読書のとびら の商品レビュー
林望さんの書いた物をなんでもいいから読んでみたくて手に取ってみた。 どうやら岩波文庫のフリーペーパー的な、本屋に行くとたまに置いてある小冊子のために書かれたエッセイ集らしい。 林望さんは、旅行の時に持って行く本は文庫本に限る、文庫本と言っても、難しい古典とかではなく、夏目漱石の...
林望さんの書いた物をなんでもいいから読んでみたくて手に取ってみた。 どうやら岩波文庫のフリーペーパー的な、本屋に行くとたまに置いてある小冊子のために書かれたエッセイ集らしい。 林望さんは、旅行の時に持って行く本は文庫本に限る、文庫本と言っても、難しい古典とかではなく、夏目漱石の夢十夜だとか、正岡子規に否定されまくった古今集のような、読むのにあまり集中する必要のない短いものがいいと言っている。夢十夜と親しくなったエピソードは面白かった。長かろうと短かろうと、古典は何度も読むことで意味を見いだすことができるんだ。 別の人のエッセイだけど、夏目漱石のこころの後に大江健三郎の水死を読んですごく良かったと言っていた人がいた。いいな。試してみたい。
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読書は人生の予防注射になる。挫折を知らない人は脆い。どんな悲しみも必ず乗り越えられる日が来る、と知っているのと知らないのとでは、大きな違いがある。必要なのは「強さ」ではない。時として打ち負かされ、絶望しても、またそこから立ち直る「しなやかさ」である。 「世間が」ではなく、「あなた...
読書は人生の予防注射になる。挫折を知らない人は脆い。どんな悲しみも必ず乗り越えられる日が来る、と知っているのと知らないのとでは、大きな違いがある。必要なのは「強さ」ではない。時として打ち負かされ、絶望しても、またそこから立ち直る「しなやかさ」である。 「世間が」ではなく、「あなたは」どう考えているのか、「私は」どう生きるのか 思ったときに行動に移さない限り、だいたいのことは、後々に叶いはしない。 目を見張るようなバカ話 目に映った姿や、世俗の価値観で判断するのは無謀であること
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小説家や文学者による読書にまつわるエッセイ集。エッセイの中に出てくる小説に「これ読んでみたい!」と思ったり、読書論に「こんな読み方もあるのかあ」と思ったり、なかなか楽しめた。やっぱり、読書っていいなあと思った次第です。
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著名人の読書体験にまつわるエッセイ集。 多くの人が価値ある古典を限りある人生では読み尽くせないことを嘆いている。 しかし多読に時を費やし、晩年になって書物の内容が思い浮かばず、多読を悔い熟読すべだったと後悔する人もいる。 それらについてバスクの格言が紹介されていた。 「学ばなけれ...
著名人の読書体験にまつわるエッセイ集。 多くの人が価値ある古典を限りある人生では読み尽くせないことを嘆いている。 しかし多読に時を費やし、晩年になって書物の内容が思い浮かばず、多読を悔い熟読すべだったと後悔する人もいる。 それらについてバスクの格言が紹介されていた。 「学ばなければ忘れない」 読み学んだからそれらを忘れるのであって、学ばなければ忘れることすらできない。 私も昔読んだ本の記憶が薄れている。悲しくも思うが、素晴らしい本を読み触れたという記憶だけでも良い思い出かもしれない。
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荒俣宏、日高敏隆を読んだ。 荒俣宏は、日魯漁業(現マルハニチロ)を辞めたあと文筆家をめざし、博物学を勉強し始めた。子どもの頃から生物好きで、分類学の歴史にも関心があった。東大周辺にあった古本屋で洋書を見て、失われた博物学を志すことを決めた。 アリストテーレス「動物誌」 プリ...
荒俣宏、日高敏隆を読んだ。 荒俣宏は、日魯漁業(現マルハニチロ)を辞めたあと文筆家をめざし、博物学を勉強し始めた。子どもの頃から生物好きで、分類学の歴史にも関心があった。東大周辺にあった古本屋で洋書を見て、失われた博物学を志すことを決めた。 アリストテーレス「動物誌」 プリニウス「博物誌」 ジョン・ラバック「自然美と其驚異」 ファーブル「昆虫記」 ラマルク「動物哲学」 クック「太平洋探検」 デューラー「ネーデルラント旅日記」
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青春時代に読書をする習慣を身に着けたことが自分の人生にとって計り知れない効能をもたらしたことははっきりと認める。 本というのは多かれ少なかれ事後性を自覚した人によって書かれている。 乱読の喜びは偶然との出会いの喜びでもある。
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様々な人の読書体験エッセイ。岩波文庫だけあって、固めの人選。 宣伝文句にもなっているけれど、読書の効能は、「事後的にしかわからない」(鹿島茂)のである。 何人かが書いているけれど、読書しか娯楽がなかった時代と、読書以外に溢れるほど娯楽がある今では、読書体験はかなり違うものになる...
様々な人の読書体験エッセイ。岩波文庫だけあって、固めの人選。 宣伝文句にもなっているけれど、読書の効能は、「事後的にしかわからない」(鹿島茂)のである。 何人かが書いているけれど、読書しか娯楽がなかった時代と、読書以外に溢れるほど娯楽がある今では、読書体験はかなり違うものになるだろう。読書以外の娯楽にどっぷりつかっている世代が、こうやって読書体験を振り返ったとき、読書の効能をどう考えるのだろうか。10年から20年後くらいに、同じように企画したのを読んでみたいと思った。
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