欲情の文法 の商品レビュー
官能小説の創作論というより、睦月影郎先生の自伝本+創作談義の印象が強かった。特に『エクソシスト』を七回見てとうとう映画館でシコった話と三脚の説明書で抜いた話が面白かった。 睦月先生が提唱した「官能の三原則(①避妊はいらない。②生理中ということはない。③処女でもイク)」が興味深か...
官能小説の創作論というより、睦月影郎先生の自伝本+創作談義の印象が強かった。特に『エクソシスト』を七回見てとうとう映画館でシコった話と三脚の説明書で抜いた話が面白かった。 睦月先生が提唱した「官能の三原則(①避妊はいらない。②生理中ということはない。③処女でもイク)」が興味深かった。官能小説の意義は“簡単に言ってしまえば、官能小説は「セックスをして気持ちが良かった」というのを原稿用紙300枚に引き伸ばして書いている”らしかった。 “ギャップがある関係は官能的”とされていた。“人物設定で重要なのはギャップである”は官能的な物語のキャラクター制作以外にも流用できそうだった。 官能小説の基本設計は「①行為、②場所、③関係」で、その中にひとつでもユニークさを生めば作品になることを知れた。
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官能小説のストーリーは予定調和 ・定番は「教わる(母乳系)」→「教える(処女、美少女)」→「3P」 ・予定調和がウケる 昔はストーリーにこだわったが、そうすると不自然になる。 官能小説で一番重要なのは濡れ場、しかも主人公を気持ちよくさせる濡れ場であって、ストーリーは二の次...
官能小説のストーリーは予定調和 ・定番は「教わる(母乳系)」→「教える(処女、美少女)」→「3P」 ・予定調和がウケる 昔はストーリーにこだわったが、そうすると不自然になる。 官能小説で一番重要なのは濡れ場、しかも主人公を気持ちよくさせる濡れ場であって、ストーリーは二の次なのである。 ・テーマのユニークさ ?行為 ?場所 ?関係 ・締めくくりは、快楽の無限ループ:幸せのまま終わる ・主人公は常に18歳の童貞なので、作者は「毎日、女性への感激と感謝を持って、童貞に戻る」ことにしている。 ・何の取り柄もなくモテないけれど、女性に対する渇望は人一倍強いダメ男。初めての親元を離れて下宿をする。何もしなくとも女性にモテる男は敵。 ・女性に甘えたいが50歳を過ぎると、難しくなってきたので、最近は「女性はみんなお姉さんだと思う」ようにしている。 書くためのアドバイス 最後まで書くためには「途中まで書いたら、絶対に読み返すな」 3種類の日記を書き続けている 「夢日記」「オナニー日記」「フツーの日記」 モチベーション継続のためには、キリのいいところでやめない 途中で抜かない。テンションが下がるから ストーリー作りには?観察力?妄想力?記憶力 三島、夏目、川端は必須 作者のオナニーにかける情熱 学生の頃の定番ネタは週刊プレイボーイ アグネスチャンがいちばんで、ポスターが手に入ると、目と口を切り抜いて、お面の様鬼自分の顔に被せ、鏡を見ながらオナニーした。 鉄腕アトムもお気に入りで、アトムの足や顔に欲情していた。手塚作品のやたらかわいい動物たちにも欲情した。 初めて付き合った彼女は挿入までには至らず(結婚してから、と約束したから)、1年半付き合ったがわかれた。今でも彼女は神聖化され、彼女と母親の名前は使えない。 バカボンのままに手ほどきを受けたい童貞たち 前にトークショーをしたとき、おたくで童貞の三十代が大勢来てくれた。 彼らに「誰に手ほどきを受けたいのか?」と聞いてみると、意見が真っ二つに割れた。 一つは『ルパン三世』の峰不二子。グラマーな悪女。 もう一つは、「バカボンのママ」。二人の子供を生んでいるから、少なくとも2回は中出しされたことになる。あの落ち着きのないパパがそうする、ということは、ママっはリードが上手な女性だろうと、彼らは思ったのだろう。 くしくもどちらも声優の増山江威子である。
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官能小説に対して、とりあえず濡れ場を書いているだけという先入観があったのですが反省します。主人公が18歳童貞、ストーリーは単純、1人目は年上お姉さんタイプなど、一見どうでもいいような設定や構成は、読者を欲情させるための戦略だったとは。官能小説には人の心を動かすコツが詰まっているこ...
官能小説に対して、とりあえず濡れ場を書いているだけという先入観があったのですが反省します。主人公が18歳童貞、ストーリーは単純、1人目は年上お姉さんタイプなど、一見どうでもいいような設定や構成は、読者を欲情させるための戦略だったとは。官能小説には人の心を動かすコツが詰まっていることが分かりました。ただ、欠点もあります。この本は基本的に官能小説の書き方が書かれているのですが、著者の個人的な経験を基に書かれています。官能小説家だから当然なのかもしれませんが、著者の性癖が読んでいて少しキツいです。
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この人の本一冊しか読んだことないけど随分と古いというか凝り固まった考え方の人だったんだな あと普通に昔の性犯罪話するのやめてほしい
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著者のテクニックが紹介される。一冊の本は6章とする(この本もそう)。小説であれば、6人女が登場し、6回濡れ場がある。キャラ設定は主人公は18歳で童貞(バカボンのママに)教わる⇒教える⇒3P。ストーリー展開には懲りすぎず、予定調和の成長物語。「避妊具」「生理」は出てこない、「タレン...
