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女子学生、渡辺京二に会いに行く の商品レビュー

4.1

15件のお客様レビュー

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2022/05/16

この前読んだ仕事のお守りで紹介してくれていた本。世の中の役に立とうなんて考えなくていい、世の中とうまくやれないのでもいいからそれを自己啓発とか言って組み替えようとしなくていい、と書いてあったのを見て図書館で借りて読んだ。210ページくらいからかな、もう、怒涛のごとくすげえなあとい...

この前読んだ仕事のお守りで紹介してくれていた本。世の中の役に立とうなんて考えなくていい、世の中とうまくやれないのでもいいからそれを自己啓発とか言って組み替えようとしなくていい、と書いてあったのを見て図書館で借りて読んだ。210ページくらいからかな、もう、怒涛のごとくすげえなあということが書いてある。そんなのが終わりまで続くんで、これはもう買ってしまえ、ということでアマゾンで買ってしまった。 でも、組み替えなくていい、そのまま微調整しながらだけど押し進めて行っていいというところが、どうやるんだろう?と齢55にしてまだバチーンと表せないから、無名の人生という新書もついでに買ってしまった。くるのが楽しみだな。

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2020/02/11

至言「就職口がないというのは、経済の話にすぎない。就職がうまくいかないぐらいで、自分は社会に必要とされていないなんて、なんでそんなふうに追い込まれていくのか?」 「社会のために役立ちなさいなんて、いらんことです。」 「自己実現の欺瞞」

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2015/02/08

「たとえば国家とか民族ということで、同じ日本人であるとか、同じ天皇陛下の赤子であるとか、あるいは自分は国家の一員である、ということになると、これは民族対民族の対立を生む。サッカーの試合じゃないけど、ニッポン、ニッポン、ニッポンと言って、団結しましょうとなると、とんでもないことにな...

「たとえば国家とか民族ということで、同じ日本人であるとか、同じ天皇陛下の赤子であるとか、あるいは自分は国家の一員である、ということになると、これは民族対民族の対立を生む。サッカーの試合じゃないけど、ニッポン、ニッポン、ニッポンと言って、団結しましょうとなると、とんでもないことになる。だから自分を超えたものと言ったって、自分を超えたおおきなものがなんであるのかということが問題である」(p227) 「あたしは平凡な社会人になったらもう学問とは縁がない、とは思わないことです。普通の平凡な社会人でもちゃんとした読書人にはなれます。一生本を読みつづけることが大事です」(p258) 「一晩寝ましょう。お酒でも飲みましょう。いやなことはいっぱいあるから、なるべく、さっと忘れましょう」(p263)

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2014/08/20

渡辺氏が孫のような女子学生に「あなたたちの志は気高くとてもりっぱだよ。でももう少し肩の力を抜いて事に当たったほうが良いんじゃないのかな。」と言っているような気がしました。自己実現というような風潮に踊らされるな、周りの人の評価を気にせず、自分の考え方や生き方を磨きなさいと仰います。...

渡辺氏が孫のような女子学生に「あなたたちの志は気高くとてもりっぱだよ。でももう少し肩の力を抜いて事に当たったほうが良いんじゃないのかな。」と言っているような気がしました。自己実現というような風潮に踊らされるな、周りの人の評価を気にせず、自分の考え方や生き方を磨きなさいと仰います。今に生きる我々にはかなりの難題でしょう。でも、私は氏の『無名に埋没せよ』には至極感動しました。こんなことを宣う御人はそうそういらっしゃるものではございません。

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2013/08/06

津田塾大の三砂ゼミの女子学生たちが卒論を抱えて渡辺京二さんのところを訪れて、それぞれプレゼンしては渡辺さんからコメントを貰ったのを書籍化したという、珍しい企画物。渡辺さんの独演会ふうの結果に終始しているのだが。

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2012/06/30

現代の女子学生(優秀な一部だと思われるが)の問題意識や思考が少しわかって興味深かった。研究テーマとか、非常に細かく分かれるようになったのだなあと。渡辺氏の、年を経て辿り着いた思考は、これからの人生に役立ちそうである。自分の考えを主張しても、説教臭くない語り口が良いし、わからないこ...

