若者が無縁化する の商品レビュー
図書館で借りた。 若者が働きたくても働けない状況にあるのはなぜかを分析し、それにより働けないこと以外に何が起きているのかを解説し、対策を述べている。 企業が採用の姿勢を変えるというような就職の時点での対策だけでは不十分だとあった。小・中のときに貧困だと非正規就業となりやすいこ...
図書館で借りた。 若者が働きたくても働けない状況にあるのはなぜかを分析し、それにより働けないこと以外に何が起きているのかを解説し、対策を述べている。 企業が採用の姿勢を変えるというような就職の時点での対策だけでは不十分だとあった。小・中のときに貧困だと非正規就業となりやすいこと、そのような人たちは支援があることすら知らないことがあるためだという。できるだけ早い時期に見つけて支援することが二極化を防ぐ方法だと言っていた。 若者支援の一つで社会的企業が取り上げられ、そこで紹介されていたK2インターナショナルに興味がわいた。共同生活をさせて、自社の飲食店での就労などもできる仕組みだった。 公的資金を得ることのメリット・デメリットにも触れており、支援には色々な要素が絡むことを理解できた。
Posted by
【読書その63】若者の貧困問題の実態を明らかにし、その対策について論じた本。著者は、政府の若年者対策の審議官等の委員もされている、放送大学教授の宮本みち子氏。 まず、若年者のデータ的なところを整理すると、2010の労働力調査(総務省統計局)では、15歳~34歳人口のうち、失業者が...
【読書その63】若者の貧困問題の実態を明らかにし、その対策について論じた本。著者は、政府の若年者対策の審議官等の委員もされている、放送大学教授の宮本みち子氏。 まず、若年者のデータ的なところを整理すると、2010の労働力調査(総務省統計局)では、15歳~34歳人口のうち、失業者が134万、フリーターが183万、ニートが60万。 2007の厚労省の若者自立塾、サポステの実態調査では、ニートの8割が職歴あるが、経験職種はサービス業、土木作業等の生産労務職、営業販売職などの熟練を要しないアルバイト中心であり、不安定就労になっているという。 さらに、ニートの中には就職を希望していない「非希望型ニート」には低学歴、低所得家庭出身者が多い。労働市場で不利な立場に置かれ、誰からも支援を受けられず、結果としてニートになっているという。 特に重要だと思ったのが、「もっとも脆弱な層である不就業の状態にある若者は職業教育の充実だけでは救済できない重層的な困難を抱える。雇用対策が効果を発揮するには家族支援と福祉や医療も含めた包括的な支援が必要。ニート問題を労働に関する問題に矮小化すべきではない。」という指摘。 自分自身が担当した生活保護受給者の若年層もこのような重層的な困難を抱えていた。ハローワークで仕事を見つければスムーズに自立した生活が送れるとは到底思えないような家庭環境や生活習慣であった。 本書で特に注目したのが、釧路市の生活保護受給者への自立支援の先進的取組。 生活保護受給者は非常に様々な困難を抱えている。その実像を無視して就労支援をしても効果があがらない。そこで、いきなり就労支援を行うのではなく、まずは日常生活、社会生活自立を達成し、就労自立に至るように段階的にプログラムを組んでいるという。 釧路市では、意欲向上のための活動やボランティアや就業体験への参加を半就労・半福祉の「中間的就労」と位置づけている。人は、社会に参加し、活動し、他者との相互関係の中で自分自身の存在意義を実感できる場が必要なのである。著者も指摘するように、このような釧路市の取組は若年者への施策にも十分参考になると思う。
Posted by
主にEU諸国の青年政策を概説した上で、我が国の青年政策を照射する本。内容は包括的で、我が国については横浜・静岡など地方での取り組みを採り上げている。青年政策を考える上で基礎文献となるのは確か。
Posted by
タイトルは新書なので書名と内容とあまり関係ないです。 ニートやフリーターといった層は学校のどこかでいじめなどにあってしまっていることが多くなりたくてなったわけではない。 低所得者層は再生産される。 ニートはイギリスでは10代に適応されるが日本は拡大され35歳までとされる。 フリー...
タイトルは新書なので書名と内容とあまり関係ないです。 ニートやフリーターといった層は学校のどこかでいじめなどにあってしまっていることが多くなりたくてなったわけではない。 低所得者層は再生産される。 ニートはイギリスでは10代に適応されるが日本は拡大され35歳までとされる。 フリーターはリクルートが命名。
Posted by
最近問題になっている格差社会の中で若者に焦点を充てた1冊です。 土曜日から東京で研修を受けるために新幹線の中で読んで、低学歴と雇用形態の問題を中心に書かれていました。 教育は本来平等であるはずなのに、所得によって格差が生じている。 今後も注目していきたい視点です。
Posted by
会社の中でも年齢構成のバランスが崩れ、若手が閉塞感を感じてしまい、また登用が難しくなってきているのを実感しています。一方、それ以前に社会においてもバランスが大きく崩れ、若手を支援する必要性が高まっている事を実感しました。 なんとか「自分で作る力」を若者達に身につけてもらい、会社に...
会社の中でも年齢構成のバランスが崩れ、若手が閉塞感を感じてしまい、また登用が難しくなってきているのを実感しています。一方、それ以前に社会においてもバランスが大きく崩れ、若手を支援する必要性が高まっている事を実感しました。 なんとか「自分で作る力」を若者達に身につけてもらい、会社に依存しない人たちになってもらえるよう、自分に何ができるか考えてみたいです。
Posted by
- 1
- 2