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いま、先生は の商品レビュー

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14件のお客様レビュー

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2024/09/11

悲しくなってきた。と同時に、本気で学校現場を変えたい、支えたい、そんな風に思った私。現在公立中学校教員2年目の途中、休職をしております。 なんで分かりきってるのに、こういう声たちがトップの方にも伝わってるはずなのに、変わらないの? 今のところ、ちょっとだけれど正規教員として働いた...

悲しくなってきた。と同時に、本気で学校現場を変えたい、支えたい、そんな風に思った私。現在公立中学校教員2年目の途中、休職をしております。 なんで分かりきってるのに、こういう声たちがトップの方にも伝わってるはずなのに、変わらないの? 今のところ、ちょっとだけれど正規教員として働いたのを活かして、スーパーSSSさんになりたいと思っている。単純作業だけじゃない事務仕事も引き受けられるようなSSS。 そりゃやりがいはあるし、続けられるなら続けたい。でもそこまで自分を犠牲にもできない。やりがい<犠牲になっちゃった。悲しい。私だってずっと志してきた、小3から。悲しい。

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2019/03/14

「先生」のおかれた状況が、育児で追い込まれている母親たちの姿とも重なる。 自分のことに精一杯で、「ちゃんと」をこなしていくために必要以上に力を注いでしまう姿。    「よかったこと」の切り取りは、追い込まれる状況をつくらないための参考になるはずで、チームで取り組むことや相談や心の...

「先生」のおかれた状況が、育児で追い込まれている母親たちの姿とも重なる。 自分のことに精一杯で、「ちゃんと」をこなしていくために必要以上に力を注いでしまう姿。    「よかったこと」の切り取りは、追い込まれる状況をつくらないための参考になるはずで、チームで取り組むことや相談や心の内を吐露できる場があることなどがあげられる。  でも、一方で気になることは、次のこと。 ・親代わりをする ・親に求める代わりの愛情を先生に求める生徒の姿  一見、人生をかけた渾身の「善意」が、親子の関係で築くべきことを奪ってきてはいないか。「できない」人の肩代わりをすることが「正義」になってはいないか。  他人の人生を生きてしまってはいないか。

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2015/07/30

【請求記号】 374.3||620 【蔵書検索リンク】 http://nieropac.nier.go.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB16201138&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

Posted byブクログ

2014/02/12

ゼミの新入生発表で「教育」における「教師」について扱うことになったので読むことに。 これまで学校の問題といえば,いじめや不登校など児童・生徒の問題がすぐ思い浮かんでいたが,本書に語られる問題は教える側・教師の抱える問題であった。 私の小学校の教師がひとり,うつ病で退職した。どう...

ゼミの新入生発表で「教育」における「教師」について扱うことになったので読むことに。 これまで学校の問題といえば,いじめや不登校など児童・生徒の問題がすぐ思い浮かんでいたが,本書に語られる問題は教える側・教師の抱える問題であった。 私の小学校の教師がひとり,うつ病で退職した。どうしたんだろう,と思いはしたものの,深くわけを考えたことはなかった。穏やかな年配の先生だったから意外だった。 本書を読んで,自分は何も知らなかったのだと思い知った。教師の抱える激務――授業準備,部活動,保護者対応,更に地域行事の参加まで。更には非正規雇用の,正規雇用との格差。……本当に多岐にわたる。 何より衝撃的だったのは,過労死した場合でも,なかなか労災認定を受けられない現実だ。同僚の口からではなく,死後見つかった本人の手記からはじめて苦悩を知る。しかし同僚もぎりぎりのところで踏ん張っているのだから,なぜ気がつかなかったのかと安易に責めるわけにもいかない。 今求められているのは,苦しみを吐き出す場所の確保や負担の軽減,保護者の協力の強化だ。 うつ病になるひとはまじめな頑張り屋が多いという。だから弱音をなかなか吐けない。愚痴をこぼすことは悪いことではない,十分頑張っている,とお互いを労い合う場の創設は重要である。 事務作業の削減も望まれる。しかし,それを別の人に割り振るために非正規雇用を使うのであれば問題は簡単には解決できないことは忘れてはならない。 そして,保護者の問題。教育がサービスと捉えられているとの指摘があるが,日本の丁寧なサービス業のもたらした弊害と考えるのは言いすぎだろうか。 いずれにしても,未来の人材を育む人びとの問題を解決しなければ,子供たちにいい影響が与えられるはずもない。 実情を知ること。それが,一番手っ取り早くて,難しいこと。偶然の出会いがなければ,私も知らなかった。 あの頃の自分は何も知らなかった。あの先生はあーだ,この先生はどーだなんて,適当なことを言っていた。 その彼らがどれだけの仕事をこなしているかも知らずに。それがどれだけ彼らを傷つけるかも知らずに。

