ザ・ベストテン の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
あのオバケ番組「ザ・ベストテン」のプロデューサーの回顧録である。 ちょうどこの番組は、オレが高校生くらいに始まったのかな。 毎週木曜日の21時にこの番組を見るのが、当時のお茶の間では当たり前! 誰が1位を取るのか・・そんなことでワクワクしたものである。 この本では、番組にまつわる数々のエピソードを紹介。 なかなか番組に出ないアーティストをどう口説き落としたのか、はたまた生放送の裏方の苦労とか・・。テレビ好きのオレとしては非常に面白かったですね。 今も鮮明に記憶しているサザンオールスターズの初出演はジョギング姿だったとか・・。 そして巻末には、何と第1回放映から最終第603回までのベストテンの曲がデータベースとして収録。 さてここでクイズです。第1回放映と、第603回の放映時の1位の曲は何だったでしょうか? ・・・答え・・・ 第001回 UFO / ピンクレディ(1978.1.19) 第603回 黄砂に吹かれて / 工藤静香(1989.9.28) だそうです。・・・この情報が貴重だと思った方はぜひ買ってください(笑)
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最近、改めて昔の歌謡曲を聴きなおしている。近頃の流行り歌と違い、歌手名や局のタイトルはキチンと読めるし、メロディー・ラインはしっかり追えるし、歌詞も泣かせるし、何と言っても歌が本当に上手い。三波春夫、三橋美智也、橋幸夫、前川清、ちあきなおみ、都はるみ、弘田三枝子、水前寺清子など等...
最近、改めて昔の歌謡曲を聴きなおしている。近頃の流行り歌と違い、歌手名や局のタイトルはキチンと読めるし、メロディー・ラインはしっかり追えるし、歌詞も泣かせるし、何と言っても歌が本当に上手い。三波春夫、三橋美智也、橋幸夫、前川清、ちあきなおみ、都はるみ、弘田三枝子、水前寺清子など等枚挙に暇が無いが本当に聴かせる名曲揃いだ。 とは言え、彼らの全盛期であった頃には自分はまだ子供でその良さは理解できなかったし、その後は高校・大学と進むにつれ「歌謡曲なんて!」と馬鹿にして聴いてもいなかったのだから仕方ない。しかし一方では彼らがTVで歌う機会もまた減ってしまい自然と耳にすることも減ってしまっていた。 そんな風潮を決定的にしたのがある意味ではTBSの名物歌番組「ザ・ベストテン」かもしれない。この番組が始まったのが1978年1月19日、そして11年半、合計603回の放映を数えての1989年9月28日に終了した長寿番組だ。TV局が出演歌手を選ぶキャスティング方式ではなく、視聴者葉書・レコード売上・ラジオ番組ランキング・有線放送ランキングから算出されるランキング方式での歌番組、しかも生放送とまさに画期的なものだった。(司会者にと交渉しに行った黒柳徹子に「決してそのランキングを恣意的に変更しないことが条件」と言われたそうで毎週必ずランキング集計表を作成して黒柳と久米宏に見せていたそうだ。)本書はその番組の最初から最終回まで担当したディレクター・プロデューサーの番組記録だ。 紛れも無く一時代を築いた歌番組「ザ・ベストテン」ではあるものの、一方でいみじくも同番組の功罪として挙げられているのが、ランキング形式であるが故に「歌手の縦社会(構造)を崩壊」させてしまったことと、「曲と歌手の寿命を縮めてしまった」ことだと言う。 年齢や此れまでの実績には全く関係無く瞬間的な人気さえ有れば、売れさえすれば番組の顔になれる下克上時代の幕開けだ。良い曲を長く歌いついでもヒット曲ランキングのトップ10に入らなければ番組には呼ばれないし、ましてやトリも取れない。ベテラン歌手不遇の時代とも言える。毎週毎週のランキングを追いかけることで、売れなくなると直ぐに新曲を出すという短距離競争となり、長距離走者の代表のような演歌、長く歌われる国民誰もが知っている曲という存在そのものが消えていくというわけだ。 そんな事をつらつら考えながら巻末の全603回分のベストテン曲目を見てみるのも一興かもしれない。果たしてどれ位判るだろうか、そして今でも歌えるか(歌いたいのか)試してみるのも良いかもしれない。
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何かの番組で知った話が多かったけど中継の話しは面白かった。当時は報道以外で系列局とつなぐことがなかったとか。
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