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ロスト・シティ・レディオ の商品レビュー

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19件のお客様レビュー

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2013/02/04

だらだらと10年も続いた戦争、実体のない無法組織、その組織に関わっているから夫はいなくなったのか、そもそもそんな組織あるのかないのか。すべてが曖昧なまま、主人公がパーソナリティを務める、戦争で行方不明になった肉親や友人を読み上げるラジオ番組「ロスト・シティ・レディオ」を通じて孤児...

だらだらと10年も続いた戦争、実体のない無法組織、その組織に関わっているから夫はいなくなったのか、そもそもそんな組織あるのかないのか。すべてが曖昧なまま、主人公がパーソナリティを務める、戦争で行方不明になった肉親や友人を読み上げるラジオ番組「ロスト・シティ・レディオ」を通じて孤児になってしまったジャングルの奥地の少年とかかわることによって徐々に真実のようなものにたどり着くという物語。 結局主人公はなぜ夫がいなくなったのか、正確に知ることはできない。待つことのつらさ、とか心情の核心よりも何故だかこの小説のメインになっている架空の国の妙なリアリティ、映画のような映像を喚起される描写に心惹かれた。

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2012/11/16

ペルー出身の作家にしては何ともすわりが悪い文章。じんわりとしていて、泥沼化している内戦が底知れぬ恐ろしさではあるが。何とも稚拙な感じが否めない。所詮遠い、というか。しかし思うにクレスト・ブックスで当たったためしが私にはない。どれもこれもなんとなく「良い本」、推薦図書、的な。そうい...

ペルー出身の作家にしては何ともすわりが悪い文章。じんわりとしていて、泥沼化している内戦が底知れぬ恐ろしさではあるが。何とも稚拙な感じが否めない。所詮遠い、というか。しかし思うにクレスト・ブックスで当たったためしが私にはない。どれもこれもなんとなく「良い本」、推薦図書、的な。そういう企画なのならもうクレストはないな、と思う。

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2012/10/23

「ロスト・シティ・レディオ」読んだ。http://www.shinchosha.co.jp/book/590093/ やけに現実味がある話だった(いや、こういう経験はないけど)。内戦下で生き別れた肉親やパートナーを捜し求める田舎の人々と、聴取率のために形式だけの人探し番組をつく...

「ロスト・シティ・レディオ」読んだ。http://www.shinchosha.co.jp/book/590093/ やけに現実味がある話だった(いや、こういう経験はないけど)。内戦下で生き別れた肉親やパートナーを捜し求める田舎の人々と、聴取率のために形式だけの人探し番組をつくる都心部のラジオ局の温度差とか(つづく とても映画的(映像的?)だけど、ハリウッドの安手の音楽も効果音もコマ割もなく、淡々と重く暗いトーンで語られる。終わりもいきなりのシャットダウン。エンドロールも無音だな。このあっさりがよかった。後半の人間関係のつながりはややオースター的だけど伏線がしっかりあるので納得できる(つづく レイの人生が翻弄されるに至った原因を知り愕然とする。初期学習者の自己顕示というか無知って恐ろしい。訳者は藤井光さん。最近、気になる本は気づいたらこの人の訳だったということが多い。わたしは作家と同じくらい訳者で本を選ぶ(柴田元幸の新訳だ、読まなきゃ!とか)今後この人にも注目(おわり

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2012/05/12

内戦が続く架空の国。そこで深夜に流れるラジオ「ロスト・シティ・レディオ」 行方不明の人々を探す人々からのメッセージを届ける人気番組。 パーソナリティの女性ノーマのもとに、一人の少年が訪れる。少年が手にしていた行方不明者のリストには、姿を消した彼女の夫の名前も含まれていた。 明かさ...