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2014/01/02

問題があまりにも多様化している教育の現場とそれに疲弊する教員たち。心を病んで辞める人、なんとか持ちこたえる人、自分のと同じ辛い思いをさせまいと後輩教師をフォローする人、様々な選択をした教員に迫ったルポ。 勿論、この本の中の教師が全てではないだろう。やりがいを持って、尚且つ教師とい...

問題があまりにも多様化している教育の現場とそれに疲弊する教員たち。心を病んで辞める人、なんとか持ちこたえる人、自分のと同じ辛い思いをさせまいと後輩教師をフォローする人、様々な選択をした教員に迫ったルポ。 勿論、この本の中の教師が全てではないだろう。やりがいを持って、尚且つ教師という仕事を心から楽しんでいる人だって多いに違いない。だがそれにしても教育現場は課題が山積みだ。親が、社会が、解決できない個別具体的な問題があまりに学校や教師にのし掛かり過ぎている。みんなあまりにワガママじゃないだろうか?学校は、権利を主張するばかりで義務を果たさない人の増えた現代社会のいわば縮図だ。 でもなぜだろう、「こんなに現場は大変だ」という内容が大半を占めるのに、教師になりたいという自分の欲求がむしろ強まったのは。この本を読んで何度も泣いた。過労死で倒れても慕ってくれる生徒、亡くなった後も先生のことを忘れない生徒。先生と生徒の関係というのは、楽しかろうが辛かろうがそれでもずっと続くのだ。なんて魅力的な! 教師が自ら命を絶つなんて絶対にあってはいけない。変えるべきところは声を挙げるべきだ。学校という場所をもっと広く認知させるべきだ。でも、忙し過ぎる先生はそれだけ生徒が頼ってくれているからだと思う。嬉しいから頑張り過ぎてしまう。果たしてこの循環をどうやって是正すべきなのだろう? 自分ももしかしたら頼られ好きなのかもしれない。この本を読んで抱いた感情から考えるに、自分のことをそう思った。

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2012/11/20

「先生」たちの現状を綴った本です。 子どもと向き合えない多忙感。 クレームの多さ。社会の歪み。 職場での孤立。 心を病んだ人、復帰する人。 教師を目指す人は、こういう現実も知っておいたほうがいいのかな。

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2012/11/07

先生という職業のリアルを知ってしまった… 正直怖かったけど平和ぼけしたわたくしめにはよい刺激になったことは間違いない。 まずは、現実を見るところから!

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2012/11/04

私にとって教員になることは幼い頃からの夢であった。しかし現在の教育の世界では、数えきれないほどの問題が山積みしている。「いま、先生は」読んでいて、決して心が晴れる本ではない。しかしいつ自分の身に起こるかわからないこの現実に、僕たちは立ち向かわなければならない。教員を目指すには、並...

私にとって教員になることは幼い頃からの夢であった。しかし現在の教育の世界では、数えきれないほどの問題が山積みしている。「いま、先生は」読んでいて、決して心が晴れる本ではない。しかしいつ自分の身に起こるかわからないこの現実に、僕たちは立ち向かわなければならない。教員を目指すには、並々ならぬ覚悟がいるということを学んだという点では、読んでよかったと思う。

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2012/10/14

・朝日新聞の連載記事に加筆修正を施し、読者からの感想も加えたもの。 ・現場の教師たちの呻き、悲鳴が多く語られる。ベテランといわれる教師、新任教師、非常勤講師・・・どの層も現実に苦しんでいるのがよくわかる。 ・この現実を前に、教育学は何をできるのだろうか。思わず考え込んでしまった。

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2012/04/23

年末から図書館で予約待ちして、2月終わりにまわってきたのだが、読みきれないまま一度返し、どなたかが借りていたのが戻るのを待って、もう一度借りてきた。 2010年の春、朝日の教育担当記者たちがチームを組んで取材を始め、朝刊社会面で「いま、先生は」と5回連載した企画に大幅に加筆し...

