アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ の商品レビュー
20世紀の初め、ギリシャの海底に沈んでいた、腐食して緑青に覆われたブロンズ製の「謎の機械」。その謎に取り憑かれた数多の学者・研究者たちの、100年以上にわたる探求のドキュメンタリーです。 テクノロジーが進むにつれて、少しずつ謎が解けていく凄さ! 驚愕のその正体! 天文学や数学やコ...
20世紀の初め、ギリシャの海底に沈んでいた、腐食して緑青に覆われたブロンズ製の「謎の機械」。その謎に取り憑かれた数多の学者・研究者たちの、100年以上にわたる探求のドキュメンタリーです。 テクノロジーが進むにつれて、少しずつ謎が解けていく凄さ! 驚愕のその正体! 天文学や数学やコンピュータ・テクノロジーについての記述はちんぷんかんぷんな自分が残念…。でも、人々の情熱、こだわり、苦心、競り合いなどなどがドラマティックに語られていて、ワクワクします。 謎が解けていくとともに、この凄い機械を創った学問・文化が、強い軍事大国の侵略によって衰退させられた歴史も明らかになっていきました。せっかくの高い技術が長い間忘れられ、活用されなかったのは確かに残念です。でも、「いまごろ人類は近くの星に到達していたはずだ(アーサー・C・クラークのコメント)」というよりも、軍事力が発達しすぎて、いまごろ人類は滅亡しちゃってたかも、なんてことを考えてしまう今日この頃です…。
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現代の時計に勝るとも劣らないアンティキティラの機械に魅了された多くの技術者、研究者が謎を解明するところもドラマですが、作成者の考察はさらに興味深かったです。天体の動きを手元にという古代ローマ時代の人間の思いが複雑な機械を作ってしまうとは。いつの時代にも天才はいるんですね~。
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(借.新宿区立図書館) コンピュータという言い方は少々大げさだが(たぶんそれを狙っている)天文計算機という意味では近いのかもしれない。機会の仕組みの説明的な部分はちょっとわかりにくいが(たぶん私の頭がついていかないせい)、機器解明の人間ドラマとしての部分は大変面白く読める。ただし...
(借.新宿区立図書館) コンピュータという言い方は少々大げさだが(たぶんそれを狙っている)天文計算機という意味では近いのかもしれない。機会の仕組みの説明的な部分はちょっとわかりにくいが(たぶん私の頭がついていかないせい)、機器解明の人間ドラマとしての部分は大変面白く読める。ただし、原著者がイギリス人でありイギリスで出版されたもののようなので、かなりイギリスメイン(特にライト)の内容になっているところは割り引いてみなければならないだろう。
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面白かったです! 1901年、地中海の小島アンティキテラの海底に沈む古代ギリシャの難破船から、奇妙なブロンズの塊が引き上げられました。表面を掃除した後に見えてきたのはたくさんの歯車と古代ギリシャの文字。その精巧な作りは、計算機に匹敵し、1千年以上前の機械とは到底信じられるもので...
