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天冥の標 Ⅴ の商品レビュー

4.2

71件のお客様レビュー

  1. 5つ

    21

  2. 4つ

    29

  3. 3つ

    8

  4. 2つ

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2023/12/10
  • ネタバレ

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シリーズ5巻は宇宙農場の奮闘と、ダダーのノルルスカインの生誕と成長譚。面白かったです。 実家が農家なので農夫タックの仕事の忙しさに身につまされながらも、プラスで年頃の娘さんがイシスのクローンということで苦労にしみじみしました。 タックは元海賊で(しかもエルゴゾーン!)これまで奪ってきたから、娘さんと生み出す農業やってるのかなと思いました。レッドリートとか大農場ミールストーム社とか問題も山積みだけれど、明星よかった。。 ノルルスカインの方は別ベクトルでとても面白かった。生命に意識が誕生して成長し、遠くまで移動していく。億単位の時間をかけて。。 ダダー〈偽薬売り〉となったノルルスカインは何でもお見通しな絶対的強者だと思ってきたけれど、変な友人(?)ミスチフを取り込んだオムニフロラと大バトルを繰り広げながら太陽系まできてたんだなぁ。 オムニフロラがドロテア・ワットだとすると強力で邪悪なのも頷ける。 時系列整理しなきゃいけなくなってきた気がするけれど続きも楽しみです。6巻は上中下か。。。

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2023/05/21
  • ネタバレ

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ここでようやく過去の話が繋がってくる話があり、目からウロコというかすごく楽しく読むことができました。 次がどんどん楽しみになってくる。

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2023/05/10

また、また違う世界のお話、宇宙農場を舞台にした冒険譚と、謎の知性体「ノルルスカイン」の生い立ちが明かされる。その壮大なスケール感に圧倒される。 宇宙農場の農夫・・・いやいや実は。 また、物語のピースがはまり始めて、ますます次巻が楽しみになります。

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2022/05/13

24世紀。パナストロ共同体の小惑星パラスで農家を営むタックは、15歳になった娘ザリーカの反抗期に悩まされていた。それに加えて、地球から農業を学びにやってきた研究者のアニーが父娘と同居することになってしまう。そのはるか6000万年前、どこかの銀河のどこかの星で、サンゴのような生き物...

24世紀。パナストロ共同体の小惑星パラスで農家を営むタックは、15歳になった娘ザリーカの反抗期に悩まされていた。それに加えて、地球から農業を学びにやってきた研究者のアニーが父娘と同居することになってしまう。そのはるか6000万年前、どこかの銀河のどこかの星で、サンゴのような生き物のなかで意識が芽生えた被展開体がいた。ノルルスカインと呼ばれるようになるその情報生命は、やがて太陽系の地球にまで影響を及ぼす巨大な"敵"との出会いを語り始める。〈天冥の標〉シリーズ第5作。 人間ドラマは箸休め的な回。Ⅲ巻の後日譚で、アダムスも名前だけでてくる。 派手な展開は後半までないけれど、タックを通じて低重力環境下での作業の難しさ、異星での植物栽培の歴史など、24世紀の農業のディテールを読むのがとても楽しい。ティーネイジャーのザリーカが遊びに行く都会のちょっとワルなエリアなど、こういう普通の人が未来でどう暮らしているかって描写、肌感覚がわかるだけにワクワクするなー(タックもザリーカもただの"普通の人"ではないんだけど)。そして彼らや農家の仲間たちの目を通して、ロイズとその子会社が目論むメインベルトの画一化計画は庶民の生活をも苦しめているとわかる。 だが、今回のメインはそっちじゃなくて、これまでもちょいちょい顔をだしてきた〈ダダーのノルルスカイン〉の半生記である。今までの断章でも宇宙スケールの話を軽く話す韜晦っぷりが好きだったのだが、ここだけほとんど一人称に近い文体なのもあり、さらに愛着が湧いた。ノルルスカインとミスチフの関係、萌え〜。二人(?)は意思を持って生命体や機械の情報を操作し介入する、上位存在=神のようでもあり、ウイルスのようでもある概念的な存在。円城塔『Self-Reference ENGINE』における巨大知性体みたいなものと思ってるけど合ってるかな? ともあれ、彼らの生き方は冥王斑ウイルスの、オムニフロラはロイズの鏡像として提示された。さて次巻はどの陣営がどう動くのか。

