日本人の心はなぜ強かったのか の商品レビュー
へぇ、面白いなあ、と思うことばかりだった。 現代人は精神の支柱となるものが無くなり、精神がブレているから心の問題が多いらしい。 たしかに精神の支柱となる人物や作品、趣味、仕事などを持っている人は精神的に安定していて強いと思う。物事をするかどうかいちいち迷うのは確かにストレスだから...
へぇ、面白いなあ、と思うことばかりだった。 現代人は精神の支柱となるものが無くなり、精神がブレているから心の問題が多いらしい。 たしかに精神の支柱となる人物や作品、趣味、仕事などを持っている人は精神的に安定していて強いと思う。物事をするかどうかいちいち迷うのは確かにストレスだから、職人のように自分の気分に関係なく淡々とするっていうのはやはり真理だと思う。
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斎藤孝さん、TVでご活躍、本も沢山出版されてます。TVは見る番組がほぼ決まってますし、本は横目で見て過ごしてますので、今回初読みです。「日本人の心はなぜ強かったのか」、2011.9発行。共鳴した箇所は「昼休みのバレーボールこそ昭和時代の象徴」という文言でした(^-^) あぁ、確かに。強制のようで強制ではない。昼飯を数分で食べ終え、しょうがないなーと心でつぶやきながら、結構楽しんだひとときでしたw。
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2015/1/19図書館から借りてきた。 作者には、現代人の心が扱い難く落ち着かないものであるようだ。 2015/1/25図書館に返却。
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衝撃的な読書だった。 心が肥大化。なんて恐ろしい発想。すごい説得力。 夏目漱石が描く人物ってこのタイプ多いよなと思う。 漱石のそういう、ひとの複雑で繊細な内面を怖いくらい見事に現す筆致をずっとリスペクトしてきたのだけれど、その漱石が「幕末の志士のように生きたい」と云っていたことをこの本で初めて知って、共感と切なさでなんかもう泣きたくなった。 私も幕末がしょうもなく好きで京都巡りしたり萩旅行の計画を立てたりしているのだけれど、心の弱い自分ではなれないからこその憧れなんだろうと、ずっとどこかで意識していたので。 それにしても、文化的な趣味も読書習慣もそこそこ持っているつもりなのに、何故私の精神はこうも軟弱なのか…気分にふらふら流されて嫌なものだ嫌だと思ったらもう動けない、隙あらば仕事をせず家に引きこもっていたい、私こそ精神薄弱の見本のような人間だと思う。 これはもっと強い精神の見本を探すか、身体(習慣)も鍛えなければならないのかなぁ…。 しかし、第2章で紹介されている昭和の象徴「昼休みにバレーボール」や昨今復活しているという「社内運動会」にはドン引きを通り越してゾッ…としました。 呑み会も徹底辞退するほど嫌いなのに(労働時間外に社内の人間と顔を合わせねばならない意味がわからない)、ようやくの昼休みにすら強制参加で動かされるなんて、私だったらそんな会社即刻辞めるし日本にそんな企業しかなかったら海外移住する。 学生の頃は逃げようがないから運動会でもなんでも参加させられていたけれど、じゃああの頃精神は強くて幸せだったかと考えると、まさか、とんでもない。 あの頃は死んでいたのと同じでしたとはっきり云える。 今と比べ物にならないほど不幸だった。 大人になったらもう、己が精神くらい己で作るなり選ぶなりしたいものです。 さらっと読める本だけれど、いろんな意味で熱い読書でした。
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日本人は心ばかりが肥大化し、精神と身体と心のバランスが昔に比べて崩れてしまっている、と著者は指摘する。 心の肥大化に関しては自分のことを言い当てられた気がしました。感情や気分そのものを自分自身と勘違いしてしまうのは現代故の現象なのだと思いました。 近代以降の文明は精神中心の文...
日本人は心ばかりが肥大化し、精神と身体と心のバランスが昔に比べて崩れてしまっている、と著者は指摘する。 心の肥大化に関しては自分のことを言い当てられた気がしました。感情や気分そのものを自分自身と勘違いしてしまうのは現代故の現象なのだと思いました。 近代以降の文明は精神中心の文化だ、と一般的に言われるが、もしかすると中心になってきたのは精神ではなく、心なのかもしれない。 精神を強くするために提示されたことは、自分の興味(心に煩わされないもの)と自分を支える読書に集約される思う。 10秒間体操については、呼吸法と肩甲骨、拍手くらいは意識してみようと思いました。
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江戸・明治の頃の日本人像から、日本人は本来 強い心を持つ民族と解説。そして現代で強い心を持つ方法を紹介。人は「身体」「心」「精神」のバランスで生きているという論に目から鱗。現代の日本人は「心」だけが肥大して、生き方が迷妄している。良書。
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震災後に見るととりわけ興味を引かれるようなタイトルですが、近年の日本人の自殺率の高さを考えると、本当に私たちは外国人よりも心が強いのか、疑問に思います。 まずは、「心」と「精神」は似て非なるものだ、という説明がありました。 確かに私も、ほとんど一緒のように考えていたことに気付きま...
