矛盾の経営 の商品レビュー
「人×コミュニケーション×オリジナリティ」を軸に成長してきた面白法人カヤックの実態。Lineにしてもここにしても、とにかく経営理念と人事制度が秀逸である。企業にとっての柱である当該二つのエレメントは、皮肉なもので、面白くなればなるほど合理的になる。こういった「面白さ」を真の当たり...
「人×コミュニケーション×オリジナリティ」を軸に成長してきた面白法人カヤックの実態。Lineにしてもここにしても、とにかく経営理念と人事制度が秀逸である。企業にとっての柱である当該二つのエレメントは、皮肉なもので、面白くなればなるほど合理的になる。こういった「面白さ」を真の当たりにすれば、大企業のそれらに目も当てられないのも頷ける。
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カヤックはどういう組織戦略なのか? →どちらを優先するかではなく、ANDの思想をする リーダーの条件とはセルフマネジメントができることであり、自分らしく生きることがそのままリーダーシップとなる 矛盾を内包してきた組織のカギは 1.組織がフラットでオープン 2.メンバーを厳選 3...
カヤックはどういう組織戦略なのか? →どちらを優先するかではなく、ANDの思想をする リーダーの条件とはセルフマネジメントができることであり、自分らしく生きることがそのままリーダーシップとなる 矛盾を内包してきた組織のカギは 1.組織がフラットでオープン 2.メンバーを厳選 3.常に変化し続ける
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「カヤック=面白い会社」というイメージは持っていたが、例えば“さいころ給”のような特徴的な仕組みの背景にあるメッセージがあることを知って、ますます「面白い」と思った。簡単にはマネできない分、カヤックに負けないくらい“面白い”仕組みを作りたいものだ。
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サイコロ給に込めたのは、人間が人間を評価することには限界がある、というメッセージです。人間同士であれば好き嫌いもあれば気分もある。それでも、会社としてやっていくために人事評価はしなくてはならない。サイコロ給は、会社の評価にはそうした曖昧で不条理な部分もある、ということを毎月1回全...
サイコロ給に込めたのは、人間が人間を評価することには限界がある、というメッセージです。人間同士であれば好き嫌いもあれば気分もある。それでも、会社としてやっていくために人事評価はしなくてはならない。サイコロ給は、会社の評価にはそうした曖昧で不条理な部分もある、ということを毎月1回全員で認識するための、言わば”儀式”なのです (創業) お互いが納得して一緒にやると決めた以上はとことん付き合おう カヤックという大きなチームのリーダーをしているような気持ち カヤックの「元気玉」 何だかわからないけれどここにいると何かが生まれそうだ、という雰囲気 トムソーヤのペンキ塗り 任天堂には明文化された経営理念がない クリエイティブを重視しながらスケールも追求することは、難しいからこそチャレンジし甲斐があって、達成できたら世の中に大きなインパクトを与えるはず 受託部門を分社化 クーピー ほぼすべてのメンバーが複数の業務に関わる「複数担当制」 オフィス レイアウトや内装については、社内にオフィス担当委員会を設け、デザイナーを選びました。選定基準はその分野で一流と言われるデザイナーであること。一流の方との仕事はこちらにとっても刺激になります。 スマイル給(褒める)、拳給(改善点) 人が人を評価することには限界がある、というのが創業時から一貫した僕の持論であり、カヤックにおける人事評価の前提です。リーダーなどの目に映るメンバーの姿は、その人間のごくごく一部に過ぎない。その一面だけで業務の適性を正しく判断したり、昇給や昇格を公平に決めたり、ましてや潜在能力を見極められる、と考えるのは傲慢ではないでしょうか。 (中略) こうして生まれたのが、「カヤック流・360度評価」である。 評価に参加しないという選択もできる 事業計画の精度を上げるポイントは簡単。 事業を細かく分け、採算ラインを確認し、撤退基準を明確にする それをやらないフラット型は、組織の規模がトップの力量を超えた瞬間に破綻する アメーバ経営 複数担当制が進化した「リソース配分制」 納期が遅れれば出来上がりのレベルを120%にして評価を得る。 クライアントを大切にする、はご機嫌取りではない THANKS 面白法人留学制度 これは、他社の社員を一定期間受け入れ、お互いに新たな刺激を与え合う、という制度だ。 やるもやらないもどっちでもいいんだけれど、どっちでもいいんだったら面白そうなほうをやろう -- ビジネスモデル特許:ステート・ストリートバンク事件
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期待外れの一冊。この程度の内容であれば、今までのカヤック創業者の面々のインタビューを読めばよいこと。 同じ内容が繰り返して説明され、非常に内容が薄い。 例えばもっと詳細に従業員にインタビューを行う、辞めた人間はどうなのか、といった深堀をなぜできないのか。 サイコロ給の思想はわかったけれど、それは本当にいいことなのか、どういった意見があるのか、など何も分析せず礼賛している。 ユニークな制度を取り入れている会社だからこそ、その光と影を見たいのに、残念極まりない。 知識として面白かったのは、 ・一人複数プロジェクトであり、役割がプロジェクトによって変わる(あるプロジェクトではリーダーだが、それ以外ではメンバー、など) ・非常によく練りこまれた360度評価制度。しかも過去に遡ってあらゆる情報がシェアされる。実際の給与金額以外はすべてがシェアされる -また、評価する人間は仕事してない人も含めて、自分で選ぶ部分と、勝手に決まる部分がある ・スマイル給や拳給など、フィードバックが多様
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「面白法人カヤック」という企業を第三者目線かつ、識者4名のコラムを交えての解説する企業解体新書。 起業から今に至るまでを時系列でわかりやすく記述しており、 尚且つ今後の目標や課題なども著者視点から戦略的解説も含まれているため、大変面白く読了させて頂きました。
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真面目にかつ面白く、利益を出しつつアホなこともする。面白法人カヤックはどこが面白いのか、に迫る本。 世の中の常識にとらわれず、やりたいと本当に思える事をやりたい、という気持ちと、でも儲からないと飯食えないよね、という現実を両方とも包含し、独自のバランス感覚で成立させている会社な...
