実践の中のジェンダー の商品レビュー
社会のなかのジェンダーを記述することを狙った研究。従来のジェンダー論が、既存の社会秩序の批判に焦点を絞ることで、ジェンダーが社会のなかでどのように現れてくるかについての記述に関して不十分な点があるのではないか、という着想から出発していると思われる。第Ⅰ部は、バトラーの「パフォーマ...
社会のなかのジェンダーを記述することを狙った研究。従来のジェンダー論が、既存の社会秩序の批判に焦点を絞ることで、ジェンダーが社会のなかでどのように現れてくるかについての記述に関して不十分な点があるのではないか、という着想から出発していると思われる。第Ⅰ部は、バトラーの「パフォーマティヴィティ」概念から出発しつつ、ジェンダーを全体社会との関連において記述することを、オースティンの言語行為論、ルーマンのシステム論、そして会話分析などの取り組みに着目することによって、解明している。第Ⅱ部では、まず社会のなかのジェンダー現象のうち、法システムにおいてジェンダーがどのように法的実践と結びついているかを、強姦罪の適用という具体的事例に即して明らかにしている。さらに、『概念分析の社会学』にも収録されているポルノグラフィをめぐる論争の検討によって、ポルノグラフィ概念がどのような問題提起であり、それがどのように射程を狭めて受容されたかを丹念に描き出している。第Ⅰ部での方法論的議論と、第Ⅱ部での具体事例研究とが相互に補完するかたちで研究が展開されており、フェミニズム論一般に慣れ親しんだことのなかった読者にとっても興味深い研究だった。
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ご恵投いただきました。ジュディスバトラーの「パフォーマティヴィティ」を解釈して、レイプやらポルノやらの問題を考えるに使おうな感じ。話題の気鋭の若手による野心作。野心的すぎてあれな部分もないではないが、うしろの5、6、7章はゆっくり読んでじっくり考える価値がある。 ちなみに自...
ご恵投いただきました。ジュディスバトラーの「パフォーマティヴィティ」を解釈して、レイプやらポルノやらの問題を考えるに使おうな感じ。話題の気鋭の若手による野心作。野心的すぎてあれな部分もないではないが、うしろの5、6、7章はゆっくり読んでじっくり考える価値がある。 ちなみに自分でも買いました。売れるといいなあ。
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