1,800円以上の注文で送料無料

緋色の十字章 の商品レビュー

3.4

11件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    6

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2022/05/24

戦争の記憶の継承や、過去の戦争が現在にどんな影響を与えているか、EU加入で農村はどう変わったか、あるいは変化をそれとなくごまかしているかなどの現実を、小説の中で自然に表現している。だからものすごく面白い。 つい最近のフランス大統領選挙では、とうとう極右政党が大統領候補を有力候補と...

戦争の記憶の継承や、過去の戦争が現在にどんな影響を与えているか、EU加入で農村はどう変わったか、あるいは変化をそれとなくごまかしているかなどの現実を、小説の中で自然に表現している。だからものすごく面白い。 つい最近のフランス大統領選挙では、とうとう極右政党が大統領候補を有力候補として出してしまったけれど、2008年のこの時点からすでに、フランスの良き市民たちがどのように極右の排外主義者たちと闘ってきたか、あるいはどうにかやり過ごしてきたかを生き生きと描いている。現在に繋がる現実が描かれているので、だいぶ前の小説だし現実離れしてるほど有能な登場人物ばかりなんだけど、無理なく読めた。 恋愛要素はすごく要らなかったけど、きっと次回作では今作のヒロインと別れてるだろうから別にいい。ダビンチコードでも新しい巻の前に前作のヒロインとは別れてた。

Posted byブクログ

2016/07/14

図書館で。 食べ物が美味しそう。青いクルミを入れたブランデーとかちょっと飲んでみたいなぁ。 ミステリー小説というよりはブルーノ署長の日々プラスちょっと事件、といった感じ。なんとなくイギリス女生の方とうまく行くのかと思ってましたが違ってましたね。今後のシリーズでどう変わって行くか...

図書館で。 食べ物が美味しそう。青いクルミを入れたブランデーとかちょっと飲んでみたいなぁ。 ミステリー小説というよりはブルーノ署長の日々プラスちょっと事件、といった感じ。なんとなくイギリス女生の方とうまく行くのかと思ってましたが違ってましたね。今後のシリーズでどう変わって行くかはわかりませんが。 移民の問題も過去の戦争も難しい問題なんだろうなぁと思います。やっぱり過去は残りますよね。食べ物が美味しそうなので次も読んでみようかな。

Posted byブクログ

2014/06/15

2/3くらいは「ムック『フランスの田舎の暮らし方』」だった。残り1/3のだいぶ終盤になってようやく捜査が進展し、唐突に容疑者が浮かび上がってきた。 ブルーノ署長と一緒に食事と田舎の風光明媚を楽しみながらゆっくり事件を解決しましょうという感じのミステリー。 田舎だからか署長ですら...

2/3くらいは「ムック『フランスの田舎の暮らし方』」だった。残り1/3のだいぶ終盤になってようやく捜査が進展し、唐突に容疑者が浮かび上がってきた。 ブルーノ署長と一緒に食事と田舎の風光明媚を楽しみながらゆっくり事件を解決しましょうという感じのミステリー。 田舎だからか署長ですら法よりも自治体のルールを優先。 読み始めた時は仮にも警察、そんなことでいいのかと思ったが、天涯孤独の自分を無条件で受け入れてくれた村人との穏やかな関係がもう署長の血肉になってしまってるんだろうなあ。彼が守りたいのは法ではなく村人なんだろうと思う。 実際、署長が自分の家を持った時に村人たちが力を貸して何から何まで面倒見てくれたくだりはちょっと泣けた。 警察署長がそういう情や関係性を最優先させるのがいいかどうかは別として。

Posted byブクログ

2014/10/16

フランスの田舎町を舞台のミステリ。 シリーズ1作目、好評だったようです。 フランス南西部、ラスコー洞窟に近い風光明媚なサンドニ。 警察署長が常駐してはいますが、村長の直属で、部下はいないという~交番の駐在さんみたいな存在なんですね。 ブルーノ署長は10年この村に馴染んで、皆のた...

