1,800円以上の注文で送料無料

天冥の標 Ⅴ の商品レビュー

4.2

71件のお客様レビュー

  1. 5つ

    21

  2. 4つ

    29

  3. 3つ

    8

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2018/08/18

宇宙農家と知的生命体の話が交互に進む。 多分ノルルスカインの話だけだと 「読者、置いてけぼりになる」危険性があるためと思われる。 前作に比べて、やや落ち着いてるけど 農業を絡めてくるあたりと 毎回登場していたアイツの正体がわかる。 こんなに読む巻ごとに違った切り口で 一つの話を...

宇宙農家と知的生命体の話が交互に進む。 多分ノルルスカインの話だけだと 「読者、置いてけぼりになる」危険性があるためと思われる。 前作に比べて、やや落ち着いてるけど 農業を絡めてくるあたりと 毎回登場していたアイツの正体がわかる。 こんなに読む巻ごとに違った切り口で 一つの話を束ねているシリーズがすごい。

Posted byブクログ

2018/07/22

SF。シリーズ5作目。 西暦2349年と、その6000万年前を舞台に、交互に進む物語。 農業SFと知的生命誕生。 内容的にも、時間のスケール的にも遠く離れていそうだが、繋がってしまった…。 断章のノルルスカインのパートが好き。

Posted byブクログ

2018/03/13

働くお父さん紹介:宇宙農家編。跳ねっ返り娘を持つシングルファーザー。苦悩は尽きねど、今日も美味しい作物を育てるために頑張ります。単巻のストーリーでも普通に感動させてくる。そして読めば読むほど1巻の懐がまだまだ深いことが分かる。

Posted byブクログ

2017/04/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とある惑星で農場を営むタックとその娘ザリーカ、さらには独り身で惑星にやってきたアニーのお話。また、ノルルスカインとミスチフ、オムニフロラの話もあり、それぞれが交互に繰り返される。 それぞれの話に関連性はないように見受けられるが、ノルルスカインの話は宇宙の始まりからの話なので連綿と続く宇宙の系譜という意味では関わりは濃いようにも感じる。 今回は比較的説明的な章であり、どのようにして宇宙が始まり、このシリーズで主にフォーカスされている人類はどの立ち位置に存在するのかが明確になってきている章であった。 筆者の設定の緻密さや知見の広さ、語彙の豊富さが目立つ章であった。

Posted byブクログ

2019/08/28

「葉物は鮮度が命だからな」 という天冥の標、第5巻。 超スケール!ワイドスクリーン・バロック!(?) 3,4は正直いまひとつだと思っていましたが、 5は文句なく最高です! 今回は、今から遡ること6000万年前、地球から遠く離れた惑星の海の中で「我あり!」と覚醒したノ...

「葉物は鮮度が命だからな」 という天冥の標、第5巻。 超スケール!ワイドスクリーン・バロック!(?) 3,4は正直いまひとつだと思っていましたが、 5は文句なく最高です! 今回は、今から遡ること6000万年前、地球から遠く離れた惑星の海の中で「我あり!」と覚醒したノルルスカインの誕生から長い旅の話と、 西暦2349年、アステロイドベルトの小惑星の一つで細々と農業を営む農夫タックヴァンディのお話。 超銀河団規模の舞台とアステロイドベルトあたりでウロウロしてるお話が並行で語られるのが面白いですね。 サンゴ虫(に似た生き物)を(人間でいう)ニューロンのひとつひとつのようにして そこから発生した意識、という地球外知性というのは斬新でわくわくしますよ。 しかもサンゴたちそれぞれも自意識があるという。 (他にも前例があるのかも知れないけれど、私は知らない。あったら凄く知りたい。) つまり、隣り合った細胞と細胞の化学反応から意識というものが現れているのなら 隣り合ったサンゴ虫とサンゴ虫の相互反応の積み重ねから意識というものが生まれても不思議でないというネタです。 小惑星農業のほうも、宇宙で農業するっていうのがどういうことなのか、興味深いことしきりです。 アニーがアレだったあたりは、こう来るか~!と膝を叩いてしまう展開で大興奮。 間に小ネタとして、「銀河ヒッチハイクガイド」ネタが挟まれています。 スポンジが大変重要視されていてタオルがとっても貶められています。 つい笑っちゃったけど、ちょっと強引じゃないかな~? 5巻までの各巻を面白い順で並べると 2>5>>>3>4、かな。 1巻はまだ評価できません。巻が進むごとに1巻が面白くなっていきます。 ところで、 0.8光速で進むオムニフロラがボイドを渡るのに3000万年というのはずいぶん早い気がします。 Wikipediaによるとボイドの直径は1億光年以上。 真ん中を渡る必要はないけど、ボイドの端っこをちょっとショートカットしただけ? 「ぼくは思ったよりもたくさん見てしまったから」 「何を?」 「人が、可憐に滅んでいくさまを」

