高山ふとんシネマ の商品レビュー
初めて読んだ高山なおみさんのエッセイ。料理家としてしか知らなかったけれど、詩的な文章を書かれる方という印象を受けた。この世はわからないということ、時々それを思い知ってここからなくなってしまいたくなること、なのにちょっとした平和なものに癒され途方もない安心感に包まれる瞬間があること...
初めて読んだ高山なおみさんのエッセイ。料理家としてしか知らなかったけれど、詩的な文章を書かれる方という印象を受けた。この世はわからないということ、時々それを思い知ってここからなくなってしまいたくなること、なのにちょっとした平和なものに癒され途方もない安心感に包まれる瞬間があること。とてもシンプルだけど的確な表現で、上手く表せないだけで同じ様な事を感じていた自分の気持ちを再認識した。
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ゆったりと、時間が流れてゆく。 この素敵な文章を書く人が、私の好きな人やものについて“良い”という。 好きな人が自分の好きなものを好き、というのは、とても嬉しいことだと思った。 こんな風に素朴に丁寧に、毎日を味わえたらいい。
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かなり好きな文章でスイスイと読めた。 料理家のイメージが強く、文章にはあまり期待していなかった事を後悔。 日々ごはんも読みたくなった。 私の宝箱その5と夕暮れの子供番組が好きだなと思う。
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正直、私には向かない本でした。 単純明快が好きなのかも。 映画の感想を述べているエッセイなのですが、 時々頭がこんがらがってしまって、 苦手=私には向かない、になっちゃったのかもね、ワタシ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
<内容> 料理家・高山なおみの幻冬舎ウェブマガジン上の人気連載に書下ろしを加えた一冊。「自分の感じを味わえるいちばんの場所」という布団の中で見たり聞いたりした映画や音楽、本について綴ったエッセイ集。 <感想> 新品のランドセルを背負った男の子を「ちぎれそうなほど尻尾を振って、それでも嬉しい気持ちがおさまらないから、寝転んでお腹を出してしまう子犬」のようだと、かわいらしい感性で形容する。かと思えば、上京し喫茶店で働いていた頃のちょっとした本との出会いなど、懐古的な切なさを感じさせるようなエピソードも入ってくる。 タイトルにあるように、基本的には映画や本に関連したエッセイである。しかしその視座はやはり料理家のものであり、『誰も知らない』に出てくるどん兵衛の温かさを描写したり、『2001年宇宙の旅』から羊羹玉をイメージしたりと、「おいしい」話につながりがちなのが面白い。 私見ではあるが、料理に関わる仕事をしている人は、日々を大事にしている人が多いように思う。食と真剣に向き合うということは、生と向き合うことに繋がるのかもしれない。そして、おいしい料理に真摯に向き合ってきた著者だからこそ、日常の素材を存分に生かした味わい深いエッセイが書けるのだろうな、と思う。
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昔「てれびくん」という漫画があった。男の子が、テレビを見すぎて、テレビに吸い込まれてしまうのだ(確か)。 そんな漫画を読んだせいかどうか、私はテレビが嫌いだ。自分1人だったらまず見ないし、一人暮らしだったらテレビを持たないんではないか、と思う(現に一人で暮らしていた頃、テレビのな...
昔「てれびくん」という漫画があった。男の子が、テレビを見すぎて、テレビに吸い込まれてしまうのだ(確か)。 そんな漫画を読んだせいかどうか、私はテレビが嫌いだ。自分1人だったらまず見ないし、一人暮らしだったらテレビを持たないんではないか、と思う(現に一人で暮らしていた頃、テレビのない時期が相当長いことあった)。 だから、「うちのテレビは押し入れに収まっていて、見たいときだけ襖を開けて見る方式」に拍手喝采だ。 私は、家の者たちがつけるのは仕方ないと諦めているけれど、出来ることなら、その押し入れ方式に賛成だ。 そうなんだ、「誰も知らない」を見ていると、放っておかれてもひもじい思いをしても、やっぱり子どもは家族が好きなんだなあ、と、じんじんしてくる。”ひどい話”なのに、忘れられない映画。 「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」も大好きだ。 レシピは少しだけ。 ごはんをおいしく食べられたら、それは安定した、穏やかな平和な生活。
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高山さんのエッセイはただごとじゃないといつも思う。映画や本の感想も自分のことばで、高山さんの体をきちんと通って(そういう表現があったので拝借)、独特の形で消化されて出てくる。そんなに真剣に映画や本に向き合ったことはあるだろうか、ワタシ。こんなふうに物事に向き合って行けたらな、そう...
高山さんのエッセイはただごとじゃないといつも思う。映画や本の感想も自分のことばで、高山さんの体をきちんと通って(そういう表現があったので拝借)、独特の形で消化されて出てくる。そんなに真剣に映画や本に向き合ったことはあるだろうか、ワタシ。こんなふうに物事に向き合って行けたらな、そう思う。つい先日、この本に関するイベントがあって、お話を聞いてサインをもらってきた。少しだけ、お仕事したことも覚えていてくれて、心から幸せになった。
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レシピ本が好きだったので、 文筆本の方も初めて読んでみた。 お気に入りの映画をモチーフにした、 鑑賞日記のようなエッセイのような… 男女の感性の違いなんでしょうか、 あまりすんなりと自分のなかに 文章が入ってこなかったのですが、 こんなふうに一つ一つの作品を ていねいに愛しむこ...
レシピ本が好きだったので、 文筆本の方も初めて読んでみた。 お気に入りの映画をモチーフにした、 鑑賞日記のようなエッセイのような… 男女の感性の違いなんでしょうか、 あまりすんなりと自分のなかに 文章が入ってこなかったのですが、 こんなふうに一つ一つの作品を ていねいに愛しむことをしてなかったなーと思わされ。 映画も、本も、音楽も、 世の中にあふれかえっていて、 あれもこれもと消費しては、 次へ次へといきがちで。。 どんなにいいなーと思っても、 だいたい一回観て終わり。 自分の好きな映画や本や音楽を、 もう一度じっくりと味わいなおして みたくなった。
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『子供の頃から眠るのが大好きでした。私にとって布団の中は、今も昔も、自分の感じを味わえる一番の場所』と語る高山氏の、ブック&映画レビューを兼ねたエッセイ。
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いつでもこんなに皮膚感覚をひらいてくらしているのだろうか 読んでいるほうもつられてずるずると記憶がでてくる
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