現代の女子学生(優秀な一部だと思われるが)の問題意識や思考が少しわかって興味深かった。研究テーマとか、非常に細かく分かれるようになったのだなあと。渡辺氏の、年を経て辿り着いた思考は、これからの人生に役立ちそうである。自分の考えを主張しても、説教臭くない語り口が良いし、わからないことは「そうなの?」と年少者に尋ねる姿勢も好感が持てた。「何らかのテーマについて考え続けること」は、しんどいし、特別に何らかの成果をもたらずとも限らないが、自分も細々と続けたいと思わされた。

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2012/06/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とある女子大学の教員とそのゼミ生が、評論家渡辺京二のもとへ卒業論文を携えて訪れ、そのテーマについて語り合う二日間の様子をまとめたもの。 学生のそれぞれのテーマは(掘り下げ方や仮説が漠然としているな、と感じる部分はあるけれど)自分の中にある問題意識に深く迫ろうとして生まれてきたのだな、ということがひしひしと伝わってきた。それに対する渡辺さんのコメントは限られた面からしか物を見ていなかった学生に「でもここからはこんなふうに見えるよね?」と次々新しい視点を投げかけていくようであった。参加した学生にとっては、思考の世界がぐんぐんと変化していくエネルギーを体全体で感じた二日間だったのではないだろうか。 自己実現の欺瞞、無名に埋没せよ、社会に役立たなくていい、といった渡辺さんの話に学生が涙ぐんだことに驚かされた。人間の本能とは少しずれた価値観がまかり通っていることが、これから社会に出ようとする子どもにまで、こんなに心理的な負担を強いていたのだと気づかされる。だから渡辺さんの話を聴き、学生たちはまず自分が生きることを大切にすればいいのだと気づき涙ぐむほど安堵したのだろう。 渡辺さんの学びの姿勢は謙虚だ。対話の中でも、現代の若者の精神病理や、新たに定義づけられた障害についてなど、自分が知らないことは「知らない、それは何?」と学生にどんどん質問をぶつけていく。相手の年齢が若いから、まだ学び始めたばかりだから、そういうことは関係ない。自分の知らないことを相手が知っている、だから教わる。そういうシンプルな姿勢は当たり前のようでいてなかなかそれを体現している人は少ないように思う。 その謙虚さは、学生に対して学問を続けていくことの大切さを説く場面にも見てとれる。 本を読み続けること、勉強を辞めないこと。学問は持続であり、なにも学者でなくとも、それは平凡な社会人になったとしてもできることだ。今持っているテーマを自分の中に生涯抱え続けること。 どんな立場にあっても、こつこつと積み上げていくことの大切さを感じた。本を書きなさい、というアドバイスが印象に残る。

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2012/05/24

興味深く読んだ。学生達と老研究者の対話はすごくかみ合ってるとは言えないが、そこがかえって良かったように思う。渡辺氏は学生に迎合せず、答えも与えず、結構厳しいことを言っている。それでもその言葉以上のものを彼女たちは受け取ったのではないだろうか。 参加した学生達の卒論テーマが題材な...

興味深く読んだ。学生達と老研究者の対話はすごくかみ合ってるとは言えないが、そこがかえって良かったように思う。渡辺氏は学生に迎合せず、答えも与えず、結構厳しいことを言っている。それでもその言葉以上のものを彼女たちは受け取ったのではないだろうか。 参加した学生達の卒論テーマが題材なのだが、わたしはまずそこに「隔世の感」を抱かずにはいられなかった。皆が皆、それぞれの抱える「生きづらさ」と直結した問題が研究テーマなのだ。「大きな物語」なぞというものはもうすっかり命運が尽きているのだなあとつくづく思う。私が学生の頃は(ああ、昔話になっちゃってるよ)社会について語るということは、即、思想や哲学、政治について語るということだった。自分の現実から離れていると言われればその通りなんだけど。実感から出発するのは正しいことだと思うけど。これでいいのかなと小さくつぶやいてみたりする。

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2012/05/22

【生き方を学ぶ】 本書は津田塾大学の学生と渡辺氏との対話形式をとっている。海外に行くという経験は、ある種の親殺しであると表現した学生がいる。学校、仕事、子育てと多様なテーマがあって興味深い。

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2020/07/27

あとがきにあるように、渡辺京二の反射的な語りの本。◆だからこそ、渡辺京二の考え方について、分かり易く読める本。◆◆無名に埋没する。◆昔の看護婦の給金は良かったのか、と言うことも知る。◆宮本常一の「結」のこと。◆ユートピアを求めて、反ユートピアに成ること。◆中国人をアチャさん。◆同...

あとがきにあるように、渡辺京二の反射的な語りの本。◆だからこそ、渡辺京二の考え方について、分かり易く読める本。◆◆無名に埋没する。◆昔の看護婦の給金は良かったのか、と言うことも知る。◆宮本常一の「結」のこと。◆ユートピアを求めて、反ユートピアに成ること。◆中国人をアチャさん。◆同世代、同年代で輪切りにした学校教育だから、共食いの環境になる。◆◆自己実現の欺瞞。◆自己実現とは、出世のことでは?◆戦後のイデオロギーとして、人間には無限の素質があると言うわけですね。◆子どもにはどういう才能が隠れているかわからな

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