かわいそうだね？ の商品レビュー

綿矢りさ【著】

2017/06/08

この作家さんの本は初めて読みました。
緩やかにまったり読めました。
アキヨの言動や格好から諸々を分析する感じ、好きです。
私もよくやってるかも、と思いました。

2016/12/14

軽めな文学作品が読みたいと思い、図書館で借りました。
装丁が派手で華やかでだったので・・・いわゆるジャケ借りです♪

著者の作品はインストールくらいしか読んだことがなかったのだけど、りささんいい感じに成長してました。
たまに2度読みしたくなる表現があったりして、芥川賞作家の雰囲気を残しつつもさらりと読みやすい作品です。。

ただ、私の中では大江健三郎賞受賞作品である表題作の「かわいそうだね？」よりも、「亜美ちゃんは美人」のほうが面白く感じました。
天性の美貌の持ち主である亜美ちゃんと、その親友さかきちゃんの友情物語で、女性特有の心の機微がうまく表現されています。
すこしブラックユーモア的な要素もあるのだけど、最後、結婚式でのスピーチは正真正銘「真の友情」を語っており、青春時代を共に歩んだゆえの二人の絆？というか、さかきちゃんの精神的成長にはホロッとさせられたりして、読後も爽やかです。。

2016/10/18

何よりわたし的大ヒットな装丁。
インストール以来、苦手作家認定してたけど装丁買い。

なかなか辛辣だけど、頷けるところもあって読みやすい話。
苦手なんて思っていてごめんなさい。

2016/08/30

「かわいそうだね？」
恋人に「元カノと一緒に暮らす。ダメなら別れる。」と告げられた女性の話。
本心では納得できないのに、無理やり納得するよう自分に言い聞かせる姿に共感した。付き合いを継続させるために自分をごまかしてしまうことってあるなと思った。
「亜美ちゃんは美人」
美人の友達を持つ女性の話。美人と一緒にいると感じる気持ちがリアルだった。「自分自身が満たされれば嫉妬もなくなる。」というのには納得した。

2016/07/25

『かわいそうだね？』
　百貨店の販売員である主人公・樹理恵は、本当は守ってほしいのに、悲鳴をあげてはいけない役割を周囲から求められがち。彼の家に元カノ・アキヨが転がり込み（考えられへん！）、アメリカ育ちの2人の“文化の違い”を理解しようとする（健気！）。彼の言葉を信じたいけど、アキヨのにっちもさっちもいかない状況に憐憫の情もあって強く言えず、半年間（長！）もやもや。
　が、アキヨのしたたかさを目の当たりにした樹理恵は、ついに行動を起こす。

『亜美ちゃんは美人』
　学校に厳然と存在するカースト制度。可愛いは人間の価値そのものとイコールで直結し、圧倒的な権力をもつ。
　そんな学校カーストのバラモンに君臨する亜美ちゃんと親友になったさかきちゃんのお話。
　ずーーっと「可愛い可愛い」と言われ続けると、かくも人の痛みが分からない人間になるのか、と終始亜美にイライラしながら読んでいたけど、綿矢りさはちゃんと亜美サイドの事情も汲む。崇拝者でいることの孤独に気づかせ、これから戦ってゆく彼女を想像させる最後で締める。いい読後感。

　19歳で芥川賞を獲った、19歳やで19歳。天賦の才を持ってる人なんだなあと思ってたけど、6年ほどブランクがあったそう。でもやっぱり天賦の才、ううん、そこに苦悩が加わってパワーアップしてるよね。この文章は揺さぶられるわ。樹理恵から見たアキヨ、さかきちゃんから見た亜美の描写が、たった数行やのに描かれた人の人生をあっという間に丸裸にしているみたいやった。
　圧倒的なすごさに加えてユーモアもある。英会話の先生に相談したシーン（ex＝元カノってわかってない！）とか、キレたら吉本新喜劇のちんぴら役の男性が使う大阪弁が出てくるとか、亜美の彼氏タカくんのうさんくささの総合商社感とか、せこいわー。むっちゃおもろいやん。

2021/09/12

『かわいそうだね？』読了。
「インストール」「蹴りたい背中」をぶっ飛ばして初めて綿矢りさ作品を読みました。表紙が花で溢れていてきれいだったからどんなに美しい内容なのかと想像したら…これはまた不器用な女性の物語であったのだ…よ。
表題作と「亜美ちゃんは美人」に出てくる女性たちはどこか正当な考えがありつつもそれを妥協したりすることが難しいのか貫こうとする姿はカッコよくもあり不器用な感じでよかった。多分、人はそれが当たり前なのかなと思えるような内容でした。

2016.4.15（1回目）

2016/03/10

綿矢りさって男でも好きなのかな？
私の中でのあるある度では女版長嶋有さんくらいあるある。長嶋有さんよりドラマ性あるけど。

2016/02/09

自分ひとりで生きていける強さを持っているがゆえに
何かを損してる主人公の女と

自分は弱い存在で、誰かが守ってくれると
信じて疑わない女（元カノ）

この絶対に相容れない女2人が
彼女たちの本性を知らない1人の男を
取り合うっていう構図がシュールなお話

とりあえず最後はスカッとしたのでよし！

2篇目は、まぁまぁありがちなストーリーだったので割愛

2016/01/20

短編が2作収録されているのですが、
敢えて表題作ではない、

『亜美ちゃんは美人』

についてレビューを書きます！笑

美人すぎる親友・亜美ちゃんをもつ
さかきちゃんのお話。

特に２人の高校時代、
女の子たちの亜美ちゃんに対する態度が
リアルすぎて、ドキドキしました。

“特別可愛い”こと。
それだけで亜美ちゃんの価値が上がり、
周りにちやほやされる。

ひとつひとつの描写において、
女子高生の教室内カーストが
巧く表現されていると感じました。

だけど亜美ちゃんは、
みんなに愛される孤独を
わかっていたんだろうな。

亜美ちゃんの性格からしたら、
それほど寂しいことはないよなあ‥。

『さかきちゃん』という名前に注目して
読んでみると、面白いかもしれません。

最後の最後にわかります！！

2016/01/02

短編ニ作品。
１つはデパートのショップで働く女性とアメリカ帰りの彼のお話。彼の元カノが彼の家に居候することになり、それを阻止しようとするが…

２つめは美女を親友に持つ主人公の女の子のお話。周りに彼女と比べられる悲しさ、悔しさと葛藤しながら高校、大学時代を共に過ごす。就職後再会する彼女には刺青が…彼女が紹介した彼氏はどう見ても普通ではなかった…

どちらもとても読みやすくて、あまり深く考えないで読めたので疲れなかった。共感してしまいそうな女心を持つ主人公のお話。