地下水に触れないように、汚染水がもれないようにどうにかする、4号基の核燃料をどこかに移す、そういうことくらいしかできないんだな・・・ こんな状態がこれから何十年も続くのかと思うと、暗澹たる気持ちになるが、日本はどうしてあんなに能天気なのか・・・。あまりに事態が大きすぎてどうしたらいいのかわからないってことなのかな。

Posted byブクログ

2012/10/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

福島第一原発の事故後、何度となく原発事故について考えられることを発表してきたガンダーセンの本。マークワンに近い原発の設計やかんりに携わってきただけにその主張には説得力がある。三号機は核爆発というのも多分そうだろう。 結果だけみて何シーベルトという議論より、放射性ブックの何々が検出されたのはこれこれの証拠という具合に極めてわかりやすい。安全性を考慮しなければ原発は安く、安全な原発は儲からないというのは多分真実だろう。 多くの人に読んでもらいたい。

Posted byブクログ

2012/07/20

実際に原子力炉の設計等を経験してきた、アメリカの原子力技術者が書いた本。 スリーマイル事故の調査なども行なっており、日本の様々なしがらみのある専門家や知識の足りないコメンテータの本よりは良いのではないかと思い、手にとった。 福島第一原発の原子炉は旧型のもので、その脆弱性が以前から...

実際に原子力炉の設計等を経験してきた、アメリカの原子力技術者が書いた本。 スリーマイル事故の調査なども行なっており、日本の様々なしがらみのある専門家や知識の足りないコメンテータの本よりは良いのではないかと思い、手にとった。 福島第一原発の原子炉は旧型のもので、その脆弱性が以前から指摘されていたらしい。 それにもかかわらず、このような大事故が起こるまで脆弱性に対して真摯に対応して来なかったことは許されることではないと感じた。 一方で、原子力発電の危険性を提唱し、「脱原発」を提唱している筆者であるが、「脱原発」を行ったあとにどのようなエネルギー計画を立てるのかという点に対しては少々根拠が薄いと感じた。

Posted byブクログ

2012/06/05

たたたーっと駆け足読み。いちいち納得だけど、ここの書かれていることへの反論とかあるなら、それもチェックしたいと思いつつ……

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2013/12/29

とても示唆的。危機は去っていない。 著者の主張通り、核の扱いは、人類と言う種の時間スケールではコントロールできない事象だ。よくこんなもの実用化したもんだ。 ・2011年3~5月に使用された車のエアフィルターをレントゲンフィルムで捉えた写真があります。シアトルは一分間で11.7μ...

とても示唆的。危機は去っていない。 著者の主張通り、核の扱いは、人類と言う種の時間スケールではコントロールできない事象だ。よくこんなもの実用化したもんだ。 ・2011年3~5月に使用された車のエアフィルターをレントゲンフィルムで捉えた写真があります。シアトルは一分間で11.7μR(1μR/h=0.93cpm)、東京は18.9、福島市は199。違いは一目瞭然です。福島県から送られた車のエアフィルターをマサチューセッツ州の研究所で測定すると、放射性物質として破棄しなければならない水準まで汚染されていました。整備士たちの健康が懸念されます。また、車が燃焼のために取り込む空気は平均で人間の呼吸と同量ですから、住民への悪影響は免れないでしょう。 ・アメリカではネバダ州に計画されていた処分場が実現しそうにありません。一見すると砂漠ですが、わずかな降水量による湿気でも、長年にわたれば金属と反応したり、放射能を運んだりすることが懸念されます。100年なら深刻な問題を引き起こさないと思われる水も、数千、数万年となれば話は別なのです。温められた地下水が容器に影響を及ぼすかも知れませんし、ガラス固化技術も確実だと証明されていません。 人間に長寿命核種の問題を解決できる力が備わっていると考える傲慢な態度は、恐ろしいとしか言いようがありません。人類の時間スケールを超えた話なのです。

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2012/04/28

専門家であり、国外から客観的に見て指摘されている。 1年たった今、読んでおくべき本。 200ページ未満のため、読みやすい。

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2012/03/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

昨年の3月11日の大地震と津波によって事故を起こした福島第一原発は、一体どのような事故を起こし、今はどういった状況で、これからはどうなるのか、という問いに答えてくれる本です。著者のアーニー・ガンダーセンという人は、原子力技術者であり、米エネルギー省の廃炉手引書(初版)の共著者でもあるそうです。原発の会社の副社長もしていたとかで、内部告発したことを機に、業界を追われながらも、今日も影響力を持つ発言者として活動されているようです。

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2012/03/18

著者はアメリカで長年、技術者として原発建設・運営にたずさわり、関連会社の役員も務めた人物。役員だった90年代に、原発の運営状況、安全管理の甘さに疑問を持ち、監督機関であるNRCに内部告発したところ、逆に業界を追われ、反原発派に転じた。 本書は、簡潔かつ具体的に、福島原発各施設の...

著者はアメリカで長年、技術者として原発建設・運営にたずさわり、関連会社の役員も務めた人物。役員だった90年代に、原発の運営状況、安全管理の甘さに疑問を持ち、監督機関であるNRCに内部告発したところ、逆に業界を追われ、反原発派に転じた。 本書は、簡潔かつ具体的に、福島原発各施設の現状と問題点、これから起こりうる事態をまとめてある。 特に役立つのが、著者の専門分野である施設の構造の解説。福島各号機の構造的な欠陥を、アメリカの同構造の原発と比較しながら分かりやすく説明する。 東電発表の「現状報告」などと引き比べると、なかなか興味深い。手元に置いて、その都度参照しようと思う。 本書で最も驚いたのは、原発は無事故どころか、ご本家のアメリカにおいて、スリーマイル以前にも以後にも、頻々と事故が起きていること。そして、複数の犠牲者を出したかなり深刻な事故でも、我が国ではほとんど報道されていないのではないか(少なくとも私は全く知らなかった)ということだった。

Posted byブクログ

2012/03/14

 著者のアーニー・ガンダーセンという人はGEで、福島原発のタイプのマークⅠ型の沸騰水炉を設計していた人だ。  このタイプの炉については、多くの問題点を指摘されてきていたが、ほとんど対策を取らないで経過してきた。その心配が本当になってしまった。  メルトダウンに至る直接的な原因は、...

 著者のアーニー・ガンダーセンという人はGEで、福島原発のタイプのマークⅠ型の沸騰水炉を設計していた人だ。  このタイプの炉については、多くの問題点を指摘されてきていたが、ほとんど対策を取らないで経過してきた。その心配が本当になってしまった。  メルトダウンに至る直接的な原因は、冷却のおおもとになる海水冷却ポンプがだめになったことで、もとの冷却がうまくいかなければ、結局、メルトダウンに至るのは必然だった。  いまなお、原理炉の中の状態はわからない。しかし、汚染水の処理は今後もずっと続く。汚染の問題、今後の廃炉をどうやっていくのか、原子炉について経験豊かな筆者によるさまざまな警告。これは傾聴に値する。

Posted byブクログ

2012/03/12

専門的と言うことだったのでもっと難しい内容を想像していたが、大変判りやすく、読みやすかった。 政府や東電、新聞の情報をすべて鵜呑みにすることが出来ない今、読んでおいて損はしない本のように思います。

Posted byブクログ