乙女の美術史 世界編 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
「一度読んだだけで頭に残り、すぐに美術館に行きたくなる」、「世界のアート、そして愛すべき個性的なアーティストたちとの出会いの扉となってくれる」(以上本書p.3)ことを目指して書かれた本。 ミケランジェロ『アダムの創造』の神の姿は人間の脳の断面図に似ている、ロダン『考える人』はアゴではなく前歯に拳を当てている、という件が面白かった。作品では、美しい死相をたたえたミレー『オフィーリア』に惹かれた(口絵のみで本文では触れられないのが残念)。 しかし、著者の視点や文体に馴染めなかった。「乙女」というキーワードに斬新な切り口を期待したものの、結局どこが「乙女」なのかよくわからず。くだけた口語体で、ゴシップ寄りのネタを紹介しているからか? 私の場合は、「だめんずうぉ~か~」や「ヤンデレ」といった紹介の仕方には、親近感よりも違和感を覚えた。 また、断定的な物言いが目につくが、事実というより著者の主観のように聞こえる箇所が少なくない。著者流の「味付け」が施された美術史だと思った方がよさそうだ。 「乙女」向けの美術家ガイドということなら、一迅社『美術男子』の方がまとまっているし、事実と脚色の区別もつくのでお薦め。
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乙女の〜シリーズ始めて読んだけど、面白かった。今風な言葉を使った具体的なエピソードで画家の人柄と作品を観ていくから、身近に感じた。ゴッホがヤンデレとか、永遠の中二病・青木繁(日本編)とかいいのかと思いつつ笑ってしまった。
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この分野はほとんど知識がなかったので, 名前と著名な作品しか知らなかった芸術家の意外な素顔や エピソードを知ることができ、個人的には日本編より興味深く読めました。 美術史から見た世界史が垣間見えて,世界史も面白そうだなと 思いました。 ブルボン家とかハプスブルグ家とか…。 「乙...
この分野はほとんど知識がなかったので, 名前と著名な作品しか知らなかった芸術家の意外な素顔や エピソードを知ることができ、個人的には日本編より興味深く読めました。 美術史から見た世界史が垣間見えて,世界史も面白そうだなと 思いました。 ブルボン家とかハプスブルグ家とか…。 「乙女の~」シリーズの世界史編も出たら、是非読みたいと思いました。
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美術史というよりも、芸術家その人に力点のあるトレビア的な本。現代的な用語解説が駆使してあり、くだけていると言うかふざけていると言うか、、、でも面白かったです。
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ローマ時代から近代のエゴン・シーレまで、世界の芸術家はどのような時代に生き、どんな人生を送ったか?を時系列にとってもわかりやすく解説してくれる。漫画『テルマエ・ロマエ』を引き合いに出したり、コラム「週刊歴女」なるページがあったり、奔放な画家カラヴァッジョを「武闘派ヤンキー」と呼ん...
ローマ時代から近代のエゴン・シーレまで、世界の芸術家はどのような時代に生き、どんな人生を送ったか?を時系列にとってもわかりやすく解説してくれる。漫画『テルマエ・ロマエ』を引き合いに出したり、コラム「週刊歴女」なるページがあったり、奔放な画家カラヴァッジョを「武闘派ヤンキー」と呼んでみたり…。私は面白い!とはまりましたが、こういう表現が好きでない読者にはきついかも。 でも、一歩踏み込んだ解説が多くて、美術展に行く前の予習にはもってこいです。
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