高群逸枝全集(第8巻) の商品レビュー
高群逸枝は、東京では詩人としてデビューした。 その最初の作、「月日の上に」が生田長江に認められたものである。 彼女の経験をもとに叙情風に綴られたこの詩は、当時の詩壇の流行とは隔絶した、独特の雰囲気を持って語りかけてくる。その他、巡礼行などを元に書く「放浪者の詩」、上京して目の当た...
高群逸枝は、東京では詩人としてデビューした。 その最初の作、「月日の上に」が生田長江に認められたものである。 彼女の経験をもとに叙情風に綴られたこの詩は、当時の詩壇の流行とは隔絶した、独特の雰囲気を持って語りかけてくる。その他、巡礼行などを元に書く「放浪者の詩」、上京して目の当たりにした刹那的大都市への批判、工業化社会や大量消費社会の萌芽を痛烈に批判する「東京は熱病にかかつてゐる」など、高群の珠玉の詩が詰まった巻。
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