25時のバカンス 市川春子作品集2(2) の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前作の「虫と歌」が大好きで、新刊が出たので嬉々として購入。 でも最初読んだ時はいまいち心に響かなくて「よくわかんないなー、今回のはあんまりかも」と思ったのですが…。 やっぱりなんとなく再読してしまって、再読する度に好きになる。 セリフとか1シーン1シーンがやけに愛おしくなる。 この方の漫画はじわじわ「染み渡る」感じ。
Posted by
何度も読み返してしまう…。表題作は特に…。 この作者の感性と言うか発想と言うか…。呆然とする。 文句無く、再読、再々読。そして愛読にして蔵書。 20Pはぶっとぶけども…。
Posted by
前作、『虫と歌』から続く人間と自然物(や無機物)との間の表皮の電流の交換を感情と呼ぶような微かな、音、もしくはメロディ、もしくは物語。今作はモチーフで中身を外界に晒し崩壊する対象という。この災害の後にやけにリアルなものを見ている気がする。
Posted by
文句無しです。 前作も文句無しです。 作者は頭の良い人なのだろうと感じられる作品で、会話とコマ割りと間が絶妙に配置されて、とても美味しい物を食べられたという満足感が堪らない。 総てが繊細に、精密に、丁寧に書かれてこういう絶対に生み出せない作品が読めるのは幸せです。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
アフタ臭全開の若書き。とにかく若書き。ポップカルチャーとか映画好きな専門学校生が絵のフェチズムだけざーっとまき散らしちゃった感じで台詞や構成はめちゃくちゃ冗漫で稚拙。 世界観自体は七十年代のSFファンタジー色濃かった少女漫画を踏襲復古、漫画文法は高野文子のパクリ。でも漫画あんま読んでない人には新鮮なのかな。 なんだかサブカル層って常に浮遊してて若い世代しかいないから古典が登場せずに同じものを繰り返してる感じがやばいよね。神かまとかも一昔前のアングラ系の奇のてらい方と何が違うのって感じだし。
Posted by
すごい世界観。こういうすこし不思議な話の漫画はあまり読まないのだけど、これは読めた。線がすごく繊細で柔らかい。 「あのときおまえを助けられるのはわたしだけだった。 それがうれしくて、今が永遠になればいいと思った ばかだろう おまえはわたしを粉々にしてもいいんだ」
Posted by
新刊がでていたので迷わず購入。 作者独特のユーモアと色彩感とコントラストがとても心に沁みて、大好きな一冊。 特に最後の話のあのシーンは鳥肌が立って泣きそうになるほどだった。これほど読みきりで突き刺さる作家は稀有だと思う。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
字が小さいのと背景がいつも薄暗い感じだったので目がとても疲れた。 でも内容はすごくいい。全部好きだけど、しいて選ぶなら表題作が好き。 月の葬式の王子の皮膚がすごく...鳥肌たった...。球形がいっぱい並んでいる画が苦手なので。。お話は大好きなんだけどね。
Posted by
深海生物と貝殻になる躰、土星の衛星にある女学校、不治の病を患った月の王子の避暑…1冊目の単行本同様、圧倒的な世界観の構成力で読み込まさせられました。 科学ファンタジーとローマンス。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前作の「虫と歌」で大ファンになってしまった市川春子さんの新作短編集。相変わらずシュールだけど、今回も面白かった。なんて独特で美しい世界観なんだ。市川さんの作品は初見は理解しにくいけれど、読めば読むほど味わい深くなってくる。読み終えた後は、ちょっと悲しいけれどふわふわ素敵な気分、って感じ。 以下本編感想 今回は「25時のバカンス」が1番よかった。姉と弟と貝たちの会話にときめくったらない!なんてかわいいひと?たちなんだ!すごくピュアなラブストーリーでした。海っていいよね。すごく青を感じました。 2話の「パンドラにて」は最初訳がわからなかったけど、3回目ぐらい読んでようやく内容理解。ツライ内容でしたね、割と。あの後みんなどうなるんだろう・・・?描写としては・私的にもう少し感情面を描いてほしかったかな。 3話の「月の葬式」は舞台は現代。だが思いっきりファンタジー。前の2話に比べてシンプルなストーリーだったかな?今までの市川さんの作品とは一味違う風に感じた。絵柄も少し違う気がする。内容としては、仮面兄弟のやりとりが微笑ましい、と同時に切ない。最期は切ないけど嬉しくって胸が締め付けられる、良い意味で。2人が幸せに長生きをしてくれることを祈るっきゃない。
Posted by