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ローラ・フェイとの最後の会話 の商品レビュー

3.7

25件のお客様レビュー

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2019/01/12

昨日銀座に行ったときゲットした「銀座百点」の中の  「グラス越しの世界」 東理夫 に紹介されていた本。 そこでは、本書にでてくるアップルティーニ(アップル・マティーニ)についても語られている。 「ウォッカ」と「グリーン・アップル・パーカー」で作るカクテル。 サスペンス小説にでてく...

昨日銀座に行ったときゲットした「銀座百点」の中の  「グラス越しの世界」 東理夫 に紹介されていた本。 そこでは、本書にでてくるアップルティーニ(アップル・マティーニ)についても語られている。 「ウォッカ」と「グリーン・アップル・パーカー」で作るカクテル。 サスペンス小説にでてくるマティーニやリンゴ酒は、魅力的 (*^_^*)♪ と、つられて読み始めました。 私の好きな フリーマントルの「チャーリー」シリーズでも こだわりのお酒が登場します。 さて本書は、サスペンスなわけで、冒頭から暗く憂鬱な雰囲気〜。  読み進めたものか・・・、「アップルティーニ」がでてくるまで がんばろう! 読みすすめると だんだんと面白くなってくる。  そう・・・まるで、ピノ・ノワールとアップルティーニをちびちびやりながら、語り合う二人の話を 横に座って聞いているよう。 それでていて、まるで映画を見ているように、過去の映像がフラッシュバックする。  これがまた時系列順というわけでもないので、アップルティーニのおかわりとなる。 会話も本質をついたり 取りとめもなかったり。 やがて、ローラ・フェイの言葉とルークの言葉が重なりあい、真実が見えてくるが・・・。 読み終わる頃には どっぷり世界に浸っていました。 (*^_^*)♪ 2012/5/6 予約 5/12 借りる。5/15 読み始める。7/22 読み終わる 内容 : 歴史学者のルークは、20年前、故郷で彼の家族に起きた悲劇のきっかけとなった女性ローラ・フェイと再会する。 彼女との会話は彼の現在を揺り動かし、過去さえも覆していき…。 謎めいた彼女の言葉が導く驚愕の真実とは? 著者 : 1947年アラバマ州生まれ。作家。 「緋色の記憶」でアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞、「緋色の迷宮」でマルティン・ベック賞を受賞。

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2018/08/08

ミステリと思って読むと、なんだそんなことか。と思う。 でも、最後に何があるのだろう?と思うから引き込まれて読まされてしまう。

Posted byブクログ

2014/05/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ジリジリと追い詰めるような展開。 とても淡々としている。 悲しい話で、二人の会話だけで進んでいく物語が斬新なんだけど、主人公の行動にイマイチ納得できず、残念。 人間の心の闇を描いているんだろうけど、迫るものがなくて、残念。

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2013/10/06

大好きだけど、記憶シリーズが印象強くて しばらく空いてしまったクック作品。 実に2年半ぶりの読了でした。 不器用な父親が店の女性と不倫したせいで 彼女の男に殺されてしまった、と思ってる主人公。 彼女との久々の、そして最後の会話で その真相があらわになるわけですが … いやぁ、や...

大好きだけど、記憶シリーズが印象強くて しばらく空いてしまったクック作品。 実に2年半ぶりの読了でした。 不器用な父親が店の女性と不倫したせいで 彼女の男に殺されてしまった、と思ってる主人公。 彼女との久々の、そして最後の会話で その真相があらわになるわけですが … いやぁ、やっぱクックはとんでもない! 他の誰にも真似できない筆致は素晴らしいです。 会話の中でどんどん出てくる主人公の深慮。 この深慮をどれだけ深く書けるかがクックの最大の魅力といってもいいのかな。 事実がひっくり返るわけではないけれど 背景、思いがひっくり返ることでどうしてこんなに静謐な物語ができるのか。 すごいったらありませんよ。 父親がなぜ死んだのか(殺された、ではなく) 真相に行き当たった時の主人公の思いは おそらく想像を絶するものだろうと思います。自分を常に支えてくれた母親が何をしたか そして自分は何をしたのか、しなかったのか。 最後のちょっとした温かみは クックとしては珍しく光を与えるものですけど それが無かったら、この重さはキツいわ。

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2013/09/01

これはすごいですね。 久しぶりにクックを読んで、やっぱりこのジワジワとラストが忍び寄ってくる感じがたまらないです!

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2013/05/04

 トマス・H・クックは、私立探偵小説から昔々に卒業した。その後は、過去に材を置く独自な視点のミステリを書くというスタイルで、より高い成功を収めている。記憶シリーズ三部作と勝手に呼ばれているが、その三作だけで本当の記憶シリーズが終わったわけではなかった。  トマス・H・クックは、...

