WHOをゆく 感染症との闘いを超えて の商品レビュー
2020/7/11 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議副座長→分科会会長であるところの尾身茂先生による2011年の著書。 寡聞にしてコロナ禍まで知らなかったけど元WHOのすごい人(西太平洋地域事務局長) 慶大法中退からの自治医大一期生。色々すごくて目眩が。 ...
2020/7/11 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議副座長→分科会会長であるところの尾身茂先生による2011年の著書。 寡聞にしてコロナ禍まで知らなかったけど元WHOのすごい人(西太平洋地域事務局長) 慶大法中退からの自治医大一期生。色々すごくて目眩が。 WHOでは西太平洋地域でのポリオ根絶、SARS対策陣頭指揮、鳥インフルエンザ脅威の世界への発信など偉業の数々。 この本を待つ間に自治医大の同窓会報に寄せたメッセージを読んだけど軽妙洒脱な文体に見え隠れするパッションに惹かれ、ますます楽しみになったのでした。 高校時代(1960年代)にアメリカ留学だったり、文系学部で外交官や商社マンを何となく目指していたりというあたりにWHOでの根回し力・交渉力みたいなもののルーツを感じたりもする。 何より胆力がすごい。感動した(語彙) 例によって図書館だったけど普段は書庫にしまわれている貴重な資料らしかった。 増刷かかったようだし買わねば。
Posted by
胸が熱くなる、公衆衛生について学べる一冊。 新型コロナに関する報道でお名前を知った尾身茂先生。 どんなことを大切に考えていらっしゃる先生なのか、WHOでどんなことに取り組んでいらしたのか、まったく知らないままいたのですが、ふとしたきっかけで本書と出会い、読んでみました。 20...
胸が熱くなる、公衆衛生について学べる一冊。 新型コロナに関する報道でお名前を知った尾身茂先生。 どんなことを大切に考えていらっしゃる先生なのか、WHOでどんなことに取り組んでいらしたのか、まったく知らないままいたのですが、ふとしたきっかけで本書と出会い、読んでみました。 2011年に出版された本ですが、今読んでもしっくり、ぴったりくる内容です。 世界で、様々な環境のもとで暮らす方々の健康についてかかわってこられた先生のお言葉は、ソーシャルワーカーである私にも深く響きました。 関係性の喪失が課題であること。対策として、コミュニティの回復が大切であること。それは昔ながらの状態に戻ることではなく、様々な立場の人々が集い、様々なニーズに対応していけるような場を作ってゆく、ということ。 公衆衛生の歴史は、人の暮らしの変化とともにある歴史であることがわかりました。良い悪いではなく、人の暮らしは変化してゆくものであり、その都度対応を見直していく必要があるということ。 多くの方々の協力を求めるために、必要なことをわかりやすく説明する力がとても大切であることも本書から学びました。読めて、とてもよかったと思える本でした。
Posted by
新型コロナウイルス感染症対策分科会の会長として知った尾身茂先生の2011年の著書。 私は、新型コロナウイルスのパンデミックになってからしか知りませんでしたが、西太平洋地域のリーダーを2期を含む約20年間、WHOで感染症と闘ってきた専門家なのですね。 ポリオの根絶、結核対策、S...
新型コロナウイルス感染症対策分科会の会長として知った尾身茂先生の2011年の著書。 私は、新型コロナウイルスのパンデミックになってからしか知りませんでしたが、西太平洋地域のリーダーを2期を含む約20年間、WHOで感染症と闘ってきた専門家なのですね。 ポリオの根絶、結核対策、SARS対策、鳥インフルエンザ対策、と、数々の感染症に対して、国際的な取り組みをされてきた、その軌跡が書かれていました。 最後のほうの章では、感染症だけではなく、今後の人類の「心」と「身体」両面での「健康被害」にどのように立ち向かっていくべきなのか、ということに触れ、また、若者たちに向けての提言などもあり、とても興味深い本でした。 尾身先生が、広い視野で世界を見てくれているのがよくわかりました。尾身先生のような方がいてくれて、本当に良かったのだろうと思う。 新型コロナウイルスのパンデミックが落ち着いた時、またこのような書籍を書いてくださることを希望します。
Posted by
感染症対策についての議論が端的にまとまっていた。コロナ禍に初めて見聞きしたことはすでに感染症対策の専門家たちは何度も様々な感染症との戦いの中で実践してきたことだった。 そしてWHOの西太平洋に地域のリーダーとして様々な経験を積み重ねてきた尾身さんが今日本で陣頭指揮に当たっているの...