年末から図書館で予約待ちして、2月終わりにまわってきたのだが、読みきれないまま一度返し、どなたかが借りていたのが戻るのを待って、もう一度借りてきた。 2010年の春、朝日の教育担当記者たちがチームを組んで取材を始め、朝刊社会面で「いま、先生は」と5回連載した企画に大幅に加筆したという本。 ▼「大変だったら辞めればいいと人は言うけれど、疲労の極致だと、辞めると決めることもできないと、いまならわかる」(p.xviii) 養護教諭として都内の公立中学で働くマリコさんが、赴任時を振り返って語る。出勤途中で、すべりこんでくる電車にすうっと吸い込まれそうになったこともある。それでも自分は死ななくてすんだ。それはなぜか。「あなたが悪いんじゃない」と励ましてくれた先輩の存在が大きいという。 他の先生の協力を得られず、苦しくて苦しくて苦しくてと知人にメールしていた百合子さんは、新任から半年めの秋に命を絶った。「悪いのは子どもではない、おまえだ、おまえの授業が悪いから荒れる」「アルバイトじゃないんだぞ」「問題ばっかり起こしやがって」などと先輩から言われ、誰も助けてくれないと百合子さんは感じていた。百合子さんの知人の教員は、自分の職場でも新人に加え50代のベテランが辞めていったと語る。 ▼「自己責任を問われ、即戦力が求められる世の中、水分のない職場は学校だけでないと思う。しかし、学校は人を育てるところ。いまの学校は、失敗しながら伸びていくゆとりがない。教師を育てられない学校が、子どもを育てられるだろうか」(p.73) この連載を読んで「正規は甘えている」という気持ちがつのり、感想のメールを送ってきたという非正規教員のイサオさんの言葉に、学校に限らず、いま多くの職場で起こっていることが、よくあらわれていると思った。 「体を壊すと終わりだと思う、替わりの僕には替わりがいない」「給料が出るのは担当する授業時間の分だけ、準備の時間もテストの丸付けやノートのチェックの時間もただ働き」「そんな事情を知らないのか正規教員からテストの採点を頼まれる、断れない」「次の年度に雇われるかどうかわからず教育委員会からの電話をどきどきしながら待つ3月と、今年こそ採用試験に受かるぞ、でもダメかもと思う8月が、1年でいやな月」。 イサオさんが「正規は甘えている」という気持ちになるのも、わかる。そう変わらない拘束時間、外から見れば「同じ仕事」「同じ職場」の人、でも、かたや待遇は厚く、その一方で自分は休めない、断れない、先があるかないかわからない。 そういう"身分"違いが同僚になる職場で私も働いたことがあるから、なんで"身分"が違うと休みの数まで違うねんとか、こんなハラスメント人間がなんでぬくぬくと養われてるねんとか、どうしても目の前の"正規"に不満が向かうことは、ほんまによくわかる。 よくわかるけれど、「正規は甘えている」という方向に不満が向くのは、自分の溜飲を下げたいだけで、結局そうやって相手の足下を掘ったところは自分のとこまでつながっていて、ずぶずぶともろとも穴に落ちるだけやなと思う。 相手をたたきのめして、厚い条件をことごとく蹴散らしたくなるのは、自分らの条件がよくなる見込みがもてないからやと思う。でも、そうやって蹴散らしたものは、自分らには絶対まわってこない。 どこからどうやったら、一緒に働く者どうし、きもちよく、たすけあって、ええようになれるんかなとほんまに思う。広電の労組が取り組んだ均等待遇の話、ああいうのがもっと実現できないものかと思う。 (4/19了)

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