面白かったです! 1901年、地中海の小島アンティキテラの海底に沈む古代ギリシャの難破船から、奇妙なブロンズの塊が引き上げられました。表面を掃除した後に見えてきたのはたくさんの歯車と古代ギリシャの文字。その精巧な作りは、計算機に匹敵し、1千年以上前の機械とは到底信じられるものではありませんでした。 アーサー・C・クラークは、この機械の知識が継承されていたなら産業革命は千年以上早まり、人類はいまごろ近くの星に到達していたはずだと語っています。 本書は、この機械の謎を追う歴史科学読み物の傑作です。 冒頭は20世紀初頭の海底探索。潜水病に悩まされながらも困難な海底探索に挑む人々の姿が描かれます。そして、本書は、機械の謎解きに移っていきます。 この本の面白さはふたつに絞られると思います。 1)謎解きに挑戦する人々の執念と葛藤。同じ難破船から発見されたコインを手掛かりに機械の製作年を特定するという地味な調査活動から、X線断層写真、三次元のCT断層写真やCGを駆使して、機械に隠された文字や歯車を探ってゆくというという最先端の研究活動までが描かれます。機械に魅了された人々は、科学史家、博物館学芸員、物理学者、映画製作者、企業家と、多岐に及びます。彼らは協力しあいながら活動するのではなく、時によっては妬みや裏切りも経験します。この辺りは、科学読み物であると同時に人間ドラマでもあります。 2)天文学に基づいた機械の仕組みや用途の推理。X線断層写真やCT断層写真から発見された歯車の歯数がポイント。53枚の歯数や223枚の歯数の意味するものは何か?そして、それが分かったところで、この機械は誰が何のために使ったのか?サロス周期とか、差動歯車とか聞きなれない言葉も出てきますが、この辺りはミステリー小説の面白さがあります。 個人的に気になったのは、これだけの機械技術がなぜ発展せず、イスラム文化開花まで断絶してしまうのかという点ですが、本書は一応の説明をしてくれています。 海洋冒険、人間ドラマ、天文学、からくりの面白さが詰まった1冊。おすすめの★★★★。
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アンティキテラ、といえばオカルトのようなイメージがあって、この本を読む前はオカルトチックな本なのかなと思っていた。それは全くの間違いだった。古代ギリシャの偉人たちの天文学や数学などの水準の高さにただただ感服できる本であり、もっと詳しく知りたいと思わせる本であった。 文系には読みづ...
アンティキテラ、といえばオカルトのようなイメージがあって、この本を読む前はオカルトチックな本なのかなと思っていた。それは全くの間違いだった。古代ギリシャの偉人たちの天文学や数学などの水準の高さにただただ感服できる本であり、もっと詳しく知りたいと思わせる本であった。 文系には読みづらい部分があるかと思うが、アンティキテラの謎を解き明かすストーリーも面白いし、その背景にある歴史も学ぶことができるのでそこそこおすすめできる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
[当時の最先端のその先へ]ギリシャの海底で発見された沈没船。多くの遺物が回収されたのだが,歯車を幾重にも有する複雑な構成の機械が発見される。そして、その機械を良く調べてみると,作成時期と目される紀元前1世紀には存在しなかったはずの進んだ技術の存在が次々に明るみになり......。著者は、「ネイチャー」等の記者を務めたジョー・マーチャント。訳者は、科学関係の翻訳を多く手がけている木村博江。原題は、『Decoding the Heavens: A 2,000-Year-Old Computer--and the Century-Long Search to Discover Its Secrets』。 古代×機械×謎解きという3点セットが揃った段階で面白くならないはずがない。1つの発見が今までの常識をがらっと変えてくれる衝撃,そして同時に新たな視界が開けてくる嬉しさが体験できる作品です。発見から謎解きまでが一直線で描かれるのではなく,間に関連する技術や歴史の解説も挿まれているので,読者もアンティキテラの機械に親しみを持ちながら本書を読み進めることができるかと思います。 〜私の心に深く残るのは、私たちと古代人との距離の近さではなく、遠さだ。アンティキテラの機械がなぜ、誰によって作られたかを解明することは、古代のテクノロジーが「原始的」で、現代のテクノロジーは「先進的」という概念を、覆すことでもあった。〜 ロマンと人間性が二人三脚になった見事なミステリー☆5つ
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やっぱ難しかった。 発見された土地の人々、学者の人生、などちょいちょい人々の物語が挟まれるので読み続けられた。 モノを巡って、主人公が変わっていくんだなあ、と何となく思った。
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なかなかトライする時間がなかったものの、 時間を作って読んでみました。 ジョーという名前ですが、 実際はとてもキュートな女性だったりします。 ちょっと時間なくて雑な感想になりますが、 これ今まで読まなかったことを後悔しているとだけ伝えたいです。
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アンティキテラ島の海底で発見された謎の古代のコンピュータとも言える歯車式機械は一体何のためのモノなのか?という科学的探求の物語である。まるでミステリーの謎解きのように本機械に取り憑かれた男たちの物語が展開される。 なにせ、100年も前に海底から引き上げられて以降、ほぼ確実と思われ...
