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三つの秘文字(上) の商品レビュー

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13件のお客様レビュー

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2024/09/03

シェトランドが舞台とあり読む。 最近シェトランドに越してきた産科医のトーラ。飼っていた馬を自宅庭に埋めようとショベルカーで掘っていると女性の死体を掘り当ててしまう。そしてその死体には背中に三つの文様があり心臓が無かった。なんともショッキングな出だしで始まる。 シェトランド出身の...

シェトランドが舞台とあり読む。 最近シェトランドに越してきた産科医のトーラ。飼っていた馬を自宅庭に埋めようとショベルカーで掘っていると女性の死体を掘り当ててしまう。そしてその死体には背中に三つの文様があり心臓が無かった。なんともショッキングな出だしで始まる。 シェトランド出身の夫、なぜかぎこちない夫の両親、警察のダンも調査する気があるのやら。そんななか新しく赴任した若い巡査部長デーナと掘り出された女性について調べ始めると・・ いやいや、なんともはや、これはヴァイキングの呪い、ですかね。扉には「これはシェトランド諸島の伝説をもとに書かれたフィクションです」とあるが、明かされる秘密にちょっとひいてしまった。同じシェトランドを舞台にしたアン・クリーブスの作品は落ち着いて沈んだ灰色の風景、という感じだが、こちらは「伝説」を守っている男たちに声も出ない・・mm。 原題は「Sacrifice」 生贄、犠牲。こちらの方が内容ズバリでいいのでは。 しかしなぜか惹かれるイギリス北方の島々。グーグルでシェトランド諸島を見ながら読む。デーナの夫はシェトランド諸島の中心の島のさらに北ウンスト島の出身。ウンスト島は人口500人。これが集落もあまりなく寂しいところ。が、見る分にはやはり惹かれる風景。 2008発表 2011.9.23初版 図書館

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2024/08/17

英国シェトランドといえば、アン·グリーヴズの連作があまりにも有名。 この作品、邦訳されたのは10余年前…MWA賞受賞と言うことで読みたかったのだが。 期待に反し、いきなり衝撃が走った後がいただけず…グダグダ。 どうもヒロイン トーラのキャラ設定が不安定すぎる。 惨殺屍体にルー...

英国シェトランドといえば、アン·グリーヴズの連作があまりにも有名。 この作品、邦訳されたのは10余年前…MWA賞受賞と言うことで読みたかったのだが。 期待に反し、いきなり衝撃が走った後がいただけず…グダグダ。 どうもヒロイン トーラのキャラ設定が不安定すぎる。 惨殺屍体にルーン文字を絡めていることで、閉鎖的なローカル伝説?を匂わせているらしいが… 実はトーラの不妊治療にまつわる義父母が絡んできた上のラスト 早急に結論は出さないけど、ドロドロをどう収れんしていくか下巻へ。

Posted byブクログ

2023/05/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上下巻なので、上巻では、解決しない。 当たり前ですが。 どうなるの? どうなるの? のまま、下巻に突入するわけですね。 ルーン文字の意味は? ルーン文字=トロウィー? なぜ、島の人々は、庭で見つけた女性の死体をなかったこと、もしくは、歴史上の発見みたいにしたがったのか? その発見された女性はいったい誰なのか? なぜ、その女性は心臓をくりぬかれ、背中にルーン文字が刻まれていたのか? トーラの家と、旦那ダンカンの実家の暖炉の上のまぐさ石に刻まれているルーン文字は? トーラの家はもともとは何だったのか? トーラの家に侵入して豚の心臓を置いて行ったのは誰か? トーラが病院で歯のレントゲンの照合をしているとき、忍び込んできたのは誰か? メリッサ・ゲイアは本当に癌だったのか? メリッサの夫の子供は、後妻の連れ子というのは本当か?(妻より夫に似ている) トーラの夫ダンカンと、病院長ギフォートの関係は? 夫の父リチャードとギフォードの関係は? ダンカンが「愛してしまった」のは誰? なぜ、ダンカンは養子をもらおうと言ったり、妊娠しずらくなるように薬を飲んでいたのか? トーラのライフジャケットが膨らまなかったのは事故か?それとも誰かがしくんだのか? 謎ばっかり。 謎が謎でなぞなぞ。 下巻でこれらが回収されていくのが非常に楽しみです。 しかし、12年積んでたんだなぁ・・・ どうもすいません・・・

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2022/11/17

S・J・ボルトンの本を読むのは「毒の目覚め」に引き続き二作目です。  前回読んだ「毒の目覚め」と主人公がそっくり! と思うくらい、女性がふとした疑問から秘密に分け入っていき自分自身も危うくなる、というところや、少し気難しくて芯の通った強い人物像が同じでした。  そうは言っても、...

