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東京 消える生き物 増える生き物 の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2017/01/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2011年刊。東京を定点観測地とし、そこで生きる生物の栄枯盛衰の観点から、現代の都市化がもたらした生態系の変容について検討していく。都市化=水田の破棄=乾燥化というのは見易いが、ビルが数多林立する状況から、立体面で森林と酷似するというのはなかなか気づきにくい着眼(まあ、ロンドン生息のハヤブサの生態を描くドキュメンタリーを見たことはあるが…)。本書の実は、生態系の変容を温暖化という単純・単一な切り口だけで考えるのは不正確ということに気づかせてくれる点(勿論重要ファクターだが)。交通機関発展⇒外来動植物闖入。 これに適合する動物の食性の変化と対応も重要。PS.現在は森林生息型カラスが隆盛。かつ、生態系から隔絶してしまった人間にとっての分解者の位置づけ。だから、大量繁殖が実現している。

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2018/10/31

タヌキは昆虫、カキやギンナンなどの木の実、残飯を餌にする。23区だけで1千頭が生息し、練馬、杉並、板橋で多い。タヌキは地上性で、ハクビシンは樹上性。

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2014/05/20

自然とは何か?環境とは何か?生物があるときは出現し、あるときは消え去る不思議。様々な要因が絡み合うので一概には言えない。自然とともに生きるっていうか、今生きているこの場所も、人間や建物だけじゃなく、色々な生物と共に過ごしているんだなと思うと潔癖性にならないで心が豊かになる気がする...

自然とは何か?環境とは何か?生物があるときは出現し、あるときは消え去る不思議。様々な要因が絡み合うので一概には言えない。自然とともに生きるっていうか、今生きているこの場所も、人間や建物だけじゃなく、色々な生物と共に過ごしているんだなと思うと潔癖性にならないで心が豊かになる気がする。

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2013/09/23

人間の手を加えずに、自然のままに任せることが自然保護だとばかり思っていたが、かならずしもそうではないことを知った。また、自然保護といった時にどのような状態を目指すのかがいかに困難であるのかもよくわかった。  さらには、西洋と日本の自然と人間の向きあい方の違いにまで論究されており、...

人間の手を加えずに、自然のままに任せることが自然保護だとばかり思っていたが、かならずしもそうではないことを知った。また、自然保護といった時にどのような状態を目指すのかがいかに困難であるのかもよくわかった。  さらには、西洋と日本の自然と人間の向きあい方の違いにまで論究されており、環境問題を考えるには格好の良書である。

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2014/11/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

意外な接点 たぶん中学生の頃だと思うが、科学の発達(人間が利便性を追求したこと)によって引き起こされた公害、自然破壊こそ、その科学の力で解決、自然を回復させれば良いと思っていた。本書を読んでみると、”自然保護”という誰もが簡単に発する言葉を、実際に行なってみようとすると、その定義付けが難しい、複雑な概念であることが分かる。”自然保護”を人間が自然に対してまったく働きかけを行なわないこととするならば、現在の自然環境は変化し、現在そこで生活している生物達も変化してしまう。また、自然に働きかけを行なうにしても、どこまで、どのような働きかけを行なうかは、各自然保護活動団体によって、まったく意見が違うという。そもそも、江戸と呼ばれる地に人間が住み始めて以来、多かれ少なかれ自然破壊は行なわれてきた。現在の自然を部分的であれ、どの時点まで戻すか。悩ましい問題と言えないか。 →人類が消えた社会 以下、引用省略。

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