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斬 新装版 の商品レビュー

3.9

14件のお客様レビュー

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2024/02/27

1972年の直木賞受賞作品。250年間に渡り「首斬り」を生業とした山田一族の7代目浅右衛門を描いた歴史小説。圧倒されました。

Posted byブクログ

2021/02/13

間に入る説明文の部分が読みにくく、最初時間がかかったが、後半、どんどん引き込まれる。最後の1ページでさらに驚かされ、結果、めちゃくちゃ余韻の残る一冊でした。さすが直木賞。 あの時代背景と、山田家の凋落がうまく呼応してるからこその深み。ある程度の時代背景説明は仕方ないのかなともあと...

間に入る説明文の部分が読みにくく、最初時間がかかったが、後半、どんどん引き込まれる。最後の1ページでさらに驚かされ、結果、めちゃくちゃ余韻の残る一冊でした。さすが直木賞。 あの時代背景と、山田家の凋落がうまく呼応してるからこその深み。ある程度の時代背景説明は仕方ないのかなともあとになって思った。

Posted byブクログ

2019/06/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

どこまでが史実でどこからが創作なのか、検索してみたくらいでは細かいところは分からなかった。ドラマティックな部分は興味を引くが、これは著者の願望のようなものでもあるのかなと。 人が扱う刀にどれほどの威力がありどのように骨が断ち切れるのか、人の首を刎ねるというのがどういうことなのか、私は作り物でしか知らないから想像の域を出ない。でも人体と刃物の克明に書かれた記述を見ると、生命は脆くもあり強くもあると思った。 死に方にこれまでの生き方が出る。自分でも死ぬときにやっと分かるのかもしれない。死刑囚側の話や時代背景に多くを割かれていたので、時代の転換期に生きた一族の話をもっと読みたかったなと思う。

Posted byブクログ

2017/09/08

着眼点は面白いし、幕末~維新にかけての激変日本を、この観点から描かれているのは興味深い。ただ、いかんせんウンチクのために費やされている頁数が多く、古典表記ママの部分も多々あるせいで、個人的にはちょいちょい興を削がれる結果に。そういうのに抵抗がない人には良いのかもしれないけど、正直...

着眼点は面白いし、幕末~維新にかけての激変日本を、この観点から描かれているのは興味深い。ただ、いかんせんウンチクのために費やされている頁数が多く、古典表記ママの部分も多々あるせいで、個人的にはちょいちょい興を削がれる結果に。そういうのに抵抗がない人には良いのかもしれないけど、正直、結構しんどかったです。何やかや読了までに時間かかったし(多分、本書に取り掛かったのはかれこれ1か月前くらい)。途中から、上記の読みにくい部分は読み飛ばすことにしたら、そこからはスイスイ面白く読めました。最初からそうすれば良かった。でも、いみじくも本人が述べているように、首切り稼業の業を感じさせるラストには震撼。結果、読後満足度は結構高かったのです。

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2017/04/29

江戸時代の断首処刑人の話。直木賞受賞の名作。今では入手困難な本に。何故、古い名作を絶版にするのか。出版社には再考願いたい。

Posted byブクログ

2016/10/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

首切り役といえば子連れ狼の拝一刀を思い浮かべるが、これはフィクションである。実在したのは山田浅右衛門である。7代に渡り「首切り役」という「賎職」に携わった当主の意識を描いている。知らなかったが明治になっても暫くは斬首刑は執行されていた。そして、最後に執行されるのが‥。 これは是非読んで確認して欲しい。 斬首といえばフランスのギロチンが有名だが、こちらはサムソン家が有名だ。何方の処刑人も最後は死刑制度に疑問を感じていた。死刑制度は執行するものがいてこそ存在している。

Posted byブクログ

2015/06/07

江戸時代後期から明治時代にかけて実在した、斬首刑執行人の物語。 代は代われども、その凄絶な仕事は変わらない。 が、彼らにも家庭があり悩みも想いもある。喜びも。 特異な仕事に就く家系にあり、さらに大きな時代の変化に翻弄されながらも矜持を持って生きる姿。 凄まじい生を垣間見た。

Posted byブクログ

2013/12/01

時代の変遷とともに処刑人山田一族の苦悩を描いた作品。斬首刑という文字を見れば、残酷な印象を受けるのだが、その残酷さを感じさせない作品だった。処刑する側のことを表現した作品を読んだのは初めてで、最後まで飽きずに読み切った。ラストの斬り収め、の描写は度肝を抜かれた。 資料引用が多く、...

時代の変遷とともに処刑人山田一族の苦悩を描いた作品。斬首刑という文字を見れば、残酷な印象を受けるのだが、その残酷さを感じさせない作品だった。処刑する側のことを表現した作品を読んだのは初めてで、最後まで飽きずに読み切った。ラストの斬り収め、の描写は度肝を抜かれた。 資料引用が多く、読みながら私自身も調べたりして読了まで少々時間を要したが、個人的には色々知ることと考えさせられることが多い作品だった。

Posted byブクログ

2013/06/02

 首斬り浅右衛門の異名で罪人を斬り続けた山田家二百五十年の崩壊の末路を、豊富な資料を駆使して歴史小説の新しい可能性を拓いたと絶賛された第67回直木賞受賞作

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2012/10/03

世襲の試刀師であり処刑人でもあった山田浅右衛門の物語です。劇画の人情話とは違って、明治初期を時代背景に山田一族の懊悩と崩壊のあり様を描いています。すべてを失ってしまう人々の救いのないドラマが胸に迫ります。直木賞受賞作です。

Posted byブクログ