アンティキテラ島の海底で発見された謎の古代のコンピュータとも言える歯車式機械は一体何のためのモノなのか?という科学的探求の物語である。まるでミステリーの謎解きのように本機械に取り憑かれた男たちの物語が展開される。 なにせ、100年も前に海底から引き上げられて以降、ほぼ確実と思われる見解がなされたのはこの10年のことなのである。 それだけ、海底からの引き上げ後に辿ったこの歯車式機械の運命は時代に翻弄されるとともに、時代時代の科学の進歩がなければ解明が困難だったと言うことである。 2000年も前の現代の機械式腕時計に通じるような精密機械。 それは天文学的知識と数学的理解力、そして精密な技術力が結合されたモノであり、現代に繋がる技術史観としてはルネサンス以降にしか実現し得ないはずのものであるという。 だとしたら、紀元後早々にギリシア・ローマ文明が崩壊して以降、ルネサンスまでの技術的大空白はどういうことなのであろう。 やはりムー的なオーパーツなのか? 科学的な探究心よりも、ムー的な下世話な話の方に興味があるボクとしてはこの大空白時代の穴埋めの方に興味がそそられる。 たしかに、西洋文明の軸で捉える限りギリシア・ローマ文明以降、教会が支配する中世の闇が晴れるまで、ヨーロッパでは科学的な進歩はとどまっていたかもしれない。 しかし、科学的な進歩はその時代イスラム文明により引き継がれていたはずである。 古代ギリシア・ローマ文明のアーカイブはイスラム帝国により引き継がれ、その後の激しい栄枯盛衰により進歩らしい進歩は見られなかったかもしれないが、やがてイスラムに埋もれていた種はルネサンスで華開く。 イスラム帝国全盛時の文献の解読は様々な要因により困難な部分があるかもしれないが、この古代のコンピュータが製作されていた当時の状況等、ギリシア・ヘレニズムの文化・文明に関する文献が多くイスラム圏に埋もれていると思われる。 この古代のコンピュータについて、ほぼ『なんのために作られたのか?』は解明されたと思われる。 次は『誰が作ったのか?』を解明できないものだろうか?
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[ 内容 ] 海底から引き揚げられた2000年前の謎の機械。いったい誰が何のために創ったのか? 研究者の名誉をかけた100年に渡る熱いドラマ。 [ 目次 ] 発見された2000年前の沈没船、引き揚げられた奇妙な謎の機械、その機械の内部には、複雑な歯車の構造があった。 歯車によ...
[ 内容 ] 海底から引き揚げられた2000年前の謎の機械。いったい誰が何のために創ったのか? 研究者の名誉をかけた100年に渡る熱いドラマ。 [ 目次 ] 発見された2000年前の沈没船、引き揚げられた奇妙な謎の機械、その機械の内部には、複雑な歯車の構造があった。 歯車による入力と出力の自在な変換は、中世の時計の発明を待たねばならぬはずだった。 それが蒸気機関と結びついた時、「産業革命」が興り、数字と結びついた時、コンピュータは生まれた。 二〇〇〇年前のギリシア人がつくりあげたその機械―アンティキテラ。 いったい誰が何のために創った機械だったのか?大興奮必至の科学ノンフィクション。 [ 問題提起 ] 1 海底より現れしもの 2 ありえない 3 「戦利品」 4 科学史は塗りかえられた 5 大胆な推理 6 十九世紀のコンピュータがふたりを結びつけた 7 すべては解読の名誉のために 8 最強の布陣 9 みごとな設計 10 アルキメデスの影 [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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