歌川国芳×伊藤文人 あそび絵くらべ の商品レビュー
現代の歌川国芳、『伊藤文人先生』の本 二人の作品は絵本にも通ずるものがあり、とても勉強になる。 歌川国芳もさすがだが、伊藤文人先生の作品もまたいとおかしだな。
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図書館で借りてきた。 予想通り、うちの一番小さい人が気に入って熱心に見ていた。一緒に見たら楽しかった。
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歌川国芳の浮世絵は、見れば見るほど楽しくなる作品ぞろい。 縁起物が40も描かれた、サービス満点の絵。 本当に遊び心が満載で、見れば見るほどニヤニヤしてしまいます。 頭の長い福禄寿が居眠りをしているすきに、大黒天が福禄寿のあたまを天狗の鼻に見立ててみたり、いたずら書きしてみたり。...
歌川国芳の浮世絵は、見れば見るほど楽しくなる作品ぞろい。 縁起物が40も描かれた、サービス満点の絵。 本当に遊び心が満載で、見れば見るほどニヤニヤしてしまいます。 頭の長い福禄寿が居眠りをしているすきに、大黒天が福禄寿のあたまを天狗の鼻に見立ててみたり、いたずら書きしてみたり。 ユーモラスに描かれてしまい、神様もかたなしです。 国芳作品で個人的に好きなのは、猫の絵を重ねて文字を表している猫文字絵。 しなやかな猫が表情豊かに描かれており、写実的ながらなんともかわいらしさにあふれています。 「金魚づくし」シリーズもキュート。 東海道五十三次の宿場を、猫でだじゃれと共に描いているのも、彼ならではのオリジナリティあふれる発想です。 この本では、トリックアーティスト・伊藤文人の作品も、あわせて掲載されています。 国芳とは150年の差がありながらも、現代代表として、だまし絵を披露しています。 さかさ絵やさかさ文字も得意とする、しなやかなアート感覚を持つ彼は、ジャンルこそ違いますが、確かに国芳の流れを受け継いでいる画家だと言えそうです。 歩行者専用の道路標識の、青地に白浮きで大人が子供の手を引いている図は、写真をもとにドイツでデザインされたそうです。 ただ、その写真は誘拐犯だったという噂話があるとのこと。 そうした話を聞いた後では、一気におそろしい絵に見えてしまいます。それもまたトリックアート的効果でしょうか。 大人の絵を、女性に変えている国もあるそうです。 あそび絵とトリックアートは、同じとは言い切れないものではありますが、それでも観る人を視覚的に混乱させ、頭をフル回転させ、違う視点を提供するという点は一緒。 あそび絵の発展形としてトリックアートを眺めたり、トリックアートの大元としてあそび絵に見入ったり、それぞれを見比べることで、時代を超えた共通点と相違点を探せたりと、いろいろな楽しみ方ができる仕上がりになっています。
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