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ドキュメント 生還 の商品レビュー

4.2

24件のお客様レビュー

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2020/05/31

危機的状況に陥ったときに幻覚を見る人のなんと多いことか。そして、幻覚を見せるのも脳ならば、それをみて「これは幻覚だ」と判断するのも脳という不思議。 この本に出てくるさまざまな体験談が事実なら、一部の特殊な人だけが幻覚をみるわけではなく、どんな人でも一定の状況下では幻覚をみる可能性...

危機的状況に陥ったときに幻覚を見る人のなんと多いことか。そして、幻覚を見せるのも脳ならば、それをみて「これは幻覚だ」と判断するのも脳という不思議。 この本に出てくるさまざまな体験談が事実なら、一部の特殊な人だけが幻覚をみるわけではなく、どんな人でも一定の状況下では幻覚をみる可能性があるということだ。 考えてみれば結局のところ私たちは、感覚器官を通じて入ってきた様々な情報を脳が再構成したものを「見て」いるだけ。ならば脳はその気になればいくらでも幻覚を見せられるということか。 こんなに簡単に(というと言いすぎかもしれないが)幻覚をみるのなら、究極的には自分が主観的に見たものなんてアテにならない。

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2020/03/07

羽根田氏の「気象遭難」を読後、他の著作も気になったため、本作を購入しました。 登山好きを自称するには経験も微々たる自分ですが、こうした山岳遭難の事例を読むことで、もし自分が同じ状況下に陥ったときどうすべきかなど、教訓を得ることができます。 中でも最後の事例の大山(神奈川県)は、つ...

羽根田氏の「気象遭難」を読後、他の著作も気になったため、本作を購入しました。 登山好きを自称するには経験も微々たる自分ですが、こうした山岳遭難の事例を読むことで、もし自分が同じ状況下に陥ったときどうすべきかなど、教訓を得ることができます。 中でも最後の事例の大山(神奈川県)は、つい先日登った山でもあったため、自分が辿った道を思い出しながら、どこで分岐を間違えたのだろうか、と、条件が重なれば自分も同じ目に遭ってもおかしくはないのだと思い知りました。 登山時には ・行動計画を周囲に知らせておくこと ・低山といって装備など侮らないこと(緊急時にビバークできる程度の装備を常に携行する) ・もし遭難したならば沢の方には下らず、無闇に動き回らないこと 以上のことを自分自身も心がけようと思います。 また、遭難したときに絶対に諦めないこと、生きて帰るという強い意志を持ち続けられるよう、家族との日々の生活を大事に過ごしたいと感じました。

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2019/03/26

私は山登りはしませんが、少し興味を持ったので手に取ってみました。 淡々と書かれていてとても読みやすく、時々ゾクッとするような描写もリアルで大変惹き込まれました。

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2018/05/21

山登りはしないけど、いざというときの思考や行動に学ぶべるところがあるのではないかと思って 焦る気持ちや家族が心配してるんじゃないかとかあるのに、覚悟を決め動かずに救助を信じて待っていて、すごい 足が折れてしまったのに頑張り続けた人、目の前に車の通る道が見えているのは絶望感がすご...

山登りはしないけど、いざというときの思考や行動に学ぶべるところがあるのではないかと思って 焦る気持ちや家族が心配してるんじゃないかとかあるのに、覚悟を決め動かずに救助を信じて待っていて、すごい 足が折れてしまったのに頑張り続けた人、目の前に車の通る道が見えているのは絶望感がすごかったのでは…

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2018/03/23

ごく普通の山好き市民たちが遭難し、生還を果たす。なぜ彼らは遭難したのか、そして、どんな感情と行動で山中を過ごし、生還したのかをインタビューしたドキュメンタリー。 考えさせられるのは、ささいな不注意で山の自然に飲み込まれてしまう人間の弱さと、その一方で絶対的な窮地で開き直ったとき...

ごく普通の山好き市民たちが遭難し、生還を果たす。なぜ彼らは遭難したのか、そして、どんな感情と行動で山中を過ごし、生還したのかをインタビューしたドキュメンタリー。 考えさせられるのは、ささいな不注意で山の自然に飲み込まれてしまう人間の弱さと、その一方で絶対的な窮地で開き直ったときの人間の強さだ。 皮膚から骨が突き出し、大量の出血、傷口にはウジがわき、それが目の中に入るという発狂しそうな状況で何日間も救助を信じて待ち続けた者もいる。 彼のように本書で生還を果たす人々はどれも自力下山をあきらめ、救助された者ばかり。遭難時には、体力の消耗を抑えて耐えるということが必要らしい。とはいえ、ベストは遭難しないことであり、そのためには周到な準備と来た道を後戻りをする勇気だ。 本書が教えてくれるのは遭難のノウハウではなく、絶対に遭難しちゃいけないってことだ。

