軍師の門(上) の商品レビュー
豊臣秀吉に仕えた竹中半兵衛と黒田官兵衛を描いた戦国時代もの。二人の出会いから上巻は半兵衛の活躍とそれに対抗意識をもつ官兵衛の維持、そして徐々に信頼関係を作っていくというところで物語は進む。 軍師の冷静な判断の中にも人身掌握するための施策は人の心を捉えていくものだと教えられる。
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ザ・プロファイラーの黒田官兵衛特集見てて、そういえばうちに火坂氏の本あったなと思ったら、まさかの半兵衛官兵衛でござった。まずは半兵衛メインで始まり、官兵衛の幽閉まで。半兵衛に「友」と認めていたと第三者から聞かされた官兵衛が、過酷な幽閉の中その言葉を生きる希望とするあたり、胸が熱くなった。大河ドラマの放送と重なったのもあるな。下巻は官兵衛メインとなるのかな。
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火坂雅志による、秀吉の両腕といわれた軍師を描く歴史小説。 前半にあたる上巻では主に竹中半兵衛の活躍が描かれる。この、半兵衛の体は弱いが異常なまでに先見性があり、すべての戦の先の先に布石を打っていく様子が、史実だとするとあまりにもすごいし、フィクションだとするとやり過ぎといえるほどのレベルで、もはや超人の域に達している。しかし、いずれ病に倒れてしまうことや、実際に秀吉の片腕として数々の戦を勝利に導いていることなどから、なんとなく許せてしまうところも作者の計算のうちか。 歴史小説にありがちな凝った文体でもなく、非常に読みやすくテンポも良いので、どんどん読み進めてしまう中毒性も有している。上巻で幽閉されてしまった官兵衛のその後の活躍を描く下巻に向けて一気読みしてしまう。
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2014.5.28 〜 6.10 読了 オーソドックスなストーリー、半兵衛との共通点は”信義を重んずる”こととみる。大河ドラマともシンクロ点が多い人物像。関ヶ原の裏側で人生初めて己がための戦さを仕掛け、一世一代の大博打を打ったが果たせず、という展開。夢を破ったのが家康を助けた息子・長政だったという皮肉、しかし己が野望に息子を引きずり込んでいない所は他人を思いやる官兵衛らしさなのか、家を残すため二股をかけた結果なのか。もし関ヶ原の決着が長引いて官兵衛の思惑通りに進んだときに天下はどうなっていただろうか?
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秀吉が歴史的名を残した裏で大きく支えた二人、竹中半兵衛と黒田官兵衛。 この二人無くして秀吉無しであろうと思われる。 上巻では半兵衛が活躍してきたが、次は官兵衛…? 楽しみです。 半兵衛の「悪くなるということは、すなわち、生きる技術を身に付けるということだ」と、言うことが乱世...
秀吉が歴史的名を残した裏で大きく支えた二人、竹中半兵衛と黒田官兵衛。 この二人無くして秀吉無しであろうと思われる。 上巻では半兵衛が活躍してきたが、次は官兵衛…? 楽しみです。 半兵衛の「悪くなるということは、すなわち、生きる技術を身に付けるということだ」と、言うことが乱世のなかで生き抜くひとつのヒントになっている。と、思った。 その、悪さがどのような悪さなのかに注目していきたい。
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『秀吉に二兵衛あり』。有名な言葉ですよね。 豊臣秀吉には、 『竹中半兵衛』と『黒田官兵衛』と言う優秀な軍師(策略家)が2人いたと言う事を表しています。 この『軍師の門』は、この2人の軍師のお話。 上巻は竹中半兵衛、下巻は黒田官兵衛が主に活躍する構成になってます。 とりあえず...
『秀吉に二兵衛あり』。有名な言葉ですよね。 豊臣秀吉には、 『竹中半兵衛』と『黒田官兵衛』と言う優秀な軍師(策略家)が2人いたと言う事を表しています。 この『軍師の門』は、この2人の軍師のお話。 上巻は竹中半兵衛、下巻は黒田官兵衛が主に活躍する構成になってます。 とりあえず、 上巻を読み終えたわけですが、 思ってた以上に、遥かに面白い!! 僕はまだまだ『戦国時代初心者』なので、 この2人がどんな人物で、 どんな関係に居たのかを知らなかったので、 ある程度の知識を入れて、 それなりの想像をしてたのですが、 まったく違ってたから、 良い意味で裏切られました♪ あと、竹中半兵衛は当たり前ですけど、 秀吉と言う人物が、 蜂須賀小六や弟の秀長の様な優秀な人材に恵まれてたンだと言う事がよく分かった。 さて、下巻は黒田官兵衛が活躍する番です。 楽しみです!!
