SF・異色短編(藤子・F・不二雄大全集)(1) の商品レビュー
ミノタウルスの皿が頭から離れない 牛を育てていたひとから子供の頃「牛は犬より賢いよ」と聞いたことがあるので、何度も牛について考えてきた。 藤子Fさんの作品は度々「逆の立場」が描かれて、そこが面白い。人間に飼われたり食べられる動物の立場、植物の立場、子供と大人が逆の立場になったり…...
ミノタウルスの皿が頭から離れない 牛を育てていたひとから子供の頃「牛は犬より賢いよ」と聞いたことがあるので、何度も牛について考えてきた。 藤子Fさんの作品は度々「逆の立場」が描かれて、そこが面白い。人間に飼われたり食べられる動物の立場、植物の立場、子供と大人が逆の立場になったり… 逆の立場を想像するということは大切なことかもしれないなー
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ちょっと難しい話もあるけれど、 面白い話がたくさんある。 ミノタウロスの皿は、正直 期待していた話だった。 なるほど〜 ちょっと難しいけど 深い話なのかな、、、? 他にもいろんな話があるけれど、 自分は「わが子・スーパーマン」と、 「間引き」が好きだった。 急いで読んだから...
ちょっと難しい話もあるけれど、 面白い話がたくさんある。 ミノタウロスの皿は、正直 期待していた話だった。 なるほど〜 ちょっと難しいけど 深い話なのかな、、、? 他にもいろんな話があるけれど、 自分は「わが子・スーパーマン」と、 「間引き」が好きだった。 急いで読んだから、 意味が分からないまま 終わってしまった話もいくつかあるけれど、 そういうの以外は面白い。
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藤子・F・不二雄大全集「SF・異色短編1」。 自分たちが常識と感じているものが、通じない世界になったらどうなるの?というテイストの作品。日常に潜み、少しずつ侵食している不穏さを描くテイストの作品。大きく分けるとこの二つの柱かな。 あと、行きすぎた思想というか、考え方についてのも...
藤子・F・不二雄大全集「SF・異色短編1」。 自分たちが常識と感じているものが、通じない世界になったらどうなるの?というテイストの作品。日常に潜み、少しずつ侵食している不穏さを描くテイストの作品。大きく分けるとこの二つの柱かな。 あと、行きすぎた思想というか、考え方についてのもあるか。 なんというか、終末観というか、救いのない話が多いような。「定年退食」「間引き」がそれ。 「ノスタル爺」は救いがありそうな感じはするけど、ループから抜け出せるという可能性が見えているだけで、悲しみの話なんだよなぁ。 爽快感はないね。だからこその異色短編なんでしょうけども。 解説でSFの黄金時代はいつか?という問いに対して12才だ、という答えが紹介されています。12才か。子供と大人の間で、どちらの感情に対しても反応できる年齢だからかな。子供心から抜け出しつつあるけど、その楽しみを忘れてなく、大人心に憧れ背伸びして経験したがるけど、不潔さを感じることのできる年齢か。 現在では、子供心の部分だけがクローズアップされて、中二病なんて揶揄されてしまいますが、素敵な年代だと思います。 12才。子供心にも大人心にも、素直に反応できる稀有な時期。二度と訪れない時期だから、黄金時代というのでしょう。
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大人になって読むと、考えさせられる。著者なりの、人間の価値観に対する風刺的な表現や問題提起に触れることで、考え方のバリエーションを豊かにしてもらった感覚がする。
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その、大東亜戦争終結の後、昨年まで天皇陛下は権威として崇め奉らねばならないと言ってゐた筈の大人が、人間だと言ひふらす様へ、興味深い目で冷静に観察してゐた凶悪なクソガキが、いろいろを相対化する。 なんとなく、タブーが付くと言ったらプライベートなものの方がパブリックなものより可能性...
その、大東亜戦争終結の後、昨年まで天皇陛下は権威として崇め奉らねばならないと言ってゐた筈の大人が、人間だと言ひふらす様へ、興味深い目で冷静に観察してゐた凶悪なクソガキが、いろいろを相対化する。 なんとなく、タブーが付くと言ったらプライベートなものの方がパブリックなものより可能性高さうだなとか。 はー。
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異色短編の中でも1巻というだけあって名作エピソード揃い。 ミノタウロスの皿、気楽に殺ろうよあたりは藤子F先生が掲げる、 SF(すこしふしぎ)が、小気味よく響く部分にクリーンヒットした印象の傑作。 カイケツ小池さんやら、ボノムやらのコミカル短編もそろっていて申し分なし。
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藤子・F・不二雄の「少し不思議な」短編作品集の第一弾です。個人的に好きなのは「ミノタウロスの皿」・「カイケツ小池さん」・「アチタが見える」「劇画・オバQ」・「ノスタル爺」「コロリころげた木の根っ子」・「間引き」。 「カイケツ小池さん」や「わが子・スーパーマン」あたりは発想が「2...