S・J・ボルトンの本を読むのは「毒の目覚め」に引き続き二作目です。  前回読んだ「毒の目覚め」と主人公がそっくり! と思うくらい、女性がふとした疑問から秘密に分け入っていき自分自身も危うくなる、というところや、少し気難しくて芯の通った強い人物像が同じでした。  そうは言っても、私はこの主人公の性格が好きなので満足しています。人と関わるのが苦手で、反対に動物には親切に接することができる。そういう人物を著者は描いているのですが、他ではあまり見ない主人公像だなと感じます。  どちらかというと推理小説やミステリの類って、口うるさいくらいに物事に首を突っ込んだり、その場にいる人に事情を聞いたりする人物像が多いですよね。  結局、トーラ(主人公)も物事に首を突っ込みまくるわけですが、それは自分の周囲の人間、近しい人間が疑わしかったからであって、決してトーラ自身が詮索好きだからというわけではないような気がします。  女性警察官デーナや、病院長ギフォードなど、魅力的なキャラクターが多く、一体だれがこの事件に関わっているのだろうと予想をつけながら読むのが楽しかったです。  上下巻に分かれているのでそう感じないのですが、かなりの長編で、それなのに中だるみを一切感じさせない展開の早さ。時折さし挟まれる自然描写が美しく、主人公の斜め後ろに据え付けたカメラから物語を覗いているかのように思えました。  個人的にはオーロラを見る描写のところが好きです。  日本ではあまり有名ではないし、新品を手に入れるのは難しいかもしれませんが、興味がある方は是非手に取ってみられることをおすすめします。

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2018/11/21

またしてもシェトランド。 久しぶりのページターナー。 といってもすごく面白かったわけではない。 主人公の女性医師が何度も痛い目にあいながらも、どうしても事の本質を暴かずにはいられないという、その展開にハラハラドキドキ。 ベースがトロル神話、表層が妊娠ネタなのが入り込めない理由か...

またしてもシェトランド。 久しぶりのページターナー。 といってもすごく面白かったわけではない。 主人公の女性医師が何度も痛い目にあいながらも、どうしても事の本質を暴かずにはいられないという、その展開にハラハラドキドキ。 ベースがトロル神話、表層が妊娠ネタなのが入り込めない理由かな。 あと全体に女らしさが強調されすぎ。

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2014/12/21

主人公の性格というか境遇がちょっと今の自分と似てるような気がして、しっかりしろ!がんばれ!と心配して応援したくなる。 新しい職場でうまく人間関係を築けないとか、 組織の中でうまく駒として働けないところとか、 今まで友達らしい友達がいたことがないとか、身につまされた。 ミステリ...

主人公の性格というか境遇がちょっと今の自分と似てるような気がして、しっかりしろ!がんばれ!と心配して応援したくなる。 新しい職場でうまく人間関係を築けないとか、 組織の中でうまく駒として働けないところとか、 今まで友達らしい友達がいたことがないとか、身につまされた。 ミステリ的には秘文字という民俗学的要素は終盤にようやく顔を出し始めた感じ。 田舎の閉鎖的な男社会について女性主人公の目を通していやらしいほど描写が続くので、どろどろした空気感が常に付きまとう。 (私は読んだことがないのだけど)もしかしたら横溝金田一とかと共通するところがあるかもしれない。

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2014/12/13

2作目の「毒の目覚め」がMWA賞のメアリー・ヒギンズ・クラーク賞を受賞した作者の1作目。 シェトランド諸島を舞台に、女性産科医が巻き込まれた事件とは。 トーラ・ガスリー(旧姓ハミルトンを普通は名乗っている)は夫の故郷シェトランドの村に越してきた。 愛馬の一頭を処分するにしのびず...