Posted byブクログ

2016/01/01

シリーズの今までの中で一番好きかも! 被展開体ノルルスカインとミスチフの話。 著者の作品の「老ヴォールの惑星」大好きなので、異性体モノやった〜\(^o^)/という感じ。 こういう生命体を考えるのも楽しいし、小難しくなくむしろ愉快に書いてくださるから、すごく嬉しいです。 「ノルルス...

シリーズの今までの中で一番好きかも! 被展開体ノルルスカインとミスチフの話。 著者の作品の「老ヴォールの惑星」大好きなので、異性体モノやった〜\(^o^)/という感じ。 こういう生命体を考えるのも楽しいし、小難しくなくむしろ愉快に書いてくださるから、すごく嬉しいです。 「ノルルスカイン、旅慣れる」にある、旅のアドヴァイスが面白い^_^

Posted byブクログ

2015/07/29

小川一水『天冥の標 5』(早川書房、2011)を読む。 広大なスケールの大河SF。本作では2300年代の小惑星移民と、6500万年前から現代に至る情報生命体の視点がスイッチしつつお話が展開します。 ウェルベル『蟻』のように視点のスイッチングが巧妙で、先を読みたい!という思いが...

小川一水『天冥の標 5』(早川書房、2011)を読む。 広大なスケールの大河SF。本作では2300年代の小惑星移民と、6500万年前から現代に至る情報生命体の視点がスイッチしつつお話が展開します。 ウェルベル『蟻』のように視点のスイッチングが巧妙で、先を読みたい!という思いが巧みに分断されつつ両方のお話に引き込まれていきます。 小惑星農家のタック、「娘」のザリーガ、地球からやってきた農学者アニー、農場トラブル、タックの過去、娘の自立、と一見ありきたりの道具立てですが、一見無関係なノルルスカインの動きとともにクライマックスに向けて収斂していく様子はSF心を大いに揺さぶります。 宇宙の行く先々に自らのコピーを広げていく情報生命体ノルルスカイン、その学びの描写に著者の諧謔精神があふれています。 【本文より】 ◯この他にも、「移動中に(隕石群が)降るのか降らないのかはっきりしない場合に、雨具を着用するかどうかの心構えについて」とか、「初めてたどり着いた惑星で、おいしい夕食を出す店(が存在しそうな地政学的に安定な沖積平野)を見分ける方法」などといった有益なハウツー群も、ノルルスカインは伝え続けた。宇宙で真に価値のあるのはそういった情報なのである。

Posted byブクログ

2015/02/22

農夫タックの話とノルルスカインの長きに渡るこれまでの人生?の話と、何の関わりも無さそうに二段構えで進み、『あれ?いつもより地味で単調?などと思っていたら終盤に来て思いもかけない爆弾が待ち構えていた』みたいなww。ノルルスカインって、もしかして安穏とした平和を望んでる?なんか意外。...

農夫タックの話とノルルスカインの長きに渡るこれまでの人生?の話と、何の関わりも無さそうに二段構えで進み、『あれ?いつもより地味で単調?などと思っていたら終盤に来て思いもかけない爆弾が待ち構えていた』みたいなww。ノルルスカインって、もしかして安穏とした平和を望んでる?なんか意外。ノルルスカインが「お?」とか「おう!」とか思って自我に目覚めるのが可愛らしかった。

Posted byブクログ

2014/11/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

またしても打って変わって農業の話なのだが、これがまぁ面白い 零細の農家の厳しい現実を描きつつも、そこにある農業の理論性や日常での機微、人間関係をも見事に感じさせる それでいて、並行で語られていたノルルスカインへの見事なリンク 娘の正体が分かってから、最後のアニーの独白までの流れは本当に見事だ 丁度、実家に農作業の手伝いしに帰ってたってのもあるが、ここまで色々なファクターがやんわりと、そして最後にはがっちりと繋がるフローってのもそうそうない

Posted byブクログ

2014/08/02

うーん、ようやく本当の敵というか、表面にはなかなかでてこなんだ謎の登場人物(?)の存在と経緯が明らかになってきた。そこに未来の食料事情、農業の状況なんかがからんで、おもしろかったなぁ。激しいドンパチもないけど。

Posted byブクログ