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日本の雇用と労働法 の商品レビュー

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14件のお客様レビュー

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2022/11/30

 本書では、日本の雇用制度における賃金制度、教育制度、新卒一括採用などの諸制度の生成・確立・変容の過程を跡付け、その変遷を明らかにしています。また、著者は、労働法における豊富な判例をもとに、言説の妥当性を示しているので、日本型雇用制度に対する包括的、かつ正確な情報を得る上で、とて...

 本書では、日本の雇用制度における賃金制度、教育制度、新卒一括採用などの諸制度の生成・確立・変容の過程を跡付け、その変遷を明らかにしています。また、著者は、労働法における豊富な判例をもとに、言説の妥当性を示しているので、日本型雇用制度に対する包括的、かつ正確な情報を得る上で、とても有用な本だと思います。  多くの学生が、大学卒業後に企業に就職し、職業人としての生活を歩んでいく中で、その準備をする上で、雇用制度に関して知っておくことは重要ではないでしょうか?特に、本書でも書かれているように、日本の雇用制度の大きな特徴の一つである職務無限定性やそれにより生じる配置転換・ジョブローテーションなどの諸要素は、職業キャリアを考える上でも重要な点なので、就職活動前に知っておくと良いと思います。さらに、本書では、大学教育と日本の企業との関係性に関しても論じており、自分が学んでいる学問の意義や価値を考える上でも重要な知見を与えてくれます。大学生にとって有益な情報が満載なので、是非、手に取ってみてください。 (ラーニング・アドバイザー/教育 SAIGAN) ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/opac/volume/1914576

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2022/10/17

濱口桂一郎著『日本の雇用と労働法(日経文庫)』(日本経済新聞出版社) 2011.9.15発行 2017.3.13読了  金子良事著『日本の賃金の歴史から考える』に比べて読みやすく分かりやすかった。雇用管理システム、報酬管理システム、労使関係システムといったテーマ毎に章立てされて...

濱口桂一郎著『日本の雇用と労働法(日経文庫)』(日本経済新聞出版社) 2011.9.15発行 2017.3.13読了  金子良事著『日本の賃金の歴史から考える』に比べて読みやすく分かりやすかった。雇用管理システム、報酬管理システム、労使関係システムといったテーマ毎に章立てされていて、その通史と考察が述べられている。親切設計なポイントは、すでに述べられた通史でも、章立てが変われば、また一から説明してくれる点だ。同じ説明を繰り返し読むことになるので、頭に入りやすい。欲をかけば、クロスレファレンスがあるとなお良かった。 URL:https://id.ndl.go.jp/bib/000011272335

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2020/06/15

日本型雇用システムの本質は、「職務の定めのないメンバーシップ型雇用契約」とした上で、雇用を構成する各要素、すなわち、採用・人事異動・退職・賃金制度・就業規則・人事査定等が、実際にどのようになっているのか、どのように成立したのか、法令的にはには、判例法的にはどうなっているのか、を丁...

日本型雇用システムの本質は、「職務の定めのないメンバーシップ型雇用契約」とした上で、雇用を構成する各要素、すなわち、採用・人事異動・退職・賃金制度・就業規則・人事査定等が、実際にどのようになっているのか、どのように成立したのか、法令的にはには、判例法的にはどうなっているのか、を丁寧に解説・説明してくれている。 人事部門に配属された新人や、新たに人事部門に異動して来られた方にとっては、ものすごく勉強になる本だと思う。

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2018/11/23

労働・雇用のシリーズインプット。紙の本に到達しました。 これまで読んだ濱口本の総括という感じなので、ざっと目を通した。レファレンスとしてはこれがよいだろう。

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2016/08/06

「日本の雇用システム」と「日本の労働法制」についての概略を、両者の密接な領域ごとに一つ一つ確認しながら解説した本。 分かりやすく書かれているのだろうが、私は読んでいてあまり内容が入ってこなかった。(頭に残ったのは、「日本の雇用システム」・「日本の労働法制」の特徴は「メンバーシッ...