2作目の「毒の目覚め」がMWA賞のメアリー・ヒギンズ・クラーク賞を受賞した作者の1作目。 シェトランド諸島を舞台に、女性産科医が巻き込まれた事件とは。 トーラ・ガスリー(旧姓ハミルトンを普通は名乗っている)は夫の故郷シェトランドの村に越してきた。 愛馬の一頭を処分するにしのびず、本当は違法だが広い庭の一角に埋めようとしていたとき、女性の遺体を発見してしまう。 背中にはルーン文字と思われる謎めいた傷跡が‥! 村人すべてが知り合いで血縁も多い環境に馴染めず、悩むトーラ。 長身で金髪、有能な産科医なのに人間関係はあまりうまく作れない。自らの不妊に悩んでもいました。 ハンサムな夫は留守がちで、何か仕事が上手くいかない様子。 事件の捜査陣はなぜか本気で取り組んでいるように思われず、不審を覚えたトーラは、病院勤めの産科医の立場を利用して調べ始めます。 巡査部長のデーナ・タラクはクールできちんとした小柄な美人で、とっつきにくい印象だったが、協力することになり‥? 流麗な文章で、スリリングな展開。 なるほど、メアリ・ヒギンズ・クラーク調かも知れませんね。

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2013/01/11

ストーリそのものは悪くないのだが、どうも読むうちに内容が重たく感じてきて全ての字面を央軌がしなくなった感じ。重厚な日本酒を飲んで、もうお腹いっぱいという気分。

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2012/10/01

設定はおどろおどろしくて期待してたけど、やたらと登場人物がイケメンで、言い寄られてドキドキ☆みたいな少女小説ともハーレークイーン小説みたいな主人公(既婚)の心理描写がしんどい。 MWA賞受賞作なんで下巻に期待。

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2012/03/24

小説の舞台となるシャトランド諸島は、1469年、デンマークの王女マーガレットがスコットランド王のジェームズ3世の元に嫁入りする際の持参金代わりになったイギリス最北端の諸島だ。大小あわせて100以上もの島からなるが、人が住んでいるのは15あまり。 その位置と歴史的背景から北欧色が...

小説の舞台となるシャトランド諸島は、1469年、デンマークの王女マーガレットがスコットランド王のジェームズ3世の元に嫁入りする際の持参金代わりになったイギリス最北端の諸島だ。大小あわせて100以上もの島からなるが、人が住んでいるのは15あまり。 その位置と歴史的背景から北欧色が濃く残っていて、本書もその北欧を起源にもつクナール・トローの伝説がミステリの核となっている。 このトロー trollというのは、北欧で伝承されてきた妖怪の一種で、語られる地方によって特徴は微妙に異なる。ウンスト(シェトランド諸島の島)版は全く事情が違い他の地方の伝説に比べて暗く陰湿であるという。 さて主人公は33歳の産婦人科医トーラ。島出身の夫ダンカンとともにこの島に越してきた矢先、偶然新居の庭先で女性の死体を掘り起こしてしまう。 この島独特の泥炭によって腐敗を免れた謎の女性の死体は、心臓が抉り取られ、背中には三つのルーン文字が刻まれていたばかりか、出産後間もない身であることが判明した。さらにその心臓は"生きたまま”摘出された痕跡が。その後、女性の身元は判明するのだが、彼女はその遺体から推測される死亡時期よりも1年も前に病院で死亡していたことになっていた。 病院で死亡したことになっている女性がこの遺体と同一人物であることは間違いない。なぜ、彼女は実際の死亡時期よりも1年も前に、病院で死亡したことになっているのか?なぜ、生きたまま心臓を抉られているのか?彼女の背中に刻まれた三つのルーン文字は何を意味するのか? 島の伝説とミステリはなかなかうまくリンクしていると思う。 しかし、このミステリを「優生学」に結びつけ嫌悪感を抱く人もいるかもしれない。 それに、この小説を読んだ後、作者がシェトランド諸島を愛しているといわれても、言葉そのまま信じることはできそうにない。 http://spenth.blog111.fc2.com/blog-entry-157.html

Posted byブクログ