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3・11後の建築と社会デザイン の商品レビュー

3.6

18件のお客様レビュー

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2012/01/26

実家が被災した身として、タイトルに引きつけられ読了。もはや一住宅=一家族だとか、土地や家を所有することが標準モデルとされなくなっている現状に拍車をかけるかもしれない今回の震災。それに対し建築家や社会学者は何ができるかを問いかけたシンポジウムの記録。 果たしてここから得られた議論の...

実家が被災した身として、タイトルに引きつけられ読了。もはや一住宅=一家族だとか、土地や家を所有することが標準モデルとされなくなっている現状に拍車をかけるかもしれない今回の震災。それに対し建築家や社会学者は何ができるかを問いかけたシンポジウムの記録。 果たしてここから得られた議論の中身が、少しでも今後の復興や日本の社会システムづくりに反映されると良いのだが。

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2012/01/24

地域には地域固有の文化があり魅力がある。 過去においてはそれとは離れた経済成長重視の流れがあったが、震災により人々の考えも変わり、日本も高齢化社会を迎えこれからの環境に応じた生きがいや街づくりが必要になる。 そこでは「個」ではなく「シェア」「コミュニティー」が大事であり、それらか...

地域には地域固有の文化があり魅力がある。 過去においてはそれとは離れた経済成長重視の流れがあったが、震災により人々の考えも変わり、日本も高齢化社会を迎えこれからの環境に応じた生きがいや街づくりが必要になる。 そこでは「個」ではなく「シェア」「コミュニティー」が大事であり、それらから「共感」が生まれる社会が期待される。

Posted byブクログ

2012/01/19

これからの社会の築き方を考えるヒントが沢山ありました。 山崎亮:そこに住んでいる地域の住民が自分たちの進むべき方向を決めないと、日本の社会はずっと変わらない ニューディール政策:中山間・離島地域に若者を入れて環境保全の仕事をさせ、住み着かさせた 復興計画:単に経済復興を目指...

これからの社会の築き方を考えるヒントが沢山ありました。 山崎亮:そこに住んでいる地域の住民が自分たちの進むべき方向を決めないと、日本の社会はずっと変わらない ニューディール政策:中山間・離島地域に若者を入れて環境保全の仕事をさせ、住み着かさせた 復興計画:単に経済復興を目指す計画ではなくて、そこに住む人たちの住み方を考え直す

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2012/01/07

土地の私有化より、持ち家制度を推進し、経済は邁進した。そして、土地と建物のリスクは個人が背負う。これでは、リスクが高過ぎると言っていた。 そう思う反面、国に任せたら、道路やダムのように、利権に絡み取られ、衰退する気がする。例えば、改正PFI法が制定されたので、独立採算型の事業とし...

土地の私有化より、持ち家制度を推進し、経済は邁進した。そして、土地と建物のリスクは個人が背負う。これでは、リスクが高過ぎると言っていた。 そう思う反面、国に任せたら、道路やダムのように、利権に絡み取られ、衰退する気がする。例えば、改正PFI法が制定されたので、独立採算型の事業として都市計画を推進することは可能なのだろうか? それと、モノを作るだけでは無く、プロセス・関係を作るのが必要というのは共感出来た。

Posted byブクログ

2012/01/04

シンポジウムの討議をまとめた編著。東北再生に向けた支援事例やアイディアを起点にして既存の社会制度を乗り越える代替モデルを模索した良書。復興の課題点を複層的・立体的に捉えることで地域社会の再デザインを問う試み。

Posted byブクログ

2012/02/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「3.11後の社会デザイン」を考えるシンポジウムをまとめた一冊。以前からフォローしている専門家の方々が参加されていて、個人的に非常に刺激的な内容で勉強になった。 経済成長期に効率よく機能していた「一住宅=一家族」がもはや通用しない時代であるということ。高齢社会が目前に迫っている今日、社会システムを本質的に見直さないと立ち行かなくなるという問題意識。その際、中間的な組織を有効に活用しながら新しい仕組みづくりを進めていくことが大事である。「モノからコトへ」(三浦)、「モノを設計するのではなく、モノを動かす前のストーリーを設計するようになっている」(藤村龍)ということ。3.11後の発想で日々を過ごしていかねば。

Posted byブクログ

2011/12/11

漠然とした言い方だが、読後この人達は「懐かしい未来」を理想とし、模索しているのではないかと直感的に感じた。

Posted byブクログ

2011/11/19

 三浦展さんほか、建築家が中心になって、東日本大震災の復興を対談して、まとめた本。  職場の平積みから購入。  基本的に納得感があるのだが、自分としては、三浦理顕さんの、国が巧妙に持ち家政策を進め、住宅には一切責任を負わないシステムをつくったので、今回の震災で個人持ち家所...

 三浦展さんほか、建築家が中心になって、東日本大震災の復興を対談して、まとめた本。  職場の平積みから購入。  基本的に納得感があるのだが、自分としては、三浦理顕さんの、国が巧妙に持ち家政策を進め、住宅には一切責任を負わないシステムをつくったので、今回の震災で個人持ち家所有者が最大の被害者になったという、出だしのロジックにはかなり違和感を持つ。  そういう主張があるのも理解できるのだが、みんなで復興をどうやって進めようかと知恵をしぼっているときに、そういう大上段の議論をして、国を悪者にして何か解決するのだろうか。  むしろ、仮設住宅の設計を工夫してコミュニティの維持がはかれるようにするとか、できるところから、それぞれの個人が努力をしていく姿勢、言い方が大切な気がする。  それ以外の点は三浦さんの話も含めて納得感あり。 ①大野さん:全体的にひねくれた意見をお持ちでたのしい感じ。「近世の日本は3000万人くらいしか人口がなかった。ですから、その頃はより安全なところに住めたんです。今は1億2800万人もいるわけですから、危険地帯にだって住まざるを得ない。」(p203) ②三浦さん:「持続可能といっても環境だけ持続可能ではしょうがない。子供を産んで育てるという互助的で持続できないと、結局その社会は消えてしまうんですよ。」(p155) ③藤村さん:「先ほど行政側がなかなかスピーディに動かないというお話がでましたが、そういった一見硬直した社会状況のなかで新しいことを提案していくときに、二つのモデルを併存させていくハイブリッド型のモデルというのは有効ではないかと感じました。」(p101)  

Posted byブクログ