感染症対策についての議論が端的にまとまっていた。コロナ禍に初めて見聞きしたことはすでに感染症対策の専門家たちは何度も様々な感染症との戦いの中で実践してきたことだった。 そしてWHOの西太平洋に地域のリーダーとして様々な経験を積み重ねてきた尾身さんが今日本で陣頭指揮に当たっているのは幸運なことなのかなと考えた。実際にこの幸運を活かせたかどうかはまだわからないことだが。 後半のメッセージもわかりやすく健康と文明の章など興味深かった。
Posted by
尾身先生、お医者様というより政治家じゃないか!と思いました。科学的思考を使いながら色んな立場の思惑を慮るお仕事。大変なお仕事をされてきたのだなと思いました。 以前、新型コロナのお仕事について「楽しい」と仰っていたのをお見受けしました。その時は本当に?!と思いましたが、尾身先生は...
尾身先生、お医者様というより政治家じゃないか!と思いました。科学的思考を使いながら色んな立場の思惑を慮るお仕事。大変なお仕事をされてきたのだなと思いました。 以前、新型コロナのお仕事について「楽しい」と仰っていたのをお見受けしました。その時は本当に?!と思いましたが、尾身先生はこういうお仕事を楽しさややりがいを見出される方なのだと理解しました。
Posted by
なかなか興味深い。冒頭のほうで、責任を取りたくない上司に、わざと席を外して貰ってその間に決めちゃうとか、実務家であることがわかる。 批判もあるだろうが、火中の栗を拾うことを厭わずやるのはすごいと思った
Posted by
感染症という身近なテーマで発生する外交をメインに取り扱ったという印象。 デンマーク首相を務めたこともある事務局長との、緊迫しつつも人間味のあるやりとりが人間味があってとても楽しく読めた。
Posted by
2021.8.17 Abema news に出演された時に番組が紹介していた本。コロナ禍になり、首相が変わってもずっと変わらず、丁寧に言葉を届けてくれる尾身先生。「夜を日に継いで」生命を守る仕事をしている医療現場に恥じない生活をしなければ、と背筋が伸びる内容だった。
Posted by
kindleになかったので医書.jpにて購入。 尾身さんの過去のWHOでの活動や 今後の医療に向けての展望についてかいてある。 パンデミック時にどううごくべきか どう調整するべきかも10年前の時点でかいてあり 今に通ずる物がある。 今後の医療については総合医の重要性が増すこ...
kindleになかったので医書.jpにて購入。 尾身さんの過去のWHOでの活動や 今後の医療に向けての展望についてかいてある。 パンデミック時にどううごくべきか どう調整するべきかも10年前の時点でかいてあり 今に通ずる物がある。 今後の医療については総合医の重要性が増すこと 「関係性の欠如」の問題に対する対策として common forumなど関係性の改善のための示唆も提案。
Posted by
全体を通して、読みやすい文章でした。 海外との仕事の中で、言葉で伝えることを大切に されてきたのではないか、と思いました。 国際機関で仕事をされた他の方の著書からも 同じことを感じました。 WHOに入るまでの経歴やWHOでの仕事についての他に 日本での新型インフルエンザ対策の仕...
全体を通して、読みやすい文章でした。 海外との仕事の中で、言葉で伝えることを大切に されてきたのではないか、と思いました。 国際機関で仕事をされた他の方の著書からも 同じことを感じました。 WHOに入るまでの経歴やWHOでの仕事についての他に 日本での新型インフルエンザ対策の仕事についても 書かれています。 そこで述べられている論点は、他の感染症でも 共通した点が多いと感じました。 日本の医療や社会に対する考えについても 述べられています。 ものごとを広く見られている人であることを この本を読んで感じました。
Posted by
- 1
- 2