藤子・F・不二雄の「少し不思議な」短編作品集の第一弾です。個人的に好きなのは「ミノタウロスの皿」・「カイケツ小池さん」・「アチタが見える」「劇画・オバQ」・「ノスタル爺」「コロリころげた木の根っ子」・「間引き」。 「カイケツ小池さん」や「わが子・スーパーマン」あたりは発想が「21世紀少年」と同じであり、藤子さんの作品が現代でも新鮮に読まれる理由が分かる。 毒のある話が好きな人にオススメの一冊である。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ミノタウロスの皿。昔テレビで放送されていて強く印象に残っていた。決して相容れぬ価値観ってあるのね。最後に主人公がステーキに食らいつく場面が皮肉たっぷりで笑ってしまう。悲劇と喜劇の物語。さすがです!
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少し、不思議、少し、怖い 『ドラえもん』『パーマン』『オバケのQ太郎』など、少年少女向けの心和む作品のイメージが強い藤子・F・不二雄氏。 しかし、それは作品や本人の一面しかみていなかったのだ。 『笑うせェるすまん』(これは藤子不二雄Aだけれど)にも通じる毒のある作品、恐怖を感じさ...
少し、不思議、少し、怖い 『ドラえもん』『パーマン』『オバケのQ太郎』など、少年少女向けの心和む作品のイメージが強い藤子・F・不二雄氏。 しかし、それは作品や本人の一面しかみていなかったのだ。 『笑うせェるすまん』(これは藤子不二雄Aだけれど)にも通じる毒のある作品、恐怖を感じさせる作品など、本書には少し不思議な話が多数収められている。 『ミノタウロスの皿』は『猿の惑星』のイメージがある。 もちろん内容はまったく異なるものだが、常識が常識でなく、普通が普通でない、それをテーマにしている点では同列にある。 残虐の定義がまったく異なり、何がそこでの名誉になるのか。 クジラ漁であったり、宗教戦争を風刺しているようにも思える。 しかし著者の意図するところは七色で、読む者それぞれで受ける印象は違ってくるだろう。 『イヤなイヤなイヤな奴』は結末に大いに驚かされる。 賭け事をさせておきながら自分はすいっと逃げ、本社にそれを知らせて皆を脅し、人の楽しみを奪い、人のペットまで食う!!!! さて、彼の正体は一体...... 『ノスタル爺』も奇妙な話だ。 切なくもあるし、怖くもある。 過去は変えられるのだろうか......いや、おそらく変わらない。 しかし、愛したものに再び会えるだけで嬉しい...... 究極の自己満足だ。 それでも、心は癒され、幸せの内に命を全うするのならば、悪いことではないかもしれない。 『コロリころげた木の根っこ』 待ちぼうけの歌の一節だ。 本編を読み終わって表題に戻る。 意味が分かるととてつもなく怖い。 男性諸君(いや、男性に限ったことではない、か)愛とは、他者を押さえつけ。自分に従わせることではないのだよ。 愛しているし、大切に思っている? ならば、自分本位な考え方は改めないと。 そうでなければ、ころりころげた木の根っこー♪だ。
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“「え?なに、聞こえないわ。 お皿の近くにすわってね。うんと食べなきゃいやよ。」 「たすけてといってくれえ!!」 「そうでしょ、おいしそうでしょ。」”[P.37_ミノタウロスの皿] 「ミノタウロスの皿」 「カイケツ小池さん」 「ボノム=底ぬけさん=」 「じじぬき」 「わが子・ス...
“「え?なに、聞こえないわ。 お皿の近くにすわってね。うんと食べなきゃいやよ。」 「たすけてといってくれえ!!」 「そうでしょ、おいしそうでしょ。」”[P.37_ミノタウロスの皿] 「ミノタウロスの皿」 「カイケツ小池さん」 「ボノム=底ぬけさん=」 「じじぬき」 「わが子・スーパーマン」 「気楽に殺ろうよ」 「アチタが見える」 「劇画・オバQ」 「イヤなイヤなイヤな奴」 「休日のガンマン」 「定年退食」 「権敷無妾付き」 「ミラクルマン」 「ノスタル爺」 「コロリころげた木の根っ子」 「間引き」 「やすらぎの館」 “「そうか…………。正ちゃんに子どもがね……。 ということは……、正ちゃんはもう 子どもじゃないってことだな……。 ………な……。」”[P.190_劇画・オバQ]
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