真面目にかつ面白く、利益を出しつつアホなこともする。面白法人カヤックはどこが面白いのか、に迫る本。 世の中の常識にとらわれず、やりたいと本当に思える事をやりたい、という気持ちと、でも儲からないと飯食えないよね、という現実を両方とも包含し、独自のバランス感覚で成立させている会社なんだなと思った。多分、今の30代のビジネスパーソンなら、「俺が起業したらこういう会社にする」というイメージに近いんじゃないかな。誰でも考える事だと思う。でもそれを現実に実現してるのは、創業者が3人いて、皆友人である、という部分が大きいのかな。 カヤック流365度評価等で、あらゆる方向から個人個人が見える化されていて、能力のある、フリーランスでも十分やっていける人じゃないと働くのはキツイと思う。"あと一歩足りない"人がカヤックに入ったら、大変なストレスを感じるんじゃないかな。ベンチャー企業はどこもそうなんだろうけど。 そういった厳しい面もありながらも、人の評価は必ずしも100%正しいわけじゃない、という思いを込めた、サイコロで給料を決めるサイコロ給。これは素晴らしいネ。
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組織の有り様、管理プロセス、評価手法など、「つくる人をふやす」という経営理念にもとづき、自由闊達な議論と創意工夫なアウトプットを生み出す仕組みづくりをしていることが良くわかります。イノベーションを生み出す組織作りとして、参考になります。 後半、リーダーシップ論で有名な、神戸大学/金子壽宏教授と、この会社の経営者との対談が、なかなか勉強になりました。金子教授より、イノベーションを起こす組織に関する学術的解説紹介の一部(キーワード)をご紹介。 ・オーガナイズド・アナーキー(組織化された無秩序) ・オキシモロン(矛盾するものをくっつけることで、驚きが 生まれ、新しい発想につながる) ・5つのイノベーション:①新しい財貨の生産②新しい生産方法 の導入③新しい販路の開拓④新しい供給源の獲得⑤新しい組織 の実現 ・「バカな」と「なるほど」は、戦略立案のエッセンス ※ 一見バカなと思うことでなければ他の人が既にやっている、 なるほどという納得感がなければビジネスとして長続きしない 最後の一節は、「ストーリーとしての経営戦略」にも繋がりますね。
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「これまでの常識を覆す経営を行っているユニークな会社だ」 これが本書を読んだ率直な感想である。 カヤックは1998年に合資会社として友人3人で創業し、日本的面白コンテンツ事業と称してコンテンツ企画・開発・運用を主要事業としている会社である。 本書ではこのカヤックのある意味常識はずれ、しかし合理的な経営手法や創業者達の考えが第3者の目線から述べられている。 メディアなどでは、カヤックのユニークな人事制度(スマイル給や360度評価など)を取り上げることが多いが、その根底にあるのは、「何をやるかではなく誰とやるか」という考え方だと本書を読んで感じた。 創業の経緯も大学の同級生が集まり、とりあえずネットで何かやろうというところから始まっていて、それから自分達の強みを見つけていくというものであった。 しかしこれはお互いがお互いを信頼しあっていたからできたことであり、普通はイノベーティブなアイデアや製品があって起業にこぎつけそうだが、当社の場合はこの3人で何かやりたいというものから生まれている。 このような背景から、先に述べた人事制度もお互いのことをよく知り合い、面白いことを生み出して欲しいという期待から、自分で評価して欲しい相手を選んだり、他者評価への評価ができたり、これらの評価を社内のイントラネットで見える化するなどの工夫が行われているのだと思う。 採用にしても、何度も面接を行い、人間性を見て、一緒にやっていけるかを確認しているという。 上記に上げたのはほんの一例であるが、本書にはこれ以外にも矛盾を内包したカヤックの経営手法が余すところなく書かれていて、経営者、リーダー層には参考になる部分が多くある。 これから拡大路線をとっていくとのことだが、規模の拡大とカヤックらしさを維持するという相反する難しい取り組みにどう当社が対処していくのか、非情に楽しみである。
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