震災後に見るととりわけ興味を引かれるようなタイトルですが、近年の日本人の自殺率の高さを考えると、本当に私たちは外国人よりも心が強いのか、疑問に思います。 まずは、「心」と「精神」は似て非なるものだ、という説明がありました。 確かに私も、ほとんど一緒のように考えていたことに気付きます。 著者は日本語とのやわらかな付き合い方を提唱する斎藤孝氏。 現代は、便利な社会になったため、身体を使わなくなった分、心にかかずらう時間が増え、揺れ動く心を持て余す人が増えているとのことです。 職人的な手仕事という身体的な習慣と、必ず一定のクオリティのものをコンスタントに作り上げるという精神ががっちり結びついたところに、心の安定があり、穏やかな人生が定まるとのこと。 それはつまり、近代化の功罪ということでしょうか。 著者は漱石の研究家でもあるため、『こころ』が近代自我にさいなまれる主人公を描いたものだと考えると、心と精神のあり方に着目したことにも納得がいきます。 主人公の「先生」は、乃木将軍にならって、明治の精神に殉じて命を絶ったわけですから、完全に、当時近代的だった明治の心と精神の関係図式が提示されているわけです。 昨今は、個人の自由が保障されるようになったため、私たちは、過去の人々よりは何の外圧的縛りもない心でいられますが、逆に寄り処がないためにうまくコントロールできない状態になっているという著者。 たしかにそういう見方もできます。若者がへこみやすい、心が折れやすい、というのは、なにか安定したものが自分の中に見えないからなのかもしれません。 かつての日本人は、精神を鍛えて、強靭な精神力で心の浮き沈みを抑えたというのは、真実でしょう。 それを窮屈だとして、心の解放を目指した結果、人は漠然としたよるべない不安感を抱えるようになったというわけです。 そこでこの本は、精神を高めるべき方法を紹介しています。 著者お得意の名文を声に出して読みあげる方法や、身体のストレッチ、ツボ押しなども掲載されています。 これは著者が多くの既刊で説いている理論にストンと合ったテーマだと気がつきました。 戦後、GHQが剣道や柔道などを禁止しなかったのは、それを武術ではなく、作法と見做したからだということもなるほどと思いました。 確かに、戦いが強くなるというよりも、武道を通じて精神力は高まるもの。 その結果、心の浮き沈みに左右されることもないとのことです。 武道をやって体得しないまでも、日本語の名文を読み上げたり、日本の歴史を学ぶことで、日本人の精神が自分の中に取り入れられるそうです。 カズや長友選手の明るいポジティブさが引き合いに出されていました。 気がついてみれば、タイトルは『日本人の心はなぜ強かったのか』と過去形。 今の私たちの心が強いというわけではなかったわけです。ようやく合点がいきました。 いまどき、精神について語るのは、アナクロ的な風潮がありますが、心と精神はどちらも大切で、片方だけでは健やかな思考は成り立たないものだという著者の意見は興味深く、読みやすさもあって楽しみながら読めました。 ところで、間宮林蔵は隠密で、3~4日で江戸から津軽半島辺りまで踏破したといわれるそうです。 それはたいした隠密ですね。驚きました。 隠密の名を海峡名にする当時の日本の大らかさにも引かれます。 ヴィクトール・フランクルの『夜と霧』は、悲惨な内容だろうと避けていましたが、著者いわく「精神の記録」ということで、今度その精神を汲み取るべく、読んでみようと思いました。
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現代人の「心」の肥大化を止めるには「精神」と「身体」の領域を大きくしてバランスをとる必要がある 便利すぎる代償として心の病が大きくなってしまった現代にこのテーマはかなり核心をついた内容なのではないでしょうか? 古き良き昭和の時代には「根性」と呼ばれていたものがいつの間にか「格好...
現代人の「心」の肥大化を止めるには「精神」と「身体」の領域を大きくしてバランスをとる必要がある 便利すぎる代償として心の病が大きくなってしまった現代にこのテーマはかなり核心をついた内容なのではないでしょうか? 古き良き昭和の時代には「根性」と呼ばれていたものがいつの間にか「格好悪い」対象になってしまい合理的・効率的・科学的根拠・・・そんなものに囚われすぎているのかもしれない この作品で言われている「心」は欲望であり「精神」は忍耐・我慢にも思える 後半の「身体」は正直不要にも感じてしまい「心」と「精神」の2つ間での精神バランス論でもよかった
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最初の方は僕が最近考えていたことと同じで面白かったが、最後の方は無理やりページ数を増やすためか?と思ってしまった…。
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