著者のテクニックが紹介される。一冊の本は6章とする(この本もそう)。小説であれば、6人女が登場し、6回濡れ場がある。キャラ設定は主人公は18歳で童貞(バカボンのママに)教わる⇒教える⇒3P。ストーリー展開には懲りすぎず、予定調和の成長物語。「避妊具」「生理」は出てこない、「タレントの誰々に似ている」はご法度など、禁則があるようだ。「真っ暗闇」は出てこない。言葉の表現では、五感をフルに刺激する、濡れ場がメインとなる。 時代物、江戸時代が多くなるのは、作者のこだわりによるらしい。嗅覚、においに嗜好しているようである。作者によってこだわりが違う。歴史観は確立されていると感じた。時代考証も十分されていると思う。妄想との組み合わせ。書くことが好きで仕事にしている。自分がやりたいように小説にしている。 最終章、夏目、川端、三島、人間形成に必要定番の枠があっての物語作成、想像により作品ができてくるが、薄っぺらに思えることあり。
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書籍にまとまるぐらいなので、著者の想像力や記憶力が豊か過ぎる。 性癖の何をして「ノーマル」と呼ぶかはそれぞれだろうが、アイドルのポスターの目鼻と口に穴を空け鏡に向かってディープキスしたり、大リーグ養成ギプスでのオナニーを妄想する、好きな女子の上靴を持ち帰って抱きしめる、カメラ三...
書籍にまとまるぐらいなので、著者の想像力や記憶力が豊か過ぎる。 性癖の何をして「ノーマル」と呼ぶかはそれぞれだろうが、アイドルのポスターの目鼻と口に穴を空け鏡に向かってディープキスしたり、大リーグ養成ギプスでのオナニーを妄想する、好きな女子の上靴を持ち帰って抱きしめる、カメラ三脚の説明書でヌク…なかなか興味深いこだわりがそこかしこに網羅されている。 とはいえ、単に扇情的な内容の羅列ではなく、文章表現や構成、オノマトペ、執筆についても冷静に説明されている。著者は自分の欲望のツボにとても正直で、真面目な気質のようだ。様式化されたフォーマットを追求する、職業作家としてのストイックな面も見える。これは、豪奢で妖艶にしたくなりがちな装丁をシンプルに仕上げたところにも繋がっているのではないか。 そして、ネット上で公開されているような、分かりやすい形で生々しくインスタントなイメージよりも、むしろ無いこと・欠落していること・想像力で補わざるを得ないテキストにこそ、人は興奮するのだと筆者は説く。制約の中で、リアルとファンタジーのバランスや落差、羞恥心を自由にコントロールする。 私は官能小説というものを読んだ経験が無いが、人間の欲望や興味が一体何に最も反応するのか?という根源的な問いに対するヒントは、エロ目的の文章に限らず、すべての表現者にとって、粘膜レベルで参考になるはずだ。
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2012.02.12 自身の文章力向上に何か得るものがあるかもしれないと思い、これまでとは全く違った文章に関する本に手を出した。えっ化は筆者の語りが大変面白く、非常に笑えたが文章力向上にどこまで有用化はクエスチョンかも!?
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「予定調和」を嫌う人は多い。たとえば、秋元康さんは『企画脳』のなかで、予定調和を打開するように進言している。それ以外にも、「自己啓発」や「プレゼンテーションの手法」と称して、(良い意味で)期待を裏切る・意外性を盛り込む行動を推奨することは多いように思われる。 本書にあるたとえ...
「予定調和」を嫌う人は多い。たとえば、秋元康さんは『企画脳』のなかで、予定調和を打開するように進言している。それ以外にも、「自己啓発」や「プレゼンテーションの手法」と称して、(良い意味で)期待を裏切る・意外性を盛り込む行動を推奨することは多いように思われる。 本書にあるたとえを用いるならば、意外性を盛り込むことは、いわば「ミステリー小説」の文法ということになる。いかに読者を欺き、前代未聞のトリックを成立させるかが重要となるわけだ。一方、本書のテーマでもある「官能小説」はどうか。睦月さんは官能小説について「読者のワクワク感に応えて、セックスをしてほしいときに濡れ場が出てこないといけない。読者の期待に見事に応えるのが官能小説で大切なこと」と述べ、「予定調和の方がいい」とさえ書いている。つまり「官能小説」は、現代において推奨されることとは逆の立場に立つのである。 多面的に物事を考えること、さまざまな立場の意見を知ること、それらが大切だというのは言うまでもない。さて、ここまで書けば、本書がいかに価値のあるものかがおわかりいただけるだろうか。 本書は、これまでに約400冊の官能小説を書いてきた作家による、異例の文章読本である。決して表舞台には出ない、マイノリティーの立場からの本だからこそ、そこから得るものは多いのだ。 【目次】 はじめに 官能小説から見える人間の欲と心理 第一章 文章だけで興奮させる魅惑のエンターテインメント 第二章 興奮させる鍵はキャラ設定にあり 第三章 ストーリー展開は予定調和の成長物語 第四章 人を悦ばせる言葉と表現 第五章 男と女の性とフェティシズム 第六章 官能小説を400冊書き続けた私の方法 おわりに あえて言おう、リアルの恋愛をせよ
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すごくかわったテーマで書かれている 官能小説家がそれをいかにして書いているかということについての本である 文体も読みやすく、目からうろこの面白情報が多く一気に読んでしまった
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「女性大好き!だから官能小説書いてます!好きなことを仕事にするって素晴らしいよね!」官能小説はあまり数読んでないけど、確かに言われてみれば基本フォーマットみたいなものがあるなぁ。はじめてできた彼女とのエピソードにはグッとくるものがある。
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