「日本の雇用システム」と「日本の労働法制」についての概略を、両者の密接な領域ごとに一つ一つ確認しながら解説した本。 分かりやすく書かれているのだろうが、私は読んでいてあまり内容が入ってこなかった。(頭に残ったのは、「日本の雇用システム」・「日本の労働法制」の特徴は「メンバーシップ型の雇用契約」だけであった) おそらくこの本は日本の雇用問題・労働法制などをある程度学び、何らかの課題意識を持った人が読めば得るものが多いのであろうが、私のように労働法制学びはじめのような者には学びが少ないのかもしれない。 少し読むべき時期を間違えてしまった感である。

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2016/06/01

副業禁止とか、一度やめると戻ってこれないとか、ゼネラリスト思考とか、漠然と会社に感じていた疑問の原因がわかる本。 別に社労士とかでなくても読めるので、自分の働き方の見直しのきっかけにどうぞ。

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2013/04/19

備忘のための要約: 日本的経営システムの特徴は、「終身雇用・年功序列・企業別組合」と言われている。その根本にあるのは、「雇用とは会社におけるメンバーシップの付与である」という日本独特の考え方である。 しかし一方で労働法では、欧米や中国などと同様に「雇用とは会社でジョブを遂行するこ...

備忘のための要約: 日本的経営システムの特徴は、「終身雇用・年功序列・企業別組合」と言われている。その根本にあるのは、「雇用とは会社におけるメンバーシップの付与である」という日本独特の考え方である。 しかし一方で労働法では、欧米や中国などと同様に「雇用とは会社でジョブを遂行することにより報酬を得る契約である」と位置づけている。 このメンバーシップ型の労働慣行と、ジョブ型の法律とのギャップから、さまざまな労働問題が起こっている。

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2012/05/13

【読書その67】労働政策研究・研修機構の濱口 桂一郎氏の著書。メンバーシップ型という日本型雇用の特徴や労働基準法などの労働法制とその運用の実態、労使関係や非正規労働者、女性の就労の問題についての入門書。その範囲は非常に広く、雇用政策・法制の歴史的な背景にも詳しく、非常にお勧めの一...

【読書その67】労働政策研究・研修機構の濱口 桂一郎氏の著書。メンバーシップ型という日本型雇用の特徴や労働基準法などの労働法制とその運用の実態、労使関係や非正規労働者、女性の就労の問題についての入門書。その範囲は非常に広く、雇用政策・法制の歴史的な背景にも詳しく、非常にお勧めの一冊。

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2012/04/15

小難しい事が書いてあるが、過去の労働法の歴史が詳しく書かれている。社労士を目指す人にとってはとても勉強になる。知りたいと思っていた過去の歴史がたくさん載っていた。何度か読んで今後に生かしたい。 印象に残った内容 ◯日本型雇用システムはメンバーシップ型 企業のメンバーとしての忠誠...

小難しい事が書いてあるが、過去の労働法の歴史が詳しく書かれている。社労士を目指す人にとってはとても勉強になる。知りたいと思っていた過去の歴史がたくさん載っていた。何度か読んで今後に生かしたい。 印象に残った内容 ◯日本型雇用システムはメンバーシップ型 企業のメンバーとしての忠誠心が問われる 職務を特定して雇用契約を結ばない。 ◯雇用管理システム 転勤に応じる義務はある。断ることは難しい。 ◯団体交渉・労働争議の歴史 日本は企業ごとに労働組合があり、欧米は産業ごとに労働組合がある

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2012/03/04

・法律は歴史だと思った。 ・日本の雇用の特徴的なところと、法律と実態のズレが大きくあることが分かった。 ・産業カウンセラー講座で学んだときに理解できなかったことが、なぜ理解できなかったか分かった(理屈ではなく、歴史的にそうなった、とか、日本の文化的に受け入れられずにそうなった、と...

・法律は歴史だと思った。 ・日本の雇用の特徴的なところと、法律と実態のズレが大きくあることが分かった。 ・産業カウンセラー講座で学んだときに理解できなかったことが、なぜ理解できなかったか分かった(理屈ではなく、歴史的にそうなった、とか、日本の文化的に受け入れられずにそうなった、という経緯があった)。

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