リーダーシップ の商品レビュー
対象としている人物について私が知らない人が多かったことと文書(文体)が平易とは言えなかったことから、スムーズに読むことはできず、ページを読み返しながらの読書となった。 何人かの人物が取り上げられているが、なかでも、日本海軍の山口多聞のリーダーとしての危機に状況を見て積極策に打っ...
対象としている人物について私が知らない人が多かったことと文書(文体)が平易とは言えなかったことから、スムーズに読むことはできず、ページを読み返しながらの読書となった。 何人かの人物が取り上げられているが、なかでも、日本海軍の山口多聞のリーダーとしての危機に状況を見て積極策に打って出ようとする振る舞い、考え方、戦略思考に感心させられた。 対照的に、現在の日本の首相のリーダーシップの無さを明快に説明させられて、不安を感じるとともに残念な気持ちになった。 リーダーのような立場になることもあるし、周りのリーダーを常に見て、仕事をしている。 総合力(全体、全局を見通す力)・胆力(何があっても動じない強い平常心)・人心掌握力(人をうまく使う能力)がリーダーには必要とまとめられているが、どれをとっても全然伴っていない。 少しでもそれらしきものが持てるように努力したい。
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震災後の日本のリーダー、管総理、民主党の対応のダメさについて、日本の世界の歴史を例にして確認。また、リーダーとはどうあるべきかについて、歴史上の人物からひもとく。ちいさな会社のひとつの小さな組織のリーダーとして学ぶべき点も多い。
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やっぱり鳩山、菅のダメさ加減が実感できる。 吉田松陰の行動力、山口多聞の決断力と潔さが際立つ。 この二人の生涯を大河ドラマで観たくなった。 この二人を会社の上司にはまねできないだろう。
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歴史上の名将、名宰相などから、リーダーとしてどう振る舞うべきかを論じた書だが、簡潔であるわりに引用する歴史上の人物も古今東西に多岐にわたり、あまりポピュラーとは言えない人物をフィーチャーしている点で、著者のこの研究に対する造詣の深さを示しており、この本をきっかけに気になった偉人に...
歴史上の名将、名宰相などから、リーダーとしてどう振る舞うべきかを論じた書だが、簡潔であるわりに引用する歴史上の人物も古今東西に多岐にわたり、あまりポピュラーとは言えない人物をフィーチャーしている点で、著者のこの研究に対する造詣の深さを示しており、この本をきっかけに気になった偉人に更に深く関連書に当たるのもいいのでは。
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山内先生の本は、イスラム関係で読んだことがあり、好感をもっていたので、職場の平積みから購入。 予想に反して、かなり感情的に山内先生は、鳩山総理、菅総理のリーダーシップの資質について批判している。 自分は、そういう総理を選んだのは、国民の選択であること、自分も役人の一...
山内先生の本は、イスラム関係で読んだことがあり、好感をもっていたので、職場の平積みから購入。 予想に反して、かなり感情的に山内先生は、鳩山総理、菅総理のリーダーシップの資質について批判している。 自分は、そういう総理を選んだのは、国民の選択であること、自分も役人の一人として政権を立場にあることから、外交、内政の混乱の責任は、自分も含めて国民全体が追うものと考える。 国民にふさわしい、国民のレベルにあった政治家しか得られないと思う。 国民の一人として、自分をもっと磨きたい。 その他の点については、引用文献も豊富で、納得できる。 ①内閣や原子力担当の官僚や東電役員を初めとするエリートたちが、震災後の対応に四苦八苦している姿を見ると、学歴や年功序列を基本とした伝統的な人事秩序や組織的価値が、国難を迎えたときにいかに無力であるかを、日本人は改めて痛感しただろう。(p153) 対応が適切でなかったという批判を自分は真摯に受け止める。 ②ミッドウェー海戦で、日本の空母が3隻しずめられて、山田多聞が指令官となって反撃にでるときの訓辞。「我が方は確かに苦しい。しかし、敵も苦しいのだ。死んでくれ。わしもあとからいく。」(p131) 鬼気迫る信念を感じる。こういう司令官のリーダーシップのもとで仕事をしてみたい。自分も部下にそういえるような実力をつけたい。 ③外交にあたる政治家に大事なのは、未知の非常現象に遭遇したときに、恐怖心を何とか中和し、不安な感情を抑える術を身につけることっだろう。胆力ある政治家なら、心の乱れを免れない場合にも、それを「緩和」することができるからだ。(p180) 自分は、胆力があるとは思えないので、どうやって胆力を鍛えたらいいか、悩むところだ。 参考文献としては、『西郷南州遺訓』岡義武『近代日本の政治家』(岩波現代文庫)、本郷和人『名将の言葉』(バイインターナショナル)、北影雄幸『戦国武将の美学』(勉誠出版)を読んでみたい。
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