あんぽん の商品レビュー
「孫正義伝」というより「孫家三代伝」です。 朝鮮部落での極貧生活、「在日」として受けた差別、親戚の不仲、など孫正義のバックボーンを徹底取材した内容。 1.この本をひと言でまとめると 孫正義のバックボーンと家族を調べ上げたノンフィクション 2.お気に入りコンテンツとその...
「孫正義伝」というより「孫家三代伝」です。 朝鮮部落での極貧生活、「在日」として受けた差別、親戚の不仲、など孫正義のバックボーンを徹底取材した内容。 1.この本をひと言でまとめると 孫正義のバックボーンと家族を調べ上げたノンフィクション 2.お気に入りコンテンツとその理由を3から5個程度 ・僕にはそういう被害者意識は全然ない。(p23) →孫さんの人柄というか、性格の良さが出ていると思う。 ・元担任教師の河東に雇われ社長になってくれないか、とスカウトしにかかったのである。(p81) →高校生では考えられない。ビジネスセンスもあり、行動力もこのころからすごい。 ・三憲氏のインタビュー →人間味があふれていてよい。人としてどうかと思う面もあるが。 3.突っ込みどころ ・その絶対に埋められないタイムラグこそ、おそらく私たち日本人に孫をいかがわしいやつ、うさんくさいやつと思わせる集合的無意識となっている。(p219) →結局著者は、孫は成り上がりだから嫉妬しているだけでは? ・紙の本は30年後にほぼ100%なくなる、という孫の持論に著者は反発しているが、それは世代間ギャップでは?大森康彦氏への批判はそのまま著者へあてはまるのでは? ・どうだ、この話おもしろいだろう、的な上から目線の書き方が気になる ・話があちこちに飛びすぎ。「後述する」が多く、話が途切れ途切れな感じ。 ・在日朝鮮人を差別するつもりはない、という立場としているが、どうも文面から差別的匂いが感じられる。 ・SBIの北尾吉孝氏のことが書かれていない。なにかもめたのではと思うが。 4.自分語り ・著者の徹底的に調べる取材力には感心する。 ・以前読んだ孫正義伝はいい面ばかり取り上げた「正伝」だったが、孫正義の人間的バックボーンをここまで詳しく書いたものは他にはないと思う。 ・読ませる文章を書くのがうまいとおもう。どんどん読みたくなる内容だった。 5.類書 ・志高く 孫正義正伝 (実業之日本社文庫) 井上 篤夫
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佐野眞一氏による孫正義伝.ノンフィクションの形をとっているが,どこまでが事実なのかは正直よくわからない.読み物としてはとても面白く,一気に読める.いずれにせよ並々ならぬ努力の末,現在があることは十分理解できた.良い悪いは別にして,こういう人が社会を変えていくのだな.
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あんぽんというタイトルは日本語名の頃の安本という姓。これは孫正義伝というより孫家伝。面白いと感じる点もあるが覗き見趣味的な後味の悪さが残る。共に暮らした親の影響などはあるとしてもはなれた本人すら知らないルーツを探ったり…親戚にどんな人がいたかなんて関係ないデショと調べて、知ってど...
あんぽんというタイトルは日本語名の頃の安本という姓。これは孫正義伝というより孫家伝。面白いと感じる点もあるが覗き見趣味的な後味の悪さが残る。共に暮らした親の影響などはあるとしてもはなれた本人すら知らないルーツを探ったり…親戚にどんな人がいたかなんて関係ないデショと調べて、知ってどうする?
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孫正義は朝鮮部落生まれ、豚の糞尿と密売酒で家族は生計を立て、後に父親はパチンコ業界で大成する。著者が宣うには、この話を何度も繰り返すことに本書を出版した意味があるのだとか・・・孫正義の情報革命に関する本については山ほど出版されているので、それについて本書にはほぼほぼ記載なしって...
孫正義は朝鮮部落生まれ、豚の糞尿と密売酒で家族は生計を立て、後に父親はパチンコ業界で大成する。著者が宣うには、この話を何度も繰り返すことに本書を出版した意味があるのだとか・・・孫正義の情報革命に関する本については山ほど出版されているので、それについて本書にはほぼほぼ記載なしって・・・知っていたら、この本は読まなかったわ(怒
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
情報革命はエネルギーの安定供給なしにできない 光の道構想 事業 日本の産業構造 重厚長大産業が経団連 日本の産業構造転換しないと抜かされる 宗教家はお金をもらって人を幸せにしているけど、ビルゲイツはお金をあげて人を幸せにする 人が自分では見えない背中や内臓から書く 孫正義が原発反対を唱えるのは、潜在下の意識として母方のおじの炭坑事故。それから阪神大震災は他人事だったけど、東北はソフトバンクの電波繋がらなかった人がいて不甲斐なさ、悔しさがあり、電気がないとネットワークつながらないと気づいた 取材対象者への情熱と愛情
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孫の苗字のままだと、韓国人だということがバレちゃいますからね。 在日が日常生活で差別されるケースはだいぶ減ってきたけど、就職するとか、金を借りるときには、間違いなく差別されるぞ、孫の名前では銀行は絶対金を貸さないぞ。 在日韓国人であろうが、日本人と同じだけの正義感があって...