 トマス・H・クックは、私立探偵小説から昔々に卒業した。その後は、過去に材を置く独自な視点のミステリを書くというスタイルで、より高い成功を収めている。記憶シリーズ三部作と勝手に呼ばれているが、その三作だけで本当の記憶シリーズが終わったわけではなかった。  トマス・H・クックは、今も、記憶をまさぐるミステリという創作手法にこだわり続けている。過去に材を取りながら、それを一人称や三人称で、何とかナチュラルに掘削してゆくような、いわば地下記憶の発掘作業のような小説づくりだ。いや、そういう言い方は失礼かもしれない。この作家の良さは、その独特でシックな文体であり、全体を通した上質なる叙情であり、第一級のストーリーテリングであるのだから。  さて本書はタイトルのとおり、主人公ルークとローラ・フェイという過去の女性との会話から回送される物語だ。いつもよりミステリ色は強くないものの、南部を舞台にした貧しい土地での因習的な環境から逃れてきたルークに、過去のあまり歓迎したくはない真実が、ローラ・フェイという、かつては若く美しかった女性の形になって、再会を求めてきたものである。  ルークの職業は歴史学者である。かつてあれほど理想に燃え、希って勝ち取った地位なのだが、仕事の内容には妥協点が多く、そもそも書こうとしていたのは、その場所、その時代に生きた人間たちの命を歴史に吹き込むことだった。しかし、今は、凡百の歴史本を二三冊書いただけという現実のジレンマと諦観に立ちすくんでいる。セントルイスでの自分でもつまらないとしか思えない講演会を終えると、もう二度と帰ることがないと思われる故郷グレンヴィルからやってきたローラ・フェイとの再会が待っていた。彼女はルークの過去について話をしたいという。  酒場に場を移した二人の話が進めば進むほど、意識の水面に浮上することのなかった過去の真実が徐々に明らかになってゆく。ローラ・フェイは明らかに、このための様々な準備をしてきたこともわかってゆく。歴史学者ルークは、かつては、ハーヴァードに行くための資金を得るためなら何でもすると誓った少年だったのだ。夢が後押しすることで、現実の雑貨屋店主の後継という運命の輪から抜けけ出そうと強く思っていたのだ。それは結果的には実現しているのだけれども……。  父と子の関係については、記憶シリーズからこの方トマス・H・クックが何度も何度も書いてきたテーマである。過去に旅することになる本書もまったく例外ではない、父を観察して育ったルークは自分が父のような人生を送るのではないことを望んでやまない。父の人生を肯定できないでいる少年がいる。父が自分の人生を救うのではなく自分の邪魔をしていると考えることがあり、自分の脱出環境を整えるのにどのように動くべきか、そのことばかりを日常的に強く意識している。  無論、環境下(家族・学校・近隣・他)の葛藤、自分の内部での葛藤などが、ドラマチックに導き出されてゆくわけであるが、回想シーンに栞のように挟み込まれるのが、現在のローラ・フェイと酒を酌み交わしながら語る時間だ。今を組み立ててきた過去が現在にどのような影響を及ぼすことになるのか。現在と過去とを往還することで、ルークは過去を見つけ出し、現在から続く未来をも見つけ出してゆくことになるのだろうか。  これまでの暗い一方のサスペンスフルなミステリの傾向が若干薄まり、より文芸的要素の濃い、しっとりとした作品として快く読んで行ける時間が、この本にはたっぷりと秘められている。邦訳も素晴らしく、日本語で綴られた文章は、とても訳文とは思えぬばかりに美しく流れるように綴られている。そうした極上の物語体験のなかで、少しだけ新しい、現在にも光をみせれくれるクックのストーリーに、とりあえず身を任せてみてはいかがだろうか。

Posted byブクログ

2012/12/09

最近、ハヤカワ・ミステリをよく読んでいるのですが、本書もその一冊とのことで読んでみました。 結論から言うと、本書はどことなくクリスマス・キャロル的な小説であり、この時期にぴったりなのかも知れません。 しかし、読んでいる途中は一切その様な印象を抱くことがなく、その為、ハヤカワ・ミス...

最近、ハヤカワ・ミステリをよく読んでいるのですが、本書もその一冊とのことで読んでみました。 結論から言うと、本書はどことなくクリスマス・キャロル的な小説であり、この時期にぴったりなのかも知れません。 しかし、読んでいる途中は一切その様な印象を抱くことがなく、その為、ハヤカワ・ミステリに加えられたのかもと、ふとその様な考えが脳裏をよぎったりもしました。 では、前置きはこの位にして以下であらすじをご紹介。 アメリカ南部の寂れた田舎町・グレンヴィル。 ここで雑貨屋の一人息子として生を受けた主人公が、この町を出てハーヴァードへ入学するまでの出来事を描いています。 現在、主人公は同大学を卒業後、3流大学の冴えない教授として、これまた冴えない著作を何冊か世に送り出しており、妻にも出ていかれいます。 その主人公が、出版したての自著の販促のために訪れた先にて、かつて自分がグレンヴィルを出ていく前に起きたある事件に関わりのある女性に再会し、胸の奥底に閉じ込めていた過去を蘇らせていきます。 主人公は再会した女性の過去の真相を解き明かそうとする姿勢に、徐々に追い込まれていくかの様な姿を見せており、実は彼が・・・と言う緊張感がいやがうえにも高まってくる内容です。 最後はきっちりとまとめており、凝った余り読者を突き放したかの様な終わり方はしていません。 なので、「救いのないストーリーの小説など断固拒否!」という方でも安心して読むことが出決まるのではないかと思います。 寒い日は温かい家の中で本書を読みながら身も心もぬくぬくとしてみては如何でしょうか?