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2016/08/23

遭難に巻き込まれた時の人の心の動きを知ること。人はどのような心理状態に陥って、どのような行動をとるのか。 2016.8.22

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2016/06/24

里山しか行かない自分に遭難なんて縁がないと思っていたが、結構自分にも思い当たるキッカケで遭難してるので震え上がった。

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2016/02/27

山で遭難そしてそこから救助されるまでの7話。 本編前の「はじめに」から、ひきこまれた。 どれも強烈な印象で 映画やドラマのような話なのだけど 全て現実で起こったこと。本当にこわい。 ラストの大山は衝撃的。 大山といえば小学校の登山遠足で行った場所。登山慣れしてる人でもそんな低山...

山で遭難そしてそこから救助されるまでの7話。 本編前の「はじめに」から、ひきこまれた。 どれも強烈な印象で 映画やドラマのような話なのだけど 全て現実で起こったこと。本当にこわい。 ラストの大山は衝撃的。 大山といえば小学校の登山遠足で行った場所。登山慣れしてる人でもそんな低山で....気の緩みってこわいな。 装備も含めいろいろ考えさせられる一冊。このシリーズは他にも読んでみようと思いました。

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2015/01/20

厳しい遭難を生き抜いた、普通の登山者8組の話である。 ヒマラヤの凄絶な遭難は高度な技術を持った登山家の遭難である。一方で、穂高や燕岳のような一般人の行く山での遭難、それは、山に対する立場や姿勢の違う遭難者からすれば、ヒマラヤに匹敵する壮絶な状況だろうと著者は語る。 ここに出てく...

厳しい遭難を生き抜いた、普通の登山者8組の話である。 ヒマラヤの凄絶な遭難は高度な技術を持った登山家の遭難である。一方で、穂高や燕岳のような一般人の行く山での遭難、それは、山に対する立場や姿勢の違う遭難者からすれば、ヒマラヤに匹敵する壮絶な状況だろうと著者は語る。 ここに出てくる登山者は本当に僅かな油断から一般ルートを外れ、道に迷う。ちょっとゆっくりしようという気持ちから1時間休んだら悪天候で帰れなくなってしまう。 「ちょっとおかしい」と思いつつ、それでも引き返せない、その状況が実際の遭難者へのインタビューをもとに構成され、いかにももどかしい思いにとらわれる。 福島は飯森山に登った一條氏は、普段は12時には山頂に着かなくても引き返す、という自分のルールを決めていた。ところが、山頂から降りてきた夫婦に「あとちょっとですよ。(別な)沢コースをたどったら」と薦められると、普段持ち込んでいるビールの酔いも手伝ってか、山頂へ向けて出発。山頂には着くが、帰りに行ったことのない「沢コース」へと下り、3日間彷徨することになる。 幸いにも、我々は本書で紹介されている皆が助かることを「知っている」。だから、大丈夫と信じて読み進めることができるのだが、舞台となる山も、その遭難の仕方もいかにも自分がしてもおかしくないと思えることが手伝って、感情移入が容易にできる。それだけ身につまされ、どうやって生き抜いたのだとそれを不思議に思う。 最後に著者は、8つのケースから教訓を記す。 登山計画を出し、遭難しても必ず救助が来ると信じて待つこと。やみくもに動きまわらないこと。 最低限の装備を持つこと。特にツェルトと火(マッチ)とストーブ。 8つのケースは全てほんの少しの油断から遭難した。だが、最初のビバークをする時点で落ち着きを取り戻し、ここで待とうと腹を決め、救助を信じて待った人たちばかりである。 いざというとき、思い出すべきは本書である。

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2014/09/07

登山と遭難は残念ながら関係が深い。本書は山岳遭難しながらも生還や救助に至った8例を紹介し、遭難の原因と、生還できた理由について考察している。遭難の理由は様々だが、生還には幸運と、「必ず生きて帰る」という本人の強い意志が必要だったことが印象的。 冬の北アルプスから丹沢のハイキング...

登山と遭難は残念ながら関係が深い。本書は山岳遭難しながらも生還や救助に至った8例を紹介し、遭難の原因と、生還できた理由について考察している。遭難の理由は様々だが、生還には幸運と、「必ず生きて帰る」という本人の強い意志が必要だったことが印象的。 冬の北アルプスから丹沢のハイキングまで紹介されている。また、大峰の釈迦ヶ岳のように、かつて自分が辿ったルートと同じものがあった。遭難は必ずしも難しい山だけで起こるわけではないことを実感した。これを読んで、さっそく位置通報用のホイッスルを購入した。

Posted byブクログ