孫の苗字のままだと、韓国人だということがバレちゃいますからね。 在日が日常生活で差別されるケースはだいぶ減ってきたけど、就職するとか、金を借りるときには、間違いなく差別されるぞ、孫の名前では銀行は絶対金を貸さないぞ。 在日韓国人であろうが、日本人と同じだけの正義感があって、能力がある。それを自分が事業で成功して、証明しなきゃならないと思ったんです。 孫は「うちに足りないのは現金収入だ」と口癖のように言い、パチンコチェーンの全国展開を真剣に考えていたという。 ソフトバンクって、一言で定義すると、何の会社ですか。電話屋さんですか、電子出版社ですか、それともコンテンツ産業ですか 「情報革命の会社です」
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引野小学校の安本君が、いかにして、孫正義となったのか。在日三代の壮絶な物語であります。脱帽であります。
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孫正義を生んだ環境が知りたくて読んだ本。 ・サラ金やパチンコで一財をなし、商才があり、バイタリティーのある父三憲から、「お前は天才だ」と言われ続け、実地教育を通して帝王学を叩きこまれた ・過剰なまでの自信はどこから生まれたのでしょう?→親父が、際限のないレベルで僕を褒めたからでし...
孫正義を生んだ環境が知りたくて読んだ本。 ・サラ金やパチンコで一財をなし、商才があり、バイタリティーのある父三憲から、「お前は天才だ」と言われ続け、実地教育を通して帝王学を叩きこまれた ・過剰なまでの自信はどこから生まれたのでしょう?→親父が、際限のないレベルで僕を褒めたからでしょうね。「お前は俺より頭がいい」って。僕は親父に怒られたことが一度もないんです。 ・中一の一学期で母と移住し、県内屈指の市立進学校に転校。子供の成長の為に、金銭,親の生活を度外視した協力が、感じ取られる。 ・高一の二学期頭に、担任に渡米を相談。翌二月に渡米。英語学校を経てハイスクールに編入。その後大学入試検定試験に合格後、カレッジに入学。二年で修了後にカリフォルニア大学バークレー校経済学部に編入。 ・アメリカ時代の孫が青春を思いっきり謳歌できたのは、父三憲からの潤沢な仕送りがあったからである。 ・大学時代に「自動翻訳機」を発明。一億円の資金を手にしたことから、事業家人生がスタートする。 ・幼稚園時期に朝鮮人差別を受けた、在日の劣等感の裏返しのコンプレックスが、上昇志向の原動力になった、とも考えられる。
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生きた評伝って難しいよ それが成立した本 佐野さんの本は、敵も作るだろうなあと別海を読んで思っていた。 取材協力した方が読んだら、ここまで書くのか、と思わざるを得ないようなことまで書くので。 生きているうちにここまで書かれることが、テーマとされた人にとっても書くのをやめてくれ...
生きた評伝って難しいよ それが成立した本 佐野さんの本は、敵も作るだろうなあと別海を読んで思っていた。 取材協力した方が読んだら、ここまで書くのか、と思わざるを得ないようなことまで書くので。 生きているうちにここまで書かれることが、テーマとされた人にとっても書くのをやめてくれ、と言ってもいいくらいの内容。 これを本人取材を経て出版に至るのは孫正義だからだと思いました。 孫さんは自分が恥ずかしい、とか、思ってもおかしくないところよりもスケールが大きいから。 「われわれの携帯がつながっていれば、何人かの方の命は救われたんじゃないかと思うんです。自分の力のなさのせいで犠牲者が増えてしまったかと思うと、腹をかっさばきたいくらいの気持ちになりました。」 という東日本大震災での強烈な「自分事」意識。 もはや地球クラスの出来事が自分ごとだから生まれる言動なのでしょう。 まさに社会の子。 社会の子というのは、お父様が 「三憲はそんな大人びた正義の表情を見て、この子は自分の子じゃない、社会のために使わなければと思ったという」 とお話しているくだりがあるのです。 本人も、商売をしているのではなく、事業を行っている。お金儲けをしているのではなく、人のためになること、日本のためになることというのを第一義に考え、行動している方なのですね。 この本を読み、日本に住む様々な環境の人たちに影響を与え、ときに奮起する礎になるものとなるならば、孫さんは全てを書かれても良いのでしょうね。 また確かにこの本で、孫さん自身も知らなかった情報、ルーツを辿った諸外国含む情報でしたり、そこで出会った人からの思いも得ることが出来たことは孫さんにとっても得るものがあったのでしょう。 ただ、それは孫さんだから成り立ったもので、橋下徹さんについて書かれた連載は第一回発表時点で問題となり、連載が終わってしまった。 これは佐野さんが橋下さんと直接会話をしていなかったようなんですよね。 佐野さんの書き方も読者を大いにリードしていくような断定的な書き方をされると別海のときに感じたので、その部分は問題にされてしまっても仕方ないかなと思いますが、「橋下徹は部落の鬼っ子」 部落解放同盟委員長に聞くにも書かれているように、表現に注意し、訂正した上で連載は続けて欲しかったなと思います。最終的に佐野さんが何を伝えたいのかが伝わらないまま連載が終わってしまったら、宙ぶらりんで本当におしまいです。 佐野さんと橋下さんが対峙した上で、進めて欲しかったと思います。
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20歳くらいのときに自前で作った計算機をシャープに1億円で売った。すごいのは、これを空港で販売したら良いというビジネス戦略まで混じえて提案したところ。 在日韓国人であるハンデに屈することなく挑戦し続ける人。
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