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2013/04/14

何十年も前に出たきり足を向けていない故郷の小さな町から、大学教授となった「わたし」のもとへ突然現れた、かつての冴えない小娘、ローラ・フェイ。いっそう冴えない中年女となった彼女は、何を胸に秘めて私に会いにきたのか? 「わたし」の父と陳腐な関係をもち、その死のきっかけをつくったのは彼...

何十年も前に出たきり足を向けていない故郷の小さな町から、大学教授となった「わたし」のもとへ突然現れた、かつての冴えない小娘、ローラ・フェイ。いっそう冴えない中年女となった彼女は、何を胸に秘めて私に会いにきたのか? 「わたし」の父と陳腐な関係をもち、その死のきっかけをつくったのは彼女だというのに。 そこで蛇がまちかまえているのを知りながらふらふらと引き寄せられる小動物のように、「わたし」は、ローラ・フェイとの望まぬ会話にひきずりこまれていく。語り手の疑念や不安は読み手にも感染し、息詰まるほどの緊張感を感じさせる。おぼろげな不安をかきたてるのはローラ・フェイだけではない。「わたし」はなぜこれほど、何の脅威にもなりそうにない平凡な中年女をおそれるのか。何度も彼女を冷たくあしらい、逃げ出そうとしながら、なぜ彼女との会話をうちきれず、回想に我を忘れるほどのめりこんでしまうのか。 やがて、夜が更けるとともに、ゆっくりと浮かび上がってくる真の罪は、決して犯罪として裁き得ないものゆえに、より残酷だ。平凡な人生で終わりたくない、自分の能力でどこまでゆけるか試してみたいという願望そのものは、野心ある若者ならば誰もが抱く。それが魂を殺す罪となるとは。 2人の人物が静かに会話をかわす一夜の物語だが、緊張感みなぎる文章が抗いがたい魅力を放つ。大人のためのミステリーだ。

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2012/09/14

クックは過去と現在を自在に行き来する。 私は、過去がほどけて行く過程に魅力を感じました。 あっと驚くようなラストではありませんが、人生も半ばになるとしみじみ感じるところのある小説です。 自分自身の過ちを思い出して…。

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2015/05/18

でも「少しも最後の会話じゃなかった」ということで幸福な結末 冒頭から重苦しい雰囲気で始まるこのミステリーの結末について、その仕掛けや謎解きの肝を書くのではなく、ただ読後感を述べることで果たしてネタバレになるのでしょうか。ジャンルにこだわることなく普通に小説を楽しみたいという向きに...

でも「少しも最後の会話じゃなかった」ということで幸福な結末 冒頭から重苦しい雰囲気で始まるこのミステリーの結末について、その仕掛けや謎解きの肝を書くのではなく、ただ読後感を述べることで果たしてネタバレになるのでしょうか。ジャンルにこだわることなく普通に小説を楽しみたいという向きにはたとえ内容が明かされた後でも本書は楽しめると思います。 米国中西部のとある町に講演に来た大学教授のルークは、そこで思いがけない女性ローラ・フェイと出会う。20年以上前の故郷での忌まわしい事件。ルークにとって彼女はその原因ともいえる存在。父親の愛人で典型的な南部の田舎娘だったローラも中年となり、若さゆえの魅力が失われたのはもちろん、その後の人生も決して順調ではなかった様子。 ルークにしても念願の歴史学者となり、いくつかの著作をものにするも、かつて夢見たような「偉大な本」とは程遠い。彼は「死なせられない夢」を抱えたまま、別れた妻に「これまでも、これから先も永遠に」、「妙に干からびた人間でしかありえないだろうと」言われる。いったいなぜなのか?そもそもそういったすべてがどこからはじまったのか? 講演終了後、ルークとローラ・フェイ(「どこか話のできる場所がないかしら?」)は近くのホテルのラウンジに行く。そこで繰り広げられるの会話は、現在と過去を行き来しつつ、互いの記憶を巡ってともに近しい人を失くした故郷での一連の出来事へと収斂していく。 思わせぶりなセリフや小道具、片隅に配置された遺物、新たな侵入者?等々、ミステリ仕立ての伏線はもちろんありますが、あざとさはなく、作者であるクックの余裕すら感じられるストーリー展開に、いつの間にやら読者は、ルークやローラの感情の起伏にシンクロするという幸せな読書体験をすることになるでしょう。

Posted byブクログ