さよなら!僕らのソニー の商品レビュー
ソニーファン。 2005年にバイオノートを買ったが、何かこれまでのソニー製品とは違うという感じ、持つていることが誇らしいという感じを持てずにいたが、この本を読んでその意味がわかった気がする。 企業はトップで決まる。出井、ストリンガーがソニースピリットを消し去った。 グッバイSON...
ソニーファン。 2005年にバイオノートを買ったが、何かこれまでのソニー製品とは違うという感じ、持つていることが誇らしいという感じを持てずにいたが、この本を読んでその意味がわかった気がする。 企業はトップで決まる。出井、ストリンガーがソニースピリットを消し去った。 グッバイSONY。
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私はソニー信者でもないし、ソニー神話もしらない。 どちらかというと、ソニー製品は持ったこともほとんどないアンチ・ソニーだ。 それでも、ソニーのトランジスタラジオから始まり、ウォークマン、高音質の音響機器、トリニトロンテレビに代表される映像機器を愛用し、信奉する人々の存在をおかしな...
私はソニー信者でもないし、ソニー神話もしらない。 どちらかというと、ソニー製品は持ったこともほとんどないアンチ・ソニーだ。 それでも、ソニーのトランジスタラジオから始まり、ウォークマン、高音質の音響機器、トリニトロンテレビに代表される映像機器を愛用し、信奉する人々の存在をおかしな人だとは思わない。 一見、奇抜に見えるデザインもエレクトロニクスの粋を集めて製作された芸術品であったからこそそういう「信者」達が生まれたのである。 ソニーをここまで17年間追い続けた著者が、本書で語りたかったのは、皮肉ではなく、本心である。整然と書いているようでありながら、心からの恨み節が聞こえてくる。「ストリンガーよ。アメリカに帰りたまえ」と。 円高や価格競争力で敗れ、その上に、震災、ソニーはその上に、バッテリーの発火問題や一億人ものユーザーデータの流出など、すでに「ブランド」と呼ぶにふさわしくない企業に成り下がった。時価総額もすでに、一兆円程度の規模にしかならず、ややもすれば、アップルは現金で買収することも可能である。それでも、冷静に判断すると、ソニーにはそれほどの価値がもうないとも言える。 その原因はたった一つしかない。 小さな町工場から始めて、「技術」を売りにしていたはずのエレクトロニクスの企業が、金融やエンターテインメントで、味を占め、ネットワークやコンテンツ産業を重視するようになったからである。 ソニーがソニーであったのは、妥協を許さない「技術」と「品質」に「ソニースピリット」を感じていたからであろう。かつての製品のほとんどが松下の「販売力」に負けてしまったとしても、その先行者としてのプライドに消費者はあこがれたのである。そういう松下もかなりおかしなことになっているが。 ソニーがソニーらしさを出すことによって、日本らしさを超越していったように(アメリカ人にソニーはアメリカの会社だと思われ、中国人でさえ、ソニーが中国の会社だと思ってしまうような)何人にも追随を許さない独自性をもっていたソニーが開発をお座なりにした結果が、消費者だけではなく、信者やさらには、内部の技術者の流出までも引き起こしてしまった。 「ダイソン」と「アップル」の製品の中にソニースピリットを感じるのは、私だけではないだろう。これは、買い被りかもしれないが、ソニーとはそれぐらいの企業であったし、もう一度それを取り戻さなければならない。 これでもかというくらいの新製品を随時出し続けなければならない。 今のソニーを見ていると、スティーブ・ジョブスが憧れたソニーはもう日本にはないと悲しくなる。
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ソニーがいかにブランドの光を失っていったかを考えさせられる1冊。出井体制以後、経済誌等のもろもろの媒体でやたら横文字を連ねた地に足ついていない発言とそれをヨイショするメディアの追従の数々を思い起こさせました。 本書を読んでうなずいたのは最近の新商品が「Sony Tablet」「S...
ソニーがいかにブランドの光を失っていったかを考えさせられる1冊。出井体制以後、経済誌等のもろもろの媒体でやたら横文字を連ねた地に足ついていない発言とそれをヨイショするメディアの追従の数々を思い起こさせました。 本書を読んでうなずいたのは最近の新商品が「Sony Tablet」「Sony Reader」のような社名を前面に出す商品群への疑問。個人的にはソニーに頑張って欲しいので、これらの商品群が確固たるブランドになってくれるのを祈ります。 一方疑問はモノづくりの大事さを説くあまり、大賀体制までへの無批判的な姿勢。その点が☆一つマイナスの要因です。
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ソニー本を読むのはつまりいかにダメになったか(AppleやGoogleに関する本の逆ですね)を敷衍する作業でもありますが、結構趣味だったりしますw。これもその類ですが、著者がソニーに対して思い入れの強いせいか、やや個人的な分析に基づく内容となってます。その良し悪しはともかく、こう...
ソニー本を読むのはつまりいかにダメになったか(AppleやGoogleに関する本の逆ですね)を敷衍する作業でもありますが、結構趣味だったりしますw。これもその類ですが、著者がソニーに対して思い入れの強いせいか、やや個人的な分析に基づく内容となってます。その良し悪しはともかく、こういう時に欠かせない配役が出井さんとストリンガーw。やっぱりですが、どの本を読んでも、ダメ中興の祖として書かれています。で、気づかされるのが彼ら、オペレーションオリエンテッドというか、自社製品に全く関心無いんですよね。安直なモノづくり信仰とかそういう表層的なレベルではなく、色々とわかっていない。その意味で、デバイスの重要性を誰よりも理解して、それにとことんこだわって、つまりソニーの意思を一番継いだのが、実はジョブズだったのがなんとも皮肉です。
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