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こなもん屋馬子 の商品レビュー

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41件のお客様レビュー

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2011/10/26

大阪のちょっと不思議な「こなもん屋」を舞台にした短編集。心に病を抱えた客が引き寄せられるように入った「こなもん屋」の主人・馬子(うまこ)が出す素朴だが絶品の料理で何時しか心の病が癒えてしまうが、お礼を言おうと後日訪れると店ごと消えてしまっているというのが全編共通のプロット。 あ...

大阪のちょっと不思議な「こなもん屋」を舞台にした短編集。心に病を抱えた客が引き寄せられるように入った「こなもん屋」の主人・馬子(うまこ)が出す素朴だが絶品の料理で何時しか心の病が癒えてしまうが、お礼を言おうと後日訪れると店ごと消えてしまっているというのが全編共通のプロット。 ある時はうどん、ある時はタコ焼き、ある時はお好み焼き、と出す店の料理は変わるが馬子の浪花のおかんキャラクターは変わらない。そして店前に置いてある看板の書き間違いとそれに対する客のツッコミは不変。これがこの短編集の「形式美」とでも言えるものなので、存分に楽しんで貰いたい。 馬子が店にやってきた訳有りそうな流しの歌手にギターで伴奏させ唄うは「俵星玄蕃」というのが三波春夫の長編歌謡浪曲集を最近買った自分にはたまらなくウケた。果たしてその馬子の正体は?読み終えるとなぜか少しだけ幸せになれる物語。

Posted byブクログ