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「第5の戦場」サイバー戦の脅威 の商品レビュー

3.7

24件のお客様レビュー

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2018/11/12

LACに勤めるサイバーの専門家で、自衛隊OB。個々の項目は、記述が発散気味で学術的とはいえないが、よく調べられており内容は濃い。サイバーに関する多くのことが網羅されており、新たに知ったことが多かった。印象的な記述を記す。 「サイバー戦では攻撃者が絶対的に有利であり、ターゲットに...

LACに勤めるサイバーの専門家で、自衛隊OB。個々の項目は、記述が発散気味で学術的とはいえないが、よく調べられており内容は濃い。サイバーに関する多くのことが網羅されており、新たに知ったことが多かった。印象的な記述を記す。 「サイバー戦では攻撃者が絶対的に有利であり、ターゲットにされた側は常に反撃が困難な戦いを強いられる」p102 「いつか日本がどこかの国と衝突し、戦争が始まれば、その国の愛国青年たちが「愛国無罪」などと言って一斉に日本の中枢インフラなどにサイバー攻撃を仕掛けてくるかもしれない。いや、きっとそうなるだろう」p108 「「もしやったら、タダではおかないぞ」と米国が拳を振り上げるほどに、おそらく水面下では熾烈なサイバー戦争がすでに戦われており、それが世界最強のサイバー戦能力を誇る米国をもってしても、もはや御しがたいほどに深刻になりつつあるということなのだろう」p188 「世界の軍隊を規律する法規は、国際法でやってはいけないとされていること以外は何をやってもかまわない、いわゆる原則無制限の「ネガリスト」方式とよばれるものである。これに対して日本の自衛隊は、すべての行動に法的な根拠が必要で、法に定められていることしかできない。命令にないことはご法度の、いわゆる原則制限の「ポジリスト方式」である」p211

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2017/10/26

5年前の著者ではありますが、サイバー戦の事実を知るための教科書的な書籍です。ご本人のセミナーは分かりやすかったです。

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2016/12/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2012年刊行。著者は元陸上自衛隊所属隊員。  タイトルどおりの書で、スマホの危険性や個人ユーザーのパソコンがサイバー攻撃の隠れ蓑となる危険性など、それほど新奇な叙述はない。  ただし、2000年代後半からの各国でのサイバー戦争(エストニアに関する本書の叙述が印象的)の具体的様相と、自国に居ながら標的国を攻撃する民間人≒サイバー・パルチザンの箇所とは、個人的には読んで損はなかったかな。  陸自は組織改変し、サイバーテロ対策に相当人員と彼らへの教育資源を投入すべきとの意を強くしたところであるし、著者は自衛隊員だったので、本書もまた当然、自衛隊を軸に物事の処理方針を検討しようとしている。  ただし、それ自体が縦割り行政の最たるものともいえる。そもそも、自衛隊ではなく警察の所轄という選択肢も念頭に置くべきかもしれない。  なお、叙述に深みはないので、あっという間に読める。

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2016/11/17

序章はかなり煽っている。前提条件が異なる事項を混合させて煽る手法。マスゴミ的記述だが,一般人に危機感を持たせるにはこれでいいのかもしれない。 民間から経済産業省の審議官になった著者がこの本で提起した課題を解決してくれることを望む。 気になった点(間違いではないが) ・用語の使...

序章はかなり煽っている。前提条件が異なる事項を混合させて煽る手法。マスゴミ的記述だが,一般人に危機感を持たせるにはこれでいいのかもしれない。 民間から経済産業省の審議官になった著者がこの本で提起した課題を解決してくれることを望む。 気になった点(間違いではないが) ・用語の使い方が一般的でない(自衛隊用語?) ・後日判明した事柄から記述が不正確な部分がある(スタクスネットなど)

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2015/10/03

著者の新作、『サイバー・インテリジェンス』を読んだ後に本書を読了。 なので、本書と新作のほうを読んでの感想を先にのべるとどちらも基本的な内容に大きな違いはないように感じた。 ただやはり、どちらもタイトルに即した内容にはなっている。 ハッキングの問題をインテリジェンスの問題として捉...