内戦が続く架空の国。そこで深夜に流れるラジオ「ロスト・シティ・レディオ」 行方不明の人々を探す人々からのメッセージを届ける人気番組。 パーソナリティの女性ノーマのもとに、一人の少年が訪れる。少年が手にしていた行方不明者のリストには、姿を消した彼女の夫の名前も含まれていた。 明かされていく夫の過去。少年の生い立ち。ノーマの回想。 何が正しいのか、誰が正しいのかもわからなくなった泥沼の内戦。 そこでいきる人々の心情が丁寧に描き出されている。

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2012/04/23

ダニエル・アラルコン(藤井光・訳)『ロスト・シティ・レディオ』。 中南米の架空の国が舞台のお話。 冷戦期の中南米諸国の軍政時代を少しでも知っている者なら、 この話の意図するところはわかるんじゃないかと思う。 主人公はラジオキャスターの女性、内戦期の行方不明者を探す番組に携わっ...

ダニエル・アラルコン(藤井光・訳)『ロスト・シティ・レディオ』。 中南米の架空の国が舞台のお話。 冷戦期の中南米諸国の軍政時代を少しでも知っている者なら、 この話の意図するところはわかるんじゃないかと思う。 主人公はラジオキャスターの女性、内戦期の行方不明者を探す番組に携わっている。 行方不明者の名前を読みあげる仕事をしながら、行方が分からなくなった夫を探している。 過去と現在が錯綜しつつ緊密な文体で綴られるのは、 いま生きている彼ら自身も「行方不明」になっているということ。 そこで「名を呼ぶ」ことの重要性が語られる。 もう少し構成がこなれているといいんだけどな。

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2012/03/31

戦乱渦巻く地区の、名もない一つの村から、行方不明者リストを持った一人の少年が、ロストシティレディオのパーソナリティを務める「希望の声」を持つノーマを訪ねてきた。 そこから二人の物語が、過去・現在を行き来しながら結末へと一筋の道となって重なっていく。 ドキュメンタリーのような、それ...

戦乱渦巻く地区の、名もない一つの村から、行方不明者リストを持った一人の少年が、ロストシティレディオのパーソナリティを務める「希望の声」を持つノーマを訪ねてきた。 そこから二人の物語が、過去・現在を行き来しながら結末へと一筋の道となって重なっていく。 ドキュメンタリーのような、それでいてフィクションのような体裁を持った小説だが、いかんせん物語の登場人物たちに血肉が通っていない。 文章としてもスムーズに読めないし、ストーリーも飛び飛びで今どんな状況なのかいまいち把握しずらい。 著者初の長編小説らしいが、ある程度未熟なのは仕方ないにしても、次回作を期待させるような「光る部分」も見つけることができなかった。

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2012/03/16

 読まなくても良かった。まず、訳が気持ち悪い。と思いながら読める。でも、  原文がそもそも読みづらいのかもと思い始める。そして、お話は進まない。  私的な結論として、著訳両者、ともに、果てしない希望に満ちあふれている、  という所感となった。もうね。どうでも良いんですよ。

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2012/03/15

内戦終結後の架空の国が舞台となっている。 ラジオ局の行方不明者の呼びかけ、内戦のせいで名前を消された村、少年兵・・・現実世界を反映していて、空想世界の中に、しっかりとリアリティが浮かび上がる。

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2012/02/22

ジャングルと都会の両方が登場する小説が好きなので、架空の国とはいえそこがペルー出身の作家らしくていい。現代的なタイトルに似合わず、とても落ち着いた語り口で、クラシックな作品だと感じた。パズルのピースが埋まっていく様が「パチン」ではなくて「じわっ」としていて、たまらない。 htt...

ジャングルと都会の両方が登場する小説が好きなので、架空の国とはいえそこがペルー出身の作家らしくていい。現代的なタイトルに似合わず、とても落ち着いた語り口で、クラシックな作品だと感じた。パズルのピースが埋まっていく様が「パチン」ではなくて「じわっ」としていて、たまらない。 http://www.cafebleu.net/blog/archives/2012/02/post-297.html

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