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長編上巻。戦国物の面白みは、著者によって若干史実がブレてしまうところ。何が史実なのかは測れないが、そこに面白みがあるように思える。熱く若い、動な小寺官兵衛と冷静沈着な竹中半兵衛の対比が極めて興味深い。 「悪くなれ」の半兵衛の一言は重たく、強い。世の中を渡っていくには信義だけでは難...
長編上巻。戦国物の面白みは、著者によって若干史実がブレてしまうところ。何が史実なのかは測れないが、そこに面白みがあるように思える。熱く若い、動な小寺官兵衛と冷静沈着な竹中半兵衛の対比が極めて興味深い。 「悪くなれ」の半兵衛の一言は重たく、強い。世の中を渡っていくには信義だけでは難しいものがあるという現実を突きつけられた官兵衛が、当初は間違っていると半兵衛を見損なうものの、歳を重ねるうちに信義と智略というものを確固たるものにしていきつつあるのが上巻。下巻ではどうなるのか読後感はわくわくさせるものがある。
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吉川版を読んだ後なので数々の食い違いが見られる。吉川版では官兵衛と半蔵は秀吉配下に入ったのち知り合っているが、こちらは官兵衛が随分前にわざわざ半蔵に会いに行ってる。また吉川版では有岡城に乗り込んだ時は、官兵衛はまだ小寺氏の家来だが、こちらは小寺氏とは縁を切って秀吉の使者という立場...
吉川版を読んだ後なので数々の食い違いが見られる。吉川版では官兵衛と半蔵は秀吉配下に入ったのち知り合っているが、こちらは官兵衛が随分前にわざわざ半蔵に会いに行ってる。また吉川版では有岡城に乗り込んだ時は、官兵衛はまだ小寺氏の家来だが、こちらは小寺氏とは縁を切って秀吉の使者という立場だ。どちらが史実かは判断し難い。 吉川版は登場人物がカッコ良く書かれ過ぎてる感があるが、本書は人物表現にはリアリティがある。官兵衛も勿論魅力はあるが、秀吉って面白い!と今更ながら感じいってしまった。作者が秀吉よりなのかと思う。 力のあるものは慕われるけど嫌われる。小寺城内での黒田親子もそうだが、本書全体にその主張が流れている。特に信長に対して明らかに実力者であることはわかってはいても、彼のあまりにも冷酷な事の運び方に嫌気がさして滅びることを覚悟で逆らってしまう諸大名の気持ちも理解できる。 半兵衛が死に際に弟に、自分が死んだ後は秀吉に就くように言い残している。信長は心がない。秀吉は少なくとも心があるように見せている。力だけでは人の心を掴むことはできない。また、秀吉に対して半兵衛の後継者を尋ねられた時、敢えて官兵衛の名前を挙げなかったところは彼のやさしさではなかったかと思う。
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豊臣秀吉に仕えた二兵衛と称される竹中半兵衛と黒田官兵衛。信長の野望をやっていて配下に加わるとうれしくなる二人を主人公にした話。上巻は、秀吉の中国攻めの途中で半兵衛が死ぬまで。 黒田官兵衛が大河ドラマの主人公ということもあって読んでみました。 オリジナルキャラとして遊女が1人出...
豊臣秀吉に仕えた二兵衛と称される竹中半兵衛と黒田官兵衛。信長の野望をやっていて配下に加わるとうれしくなる二人を主人公にした話。上巻は、秀吉の中国攻めの途中で半兵衛が死ぬまで。 黒田官兵衛が大河ドラマの主人公ということもあって読んでみました。 オリジナルキャラとして遊女が1人出てくるぐらいで、展開としては変に脚色していないのがいい。 全体としてあっさりしていて、胸熱くなるようなシーンも特別ないんだけど、逆に読みやすい。
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(「BOOK」データベースより)amazon 戦国乱世、豊臣秀吉の頭脳として、のちに「二兵衛」と称される二人の名軍師がいた。野望を内に秘め、おのが才知で天下に名を残そうとする竹中半兵衛。小寺家の行く末を織田信長に託す決意をし、軍師としての生き様を模索する小寺(黒田)官兵衛。毛利攻...
(「BOOK」データベースより)amazon 戦国乱世、豊臣秀吉の頭脳として、のちに「二兵衛」と称される二人の名軍師がいた。野望を内に秘め、おのが才知で天下に名を残そうとする竹中半兵衛。小寺家の行く末を織田信長に託す決意をし、軍師としての生き様を模索する小寺(黒田)官兵衛。毛利攻略を機に秀吉の下へ集い、いつしか「義」という絆で結ばれていく二人。しかし三木城攻めの渦中、謀反の荒木村重を説得に赴いた官兵衛は、有岡城地下牢に幽閉されてしまう。
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