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ひめねずみとガラスのストーブ の商品レビュー

4.3

12件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    3

  3. 3つ

    3

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2021/05/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

そうかそうか、向こう側の世界でも子ども時代はこっちに寄ってきてるのか いやこの話はどっちがこっち側なのかようわからんけど… いやどっちも向こう側か 子ども時代は自由に動けるんかな それにしてもガラスのストーブとは…すごいときめきアイテムやないか しかもよくあるときめきアイテムである薪ストーブではないのよ…石油ストーブよ… ただのたまねぎスープもおいしそうやしさすがであるよ…

Posted byブクログ

2021/12/04

図書館。初、安房さん。ああ、好きだ。 2021/12/4追記: 以前読んだ『うさぎのくれたバレエシューズ』、安房さん作だったのだと気づいた。初は『うさぎ〜』だった。ピンクとウサギと踊りが好きな娘が好きそうだと思い選んだ本。優しくも独特な世界だと思った記憶。もう一度借りて読んでみ...

図書館。初、安房さん。ああ、好きだ。 2021/12/4追記: 以前読んだ『うさぎのくれたバレエシューズ』、安房さん作だったのだと気づいた。初は『うさぎ〜』だった。ピンクとウサギと踊りが好きな娘が好きそうだと思い選んだ本。優しくも独特な世界だと思った記憶。もう一度借りて読んでみたい。

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2021/02/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

風の子なのに寒がりのフーとちっちゃなひめねずみ。 二人がとっても素敵なガラスのストーブを囲んで食事をするシーンはほのぼのと温かく微笑ましい。 ガラスのストーブが放つみかん色のほのかな灯りは、寒さで震える孤独な夜の寂しさも、全てやわらかく包み込んでくれる。 見ているだけでとても幸せな気持ちになれる。 この作品を読んでいて、我が家の二人の娘たちと照らし合わせてしまった。 今は二人とも中学生・高校生で地元にいるけれど、いつかは地元を離れてしまうのだろう。 ひめねずみを一人置いて、オーロラの国へと旅立ってしまったフーのように。 一人ストーブの番を任されたひめねずみと同じく、私も娘たちの帰りを待ちわびる。 娘たちが成長する姿はとても嬉しい反面、ちょっと寂しい。 娘たちのいる家は温かで賑やか。 食卓を囲んで家族でお喋りしたり笑ったり。 この絵本のように温かみのあるみかん色の光にほんのり包まれて。 こんな当たり前の光景もいずれ娘たちの旅立ちと共に、遠い思い出に変わってしまう。 ひめねずみのフーを待つ姿を見ると切なくなった。 けれど、そんなに落ち込んでばかりもいられない。 ひめねずみのように私も新しい居場所を創っていかなくては。 新しい仲間に囲まれて新しい生活をおくるひめねずみに励ましてもらった。 フーは二度とひめねずみに逢うことは叶わかなったけれど、ひめねずみの想いが込められたガラスのストーブはこれからも、ずっと誰かの体と心を温め続ける。 別れの切なさの反面、希望ももらえた、とても素敵な一冊となった。

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2015/10/15

全体的にハラハラした雰囲気が漂っています。それはストーブを売るくまさんが風の子がストーブを欲しいなんて、という禁忌的な行為を示すことから始まります。綺麗な表紙ですが、取り返しのつかないことをちょっとした好奇心でしてしまった風の子フーの悲しい物語。しかし、色々なことを知ることで体だ...

全体的にハラハラした雰囲気が漂っています。それはストーブを売るくまさんが風の子がストーブを欲しいなんて、という禁忌的な行為を示すことから始まります。綺麗な表紙ですが、取り返しのつかないことをちょっとした好奇心でしてしまった風の子フーの悲しい物語。しかし、色々なことを知ることで体だけではなく、心も大人になっていくのだろうと感じました。

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2013/02/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

風の子フーは 寒がりでした。 美しいガラスのストーブを買って 暖まっていると、 ひめねずみがやって来ました。 二人で お茶をいただき、ひめねずみの作ったスープを食べる。 仲良くなった二人だけど、 そこに 北の風の子オーロラが やってくる。 オーロラは フーを故郷の北に誘う。 フーも風の子、ひめねずみを残して、北に飛んで行ってしまう。 何年も何年もたって、 フーは大人になって帰ってきた。 ガラスのストーブは 思ったより小さい・・・いえ、フーが大人になったから。 そして、あのひめねずみは もう おらず、その孫たちが50匹ほどで ガラスのストーブを囲んでいるのでした。 フーはその時はじめて もう大人になったのだとかんじました。 「さようなら」 歩き出したフーはもう 夢をみることも、ものを言うこともない、ほんものの風になっていたのです。 ・・・ ・・・ ・・・ 美しくも なんだか もの寂しくもなる世界。

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2013/06/11

安房直子の物語に降矢ななの絵なんて素敵に決まってる。 ひとことでいえば寒と暖。 飛び回る風の子とちいさなひめねずみ。 冷たいガラスに温かい炎。 温かそうな服をしっかり着こんだ寒そうな風の子。 子供の世界と大人になること。 絵も言葉も、相容れないものが触れ合って調和している。 異...