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2021/10/10
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前巻から一転して、天冥の標という物語が進むにつれどんどんとスケールアップしていくのを感じられてワクワクした。 あと、オムニフロラの展開はハインラインの操り人形っぽいとかんじた

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2021/08/09

 前作から数十年経っている。小惑星に住む農家の父娘の話。平凡な父娘と思いきや、父は元〇〇で、娘は△△の××。以前の巻とリンクしているんだ。  そして、ダダーのノルルスカインの誕生から成長…が描かれる。

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2021/02/25
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半分が断章。ようやくノルルスカインとミスチフ(オムニフロラ)の正体が明るみになる。人間でいうところの“意識”とか、コンピュータでいうところの“ソフトウェア”みたいなものか。それが最初は遠い遠い昔、遠い遠い宇宙の果てのサンゴ虫の間で起こったものだったのに、人類の知らぬ間に現代太陽系のそこかしこに彼らが巣くっていて、その底知れなさにもうやだ怖い…!ってなる(でもそこが楽しい…)。冥王班=六本足の猿をばらまいたり、他にもいろいろいたずらしたりしているのがミスチフであれば、羊からヒトへ(アニーも?)取り入ってミスチフを阻止しようとしているのがノルルスカインという認識でいいのかな?人類は結局この2体の攻防戦に巻き込まれているだけなのか…? 断章でないタックパートの宇宙農業も興味深い。食べる物がなくなった将来の農業のあり方を予見しているようだ。旺盛な繁殖力で、それが生えた土地を不毛の地にしてしまうレッドリートの脅威は、オムニフロラの暗喩に見えたけど…関係あるのかな?

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2021/01/20

際どいコースの変化球から一転、ど真ん中直球の巻。ついに謎の知性体「ノルルスカイン」の生い立ちが明かされる断章は、読み応えがあり過ぎて再読必至。とにかくその壮大なスケール感にただただ圧倒されるハードSF。ここまでの総括的な内容にもなっていて、幾重ものベールがやっと1枚剥がされた感じ...

際どいコースの変化球から一転、ど真ん中直球の巻。ついに謎の知性体「ノルルスカイン」の生い立ちが明かされる断章は、読み応えがあり過ぎて再読必至。とにかくその壮大なスケール感にただただ圧倒されるハードSF。ここまでの総括的な内容にもなっていて、幾重ものベールがやっと1枚剥がされた感じ。一方(本編)の宇宙農場を舞台にしたハートウォーミングな冒険譚と併せ、メリハリがとてもよく効いていると思った。ラストで新たな展開が予告され、次巻への期待も高まる。でもまだ全体の3分の1…。

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2021/01/05

西暦2349年と、断章の始まりが交互に語られ、繋がる。 それぞれ異なる想像力が必要になる感覚で、たのしい。宇宙農業はお仕事密着ドキュメンタリー、断章は地球の成り立ちなどのCGで構成された番組みたい…と緩い感じで読んでいたけれど、タック視点もノルルスカイン視点も、最初は個人の悩みや...

西暦2349年と、断章の始まりが交互に語られ、繋がる。 それぞれ異なる想像力が必要になる感覚で、たのしい。宇宙農業はお仕事密着ドキュメンタリー、断章は地球の成り立ちなどのCGで構成された番組みたい…と緩い感じで読んでいたけれど、タック視点もノルルスカイン視点も、最初は個人の悩みや問題が語られていたのに…終わる頃には太陽系どころか宇宙規模の話になってた。 フェオドールじゃないノルルスカインに初めて感情移入できた。最初のミスチフには、もう会えないのだろうか。

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2020/09/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あのノルルスカインの出自と、宇宙農家タック(タケカズ・バンダイ)の話が交互に出てくる作品。ノルルスカインの章は難しかった…。 ミスチフとの出会いとかオムニフロラ(植物宇宙生命体?)との闘いとかかなり壮大な話。木星のドロテアはどこからきたのか?はここで明かされる。 タックは、元海賊であのイシスのクローンであるザリーガを娘として引き取って育てつつ農家を営んでる。という話。

Posted byブクログ