著者の新作、『サイバー・インテリジェンス』を読んだ後に本書を読了。 なので、本書と新作のほうを読んでの感想を先にのべるとどちらも基本的な内容に大きな違いはないように感じた。 ただやはり、どちらもタイトルに即した内容にはなっている。 ハッキングの問題をインテリジェンスの問題として捉えるのと、戦争との関係で考えるかの違いである。 とまあ、比較はこれくらいにして、 読んだ感想としては、「もしかして日本ヤバイんじゃね!?」ということである。 今はいいけど、今後マイナンバー制度が日常の隅々に広がっていくことを考えてもヤバイと思う。 ”自衛隊は専守防衛。サイバー攻撃は物理的攻撃ではないので、日本が大規模なサイバー攻撃を受けても自衛隊にそれを止めることはできない。” ”日本はウイルス対策ソフトの会社がない” など・・・。 IT界隈では「IoT」などと騒がれているようですが、新しいモノや事ををつくるのも大事ですが、それを守る・維持する段階にも入ったと思います。

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2015/03/19

著者である伊東氏(元防衛省)の講演が面白かったのをきっかけに購入。 分析・記述には説得力があり、「脅威」をわかりやすく理解できた。様々な手口がありえるということ、喰らうと本当に深刻な事態になるということを、行政組織・企業の(セキュリティ担当者に限らず)PC等を使うすべてのビジネス...

著者である伊東氏(元防衛省)の講演が面白かったのをきっかけに購入。 分析・記述には説得力があり、「脅威」をわかりやすく理解できた。様々な手口がありえるということ、喰らうと本当に深刻な事態になるということを、行政組織・企業の(セキュリティ担当者に限らず)PC等を使うすべてのビジネスパーソンにとって一読の価値あり。

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2014/09/21

陸・海・空・宇宙空間、そしてサイバー空間。 今の法体系では日本のサイバー空間は守り切れないと著者。 先進国は米国、ロシア、中国、イギリス。侮れない北朝鮮。 昨日はニュースで「銀行口座にログインしただけで送金されてしまうウィルス」のニュースが流れていた。誰の仕業か。見えない敵。身近...

陸・海・空・宇宙空間、そしてサイバー空間。 今の法体系では日本のサイバー空間は守り切れないと著者。 先進国は米国、ロシア、中国、イギリス。侮れない北朝鮮。 昨日はニュースで「銀行口座にログインしただけで送金されてしまうウィルス」のニュースが流れていた。誰の仕業か。見えない敵。身近な危険。

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2014/06/13

日本発のウィルスチェックソフトのメーカーが望まれるというようなことが書いてあった部分がとても印象に残った.たしかになぁ...すでに第一次サイバー戦が起きていたとは知らなかった...

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2014/05/25

陸自システム防護隊の初代隊長であり現ラックの伊東寛さんの書籍。序章でサイバー攻撃に関するフィクションがあり、これによりサイバー攻撃の恐怖について気付きを与えられ、以降のストーリーに入り込みやすくなる。特に、第4章「サイバー空間の国際ルールはどうなっているか」、第5章「日本のサイバ...

陸自システム防護隊の初代隊長であり現ラックの伊東寛さんの書籍。序章でサイバー攻撃に関するフィクションがあり、これによりサイバー攻撃の恐怖について気付きを与えられ、以降のストーリーに入り込みやすくなる。特に、第4章「サイバー空間の国際ルールはどうなっているか」、第5章「日本のサイバー戦略の現状」に興味を持った。各国に有名ウイルスソフトベンダーがあるのに関わらず日本にないのは日本のサイバー攻撃対策能力の欠如を示唆しているのではという考察、セキュリティ4省庁の縦割り組織、niscへの出向体制、法の関係上サイバー攻撃の場合自衛隊は出動できず総務省対応となる現状、米国においてテロを犯罪から戦争へと解釈を格上げした理由の考察など、筆者の考えに基づく様々な知見を得られることができる。マクロ視点でセキュリティを見つめたい人にお勧めの良書です。

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2013/12/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

○元自衛官で、陸上自衛隊システム防護隊の初代隊長を努めた伊東寛氏の著作。 ○現在のネット社会・サイバー環境の実態を明らかにしながら、そこが新たな戦場となること(なっていること)について、最新の論文などを引用しながら、日本のあるべき姿について警鐘をならす一冊。 ○今のネット環境は、まさに戦場であり、“臨戦態勢”の状態とのことだが、自分の身の回りでそのようなことが行われているという実感は無く、また、報道でも取り上げられることが少ないため、見落としがちになっている。 ○身近で便利なネットについて、もう少し興味を持ってみたいと思う。

Posted byブクログ