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現代人の祈り の商品レビュー

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13件のお客様レビュー

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2011/10/22

 自分がちょっと思い詰めるタイプなのを自覚しているので、広く、宗教のことを語っている本も定期的に読んで、頭を柔らかくしている。  この本は、浄土真宗の僧侶の釈徹宗、哲学者の内田樹、精神科医の名越さんの3氏の対談本。  ちょっと、スピリチュアルでついていけない部分もあるが、...

 自分がちょっと思い詰めるタイプなのを自覚しているので、広く、宗教のことを語っている本も定期的に読んで、頭を柔らかくしている。  この本は、浄土真宗の僧侶の釈徹宗、哲学者の内田樹、精神科医の名越さんの3氏の対談本。  ちょっと、スピリチュアルでついていけない部分もあるが、納得できる部分もある。 ①釈さん:宗教とは人間というものを突き詰めていきます。しかし、煮詰まったら、駄洒落の一つでも言って「じゃあ、今日はこれでおしまい」という感じが大切なのではないかと思っています。(p272) ②名越さん:多少神経質であったり、不眠症のような気質が元来あるような人でも、あまりとらわれない人だと、多くはそれなりに楽しく人生を歩んでいるんだという実感が、その人にはうまれてくるものだと思います。(p126)  日々、楽しく過ごせるのは、少しはとらわれがなくなってきたからか? ③内田さん:僕は原則としては言論というものは、発信者にどれほど自説について確信があっても、「説得」というしばりは遵守しなければならないと思っているんです。(p31)  ちょっと、わかりにくいが、2チャンネルのようなネット上の言説が、最初から相手を説得する気がなく、相手を抹殺する意識で暴力的な発言をしていることが前提にあります。  参考文献として、白川静ほか『呪いの思想』、内田樹ほか『インターネット持仏堂』が気になった。

Posted byブクログ

2011/10/12
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自分の顔や体を使わずに、自分で責任をとることもなしに、相手を否定しにかかる。「呪い」という言葉に大きく共感しています。なんて恐ろしい時代なんだ。本当に、そのように隠れながら攻撃するような輩は信用しないようにしよう。(この文もハンドルネームだけど、すぐに誰かわかるだろうし、異なると思う。)。呪いの話が一番衝撃的でした。釈先生や仏教の用語はまだ馴染めないせいか読みづらいけど、霊性論とあわせて読んでこうと思います。起源を探るというのは面白いね。

Posted byブクログ

2011/10/11
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※このレビューにはネタバレを含みます

楽しく読める現代の道徳。 この本では,大人から子どもまでのいじめも行政批判も2ちゃんも呪いで説明される。「中央フリーウェイ」や「勝手にシンドバッド」は祈り。現代は呪いに充ち満ちている。 心理学のコミュニケーション能力やアサーションに土着文化をまぶすと,この本の語るところの呪いや祝いに近づく気がする。 呪詛を無害化するには大きく2通りあり,その内容をニュートラルに解説して中和するか,呪ってくる側の気勢をくじいて攻撃性を緩和すること。 高校時代の部活を思い出す。相手のテンポに乗らないとラリーが続かないけれど,乗りすぎると試合に負ける。というか自滅する。 一番そうだなと思ったのは,他者に畏れを与えないというお布施。 相手を思いやる言葉や暴力的でない態度を自分の修行だと思って実践するとお布施になるそうだ。人を怖がらせないことは,立派な贈りものなのだ。 本の中で「スラムドッグ$ミリオネア」が勧められていたので,録り貯めてあったのを観る。予想もつかないラストシーンに呆然とする。

Posted byブクログ