フランスの田舎町を舞台のミステリ。 シリーズ1作目、好評だったようです。 フランス南西部、ラスコー洞窟に近い風光明媚なサンドニ。 警察署長が常駐してはいますが、村長の直属で、部下はいないという~交番の駐在さんみたいな存在なんですね。 ブルーノ署長は10年この村に馴染んで、皆のために心を砕いている好人物。愛犬ジジと暮らしている39歳の独身男です。 孤児として育ち、ボスニア戦争に行った経験もあるという。そういう過去があるからこそ‥というところも。 今は平和なこの村で、尊敬するマンジャン村長をひそかに父のように思い、美しい景色と美味しい食べ物を存分に味わっている様子が描かれて、ちょっとコージーミステリのような雰囲気も。 フォアワグラ、トリュフ、胡桃が名物の村。ワインやチーズや手作りの料理の美味しそうなことったら! そんな村に、突如起こった殺人事件はけっこう陰惨で、骨太な展開となります。 フランスの警察機構というのは変わっていて、地元にいる憲兵隊と国家警察とが縄張り争いをしているんですね。 ブルーノは地元警察でありながら、捜査からも最初ははずされている存在。これが活躍を見せるというわけ。 国家警察のジャン=ジャックとは信頼関係にあり、新しく赴任した都会的な美女イザベルとは惹かれ合うことに‥ EUに参加してから、イギリスや北欧からやってきてこのあたりの別荘に住む外国人も増えているそう。 フランス人の側から描かれていますが、実は作者はイギリス人。25年のキャリアを持つジャーナリストで、夏はこの地域で過ごしている人。 道理でやけに詳しい描写があると思いました。 ドイツにも「幸福とはフランスに住んで神のように暮らすこと」ということわざがあるそうで、人もうらやむ暮らしのようです☆

Posted byブクログ

2014/05/11

豊かな暮らしの村と複雑で暗い戦争の歴史。登場人物が皆、魅力的。村の住人の会話がとても上品。皆さんが飲まれるリカールっていうものを一度飲んでみたい。最期の終わり方が消化不良で残念。

Posted byブクログ

2013/04/17

警察署長ブルーノ・シリーズ第1作。 フランス南西部に位置する小さな村サンドニが舞台。風光明媚な土地でのコージーな雰囲気のミステリと思ったら少々違っていた。第二次世界大戦まで遡る陰惨な歴史がモチーフの骨太な内容だ。だが、せっかくの題材が生かし切れていない印象。

Posted byブクログ

2012/03/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最初フランスの田舎の話が続き、読むのやめようかと思った。 が、殺人事件が起きてからが、面白い。 なんか江戸の捕り物の話のよう。 コネと出世とお金が優先で、真実はどうでもいいというのが新鮮でよかった .

Posted byブクログ

2012/02/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ちょっと主人公カッコ良すぎな感じもあるけど、村の仲間、友人、村長、などへの優しく熱い気持ちのおかげで、嫌味には感じられません。何より食べることがおいしく楽しく描かれているのがプラス評価。ミステリ的にはそれほどじゃないけど、その分全体的なバランスがとれてるように思いました。

Posted byブクログ

2012/02/05

フランスの小村で、老移民が胸に鉤十字を刻まれて殺された。戦功十字章を授与されたほどの英雄が何故? 平穏な村のただ一人の警官が事件の捜査に挑む。 警察署長が主人公でありながら警察小説ではなく、料理や村の描写からコージーな雰囲気もまとっている。この小説をなんと呼んだらいいものやら。...

フランスの小村で、老移民が胸に鉤十字を刻まれて殺された。戦功十字章を授与されたほどの英雄が何故? 平穏な村のただ一人の警官が事件の捜査に挑む。 警察署長が主人公でありながら警察小説ではなく、料理や村の描写からコージーな雰囲気もまとっている。この小説をなんと呼んだらいいものやら。 このバランスは嫌いではないけれど、何を期待して読めばいいのかわからなくて不安になる。 事件も陰惨な真実がそこに隠されていたのだけど、その惨さが伝わってこない。 事件も結局はあっさりと政治的解決で片がついてしまったし。 欲張りすぎて、ずべてが中途半端になっているように思えた。 村の一連の描写と事件の結末を巧いことシンクロさせるだけの力量が作者にはあるんだから、進むべき方向が定まればマシになるかなあ? シリーズの続きが出るようだったら、気にして読んでみよう。 でもこの1作では世間の高評価が納得できないわ。

Posted byブクログ

2012/01/14

おもしろくなかったわけじゃないけれど、うーん、昨年のベストテンとかに入るほどかなあ?という感じで。単に、舞台がフランスで、わたしがフランスの政治情勢とか歴史に疎いからかもしれないけれど。憲兵隊とか戦争の話とか、何時代の話?と最初思ってしまったし。(現代の話です)。 出世とか考えず...

おもしろくなかったわけじゃないけれど、うーん、昨年のベストテンとかに入るほどかなあ?という感じで。単に、舞台がフランスで、わたしがフランスの政治情勢とか歴史に疎いからかもしれないけれど。憲兵隊とか戦争の話とか、何時代の話?と最初思ってしまったし。(現代の話です)。 出世とか考えず、のんびりした田舎の暮らしを愛している警察署長が主人公で、コージーミステリのようなおもしろさなんだけど。シリーズものなのでシリーズが進んでいくうちに好きになったりもするかもしれないけどなあ。 (ちらっと、デボラ・クロンビーの警視シリーズが頭をかすめるんだけど、比べたら断然クロンビーのほうが好きだなあ)。

Posted byブクログ