現代人の祈り の商品レビュー
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最後の章で、文学者(作家)についての内田先生の発言で「現実にまったくコミットしてない人が、部屋に籠ってこりこりと作品書いていても、それは現実を揺り動かす力をもたないんじゃないか」と言っておられました。 トリックスター足り得る人は作家に限らずそういう人なんだろうなと染みましたね。 内田先生お薦めの「スラムドッグ$ミリオネア」観てみたいと思います。
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直接教えを受けている(受けていた)3人の先生方による対談本なので、活字を追っているのに、耳から聴こえてくるような感じがした。 釈先生の仏教、宗教に関する発言から2ヶ所引用 ”仏教では、現在・この一瞬によって、次の一瞬が決まると考えます。時間と存在とは分けることができない、すべ...
直接教えを受けている(受けていた)3人の先生方による対談本なので、活字を追っているのに、耳から聴こえてくるような感じがした。 釈先生の仏教、宗教に関する発言から2ヶ所引用 ”仏教では、現在・この一瞬によって、次の一瞬が決まると考えます。時間と存在とは分けることができない、すべては連鎖していくという立場に立ちます。これを相続といいます。この一瞬の心身を調えることによって、苦しみの連鎖を避けることが出来ると説くのです。 また、仏教の古い経典には、心がうまく機能していないとき、心のバランスが悪いとき、心では制御できない、そう説かれています。心のバランスが崩れても、心で立て直せない。まあ、そうですよね。意識の調子が悪いのに、意識的なコントロールはできません。まして、無意識の領域が悪いとき、意識ではどうにもなりません。では、どうやってバランスを取り戻すかと言えば、「呼吸」と「言葉」です。” 74ページ ”あらゆる宗教というのは、「生きることは不条理である」というところから出発しているのかもしれません。その上で、いかにその不条理な苦悩を引き受けて生き抜くかという知恵の結晶が宗教です。” 147ページ
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予祝と呪詛がテーマ。 予めイメージをもつことが、悪しきことに合わないことにつながる。 マイクロ・スリップも良きイメージの産物。
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2チャンネル=呪い 思念と体 韓国の昔ばなし>三年峠 予祝 国誉め>ただ、そこにそういうものがあると言い切っているだけ 真っ暗な部屋に入ったときって、身体はガチガチになりますよね。本当はそういうときこそしなやかな身体であるべきなのに、真っ暗な部屋で、この先に何があるかわか...
2チャンネル=呪い 思念と体 韓国の昔ばなし>三年峠 予祝 国誉め>ただ、そこにそういうものがあると言い切っているだけ 真っ暗な部屋に入ったときって、身体はガチガチになりますよね。本当はそういうときこそしなやかな身体であるべきなのに、真っ暗な部屋で、この先に何があるかわからないときに、人間は硬直してしまう。逆に、遠くまで見通せるときって、運動の自由度はすごく上がるでしょ。遠くまで見えると、肩の力を抜いて、すたすたと歩いていける。 これから自分が進む道についてはっきりとした下絵があると、下絵とまったく違うことができるんですよ。下絵の縛りがあると自由になれる。 >不思議なもので、「決断」と「不決断」が同時に自分の中で行われている状態が一番生きる力が強くなっている。
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オカルトではなく、言葉や意識の力としての「呪い」と「祝い」が強力な威力を発揮していることがよくわかった. 名越康文はリアルな精神科医の立場から発言をしているので、精神科を宗教的なものと関連付けて考えてみた釈徹宗と若干噛み合ってなかった. 内田樹と釈徹宗のコンビは最強です.仏教的な...
オカルトではなく、言葉や意識の力としての「呪い」と「祝い」が強力な威力を発揮していることがよくわかった. 名越康文はリアルな精神科医の立場から発言をしているので、精神科を宗教的なものと関連付けて考えてみた釈徹宗と若干噛み合ってなかった. 内田樹と釈徹宗のコンビは最強です.仏教的なものの考え方には学ぶことが多い.
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どんなに時が経ち科学が発展しても,人間は「呪い」や「祝い」といった精神的な儀式を形を変えて存在させているんだなと思った。 仮面を付けて負の言葉を使う「呪い」とネットの掲示板で匿名で言葉を発することは確かに似ている。 ただ,今の世の中でその仮面はどのような象徴なのか。大きな力...
どんなに時が経ち科学が発展しても,人間は「呪い」や「祝い」といった精神的な儀式を形を変えて存在させているんだなと思った。 仮面を付けて負の言葉を使う「呪い」とネットの掲示板で匿名で言葉を発することは確かに似ている。 ただ,今の世の中でその仮面はどのような象徴なのか。大きな力をもった人間の代表者なのか,絶対正義的もしくは全能な存在なのか。いずれにせよ錯覚には違いないんだと感じた。 現代のデジタルなものの見方・考え方に対して再考を促す本。(パワーポイントの作りかたとかはデジタル的でもいいと思うけど。)
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ひとつのことを、3人がそれぞれの分野の言葉で語る、というのが面白い。 インターネットの危険性を「呪い」なんて表現するあたりがいい。 ものごとを単純化して見てはいけないってことをしみじみ感じました。 ちらりとハシズム批判も(笑)。
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それに比べると浄土真宗は身体性が低いですね。これね、思弁を弄するようだけれど、親鸞という人の身体能力の高さと関係があると思う。親鸞は自分の中に蔵されている破格の身体的ポテンシャルをどうやって抑制するかということを考えていた人だから。僕たち凡人は身体的ポテンシャルをどうやって向上さ...
それに比べると浄土真宗は身体性が低いですね。これね、思弁を弄するようだけれど、親鸞という人の身体能力の高さと関係があると思う。親鸞は自分の中に蔵されている破格の身体的ポテンシャルをどうやって抑制するかということを考えていた人だから。僕たち凡人は身体的ポテンシャルをどうやって向上させようか考えるじゃないですか。親鸞は違ったと思う。身体の持っている力をいかに抑制するかの方を先に考えた。だから浄土真宗は身体性が低いんだと思う。「うかつに体に触るな」ということを親鸞は考えていたんじゃないかな。 P219
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住職と思想研究家と精神科医の対談集。 一見オカルトな内容について、三者三様、スマートかつユーモラスな受け答え。さらっと読みやすかったです。 特に現代の呪いについての考察は、「なるほど」と膝を打つ思いでした。
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対談集なので、読み易くあっという間に読了です。 最近富に感じますが、対談集や喋ったものを収録したものは、読み易いのですが、読むスピードに頭の方が付いて行っていないようで何が書いてあったか忘れがちです(笑)。 印象に残ったのが、1章で出てきた「呪い」のお話。2chでの匿名での書き込みや、何か問題があるとすぐに「犯人捜し」をして、あたかも個人だけに問題の元凶があるような言説がまかり通る風潮。 政治や社会の大きな問題から、職場や家庭で起こる諸問題まで、クリアに説明できる解決策や原因、責任者などある訳ないです。個人の資質から環境要因まで複合的に絡み合って、現問題が表出している筈です。それを単純化して一つの原因に集約したり誰かのせいにして、問題を単純化し思考停止に陥ります。 これらの発想はまさに「いじめ」と同じ構造ではないかと指摘しています。そして「いじめ」が極端な話になると人を自殺に追いやります。まさしく「呪い」なんですね。 ネット掲示板での攻撃性のある悪意に満ちた言説や、すぐに犯人探しをしてしまうような思考パターンが、「呪い」の現代バージョンではないかと示唆されています。
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