安房直子の物語に降矢ななの絵なんて素敵に決まってる。 ひとことでいえば寒と暖。 飛び回る風の子とちいさなひめねずみ。 冷たいガラスに温かい炎。 温かそうな服をしっかり着こんだ寒そうな風の子。 子供の世界と大人になること。 絵も言葉も、相容れないものが触れ合って調和している。 異質なものが触れあったら、混じるにせよ混じれないにせよそのままではいられない。 ただ触あって知り合った時間は振り返ると奇跡みたいな一瞬。 絵も言葉も美しいから、切なさも美しい。 「これとこれ」はつながれなくても、「これとこれ」があったから「これ」が「あれ」につながっていける。 切ないし淋しいけど幸せで温かいお話。

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2012/12/03

美しい絵と美しい話。 冬に読むのにぴったり。 冬の寒さとストーブの暖かさ(ストーブ以外の暖かさも)感じられる。

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2012/03/31

暖かい絵から、暗い絵まで画面を食い入るように読みました。 この絵本の原画を生で見ましたが、降矢さんのやさしさがにじみ出ていてすてきでした。 お話もいいです。

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2012/03/03

ああ‥ 素晴らしい相乗効果 ちょっと淋しいあたたかな話と かわいくて素晴らしい絵 すてきなストーブを買った風の子と 料理の上手なひめねずみの話 ちょっと北の国にいって 数年して大人になって帰ってきたら ひめねずみはひいおばあちゃんでとっくに死んでた って話 ほしいなこの...

ああ‥ 素晴らしい相乗効果 ちょっと淋しいあたたかな話と かわいくて素晴らしい絵 すてきなストーブを買った風の子と 料理の上手なひめねずみの話 ちょっと北の国にいって 数年して大人になって帰ってきたら ひめねずみはひいおばあちゃんでとっくに死んでた って話 ほしいなこの絵本‥

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2012/12/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

安房直子さんの未発表作品を、新たに読めるとは思わなかった。あんまりもったいなくて、なかなか開けなかった。 図書館で見つけて、胸に抱きしめているだけで、あの世界の存在を思い出し、ほっくりと暖かい気持ち。 「ひめねずみとガラスのストーブ」 1969年、目白児童文学に載っただけで、ちゃんと出版されたのされたのははじめて。絵もとてもいい。 …素晴らしい、やっぱり素晴らしい、じいん。 やわらかく優しいうつくしい言葉で世界を情感ゆたかに彩る描写。 その素直で柔らかな情緒は、五感の捉える鋭敏な世界への感覚を蘇らせ、世界全体を、新鮮な驚きと歓びに満ちたものへ、と、再生させてゆく。 物語と言葉の力だ。 風の子フーの感じる吹きさらし木枯らしの寒さに、暖かなうつくしいガラスのストーブの描写。そして、ストーブが呼び寄せた、小さな優しいひめねずみ。 一人ぼっちだったフーに、一緒にあたたかいシチューを食べたりお茶を飲んだりする、たったひとりの友達、家族と帰る場所ができる。 「森の中はそれはつめたくてまっ暗ですが、たったひとところだけ、ぽつんと明るいのでした。ガラスのストーブがもえているそこだけが。 フーは、なんだか胸がわくわくしました。たったひとつのストーブのために、たったひとりの小さい友だちのために、こんなにも心のおどる思いを、今まで知らなかったのです。 ずっとひとりぼっちだったものですから。」 だが、ある夜、遠い異国の街から駆けてきた風の子、ちょっと派手で失礼な女の子のオーロラに誘われて、フーは、ひめねずみに、ちょっとまっていておくれ、と言い残し、オーロラと一緒に、異国へと旅立って行ってしまう。 ちょっとしばらく、のつもりが、何年も。 大人になって、ふるさととひめねずみが恋しくなって帰ってきたフーを待っていたものは、フーを待って、そのまま、とっくに亡くなってしまった、ひめねずみの、大勢の子孫たち、彼らが受け継いだ、フーとひめねずみのものだった、ストーブ。 彼らがあたたかく灯す、ふたりのものだった、小さな小さな炎、懐かしいおなべとやかん。「でも、そこはもう、フーには入っていくことのできない世界でした。」 (ぼくはほんとにおとなになったんだ。) そのときフーは、目に見えない、夢をみることも、ものをいうこともない、心をもたないただの風になってしまうのである。 この絵本のカバー見開きには、「風の子フーとひめねずみのすてきなすてきな物語」とある。 嘘である。 …いや、語弊がある、というべきだろう。 寧ろ、非情なんである。 読後感は、寧ろ、胸の痛くなるような切なさなのだ。 安房直子さんの作品には、非常に優しく美しい、おいしい楽しい、あたたかいものを愛しむ心があふれている。なのに、それらは決して、怖さ、別離、哀しさ、寂しさ、切なさと切り離されることはない。 誰が悪いのでもなく、ただ、かなしみは訪れ、大人になることが、強烈な、決定的な大切なものの喪失、ひとつの死を意味する、という、淡々とした時間の無常。 この、無常さ、非情さが、けれど、そのままに、たとえようもなく、美しい。 美しいものを美しく、愛しいものを愛しく。そのかけがえのなさを讃える大きな深い優しさで包み込む作者のまなざしによって、世界は、意味に満ちた、価値に満ちたうつくしいものへと浄化されることができる。 安房直子さん、亡くなられてしまったときは、ひどくショックだった。 本当に、もっともっともっと、たくさん、たくさん、書いて欲しかった…

Posted byブクログ