漁港の肉子ちゃん の商品レビュー

西加奈子【著】

2018/02/02

肉子ちゃんみたいに、底抜けに明るく、エネルギッシュなような、力が抜けてるような、日々を真っ直ぐ生きてる友だちがそばにいたら、自分の人生も楽しくなりそう。
キクりんがもっと大人になっても、ずっと２人はこんな感じで過ごしてほしい。

2017/11/06

１６歳で家を出てから何人もの男に騙され
苦労に苦労を重ねながらも、底抜けに明るい「肉子ちゃん」
３８歳。
そんな母親をクールな目で見ながらも愛している娘「キクりん」
ふたりを包む、北の港の人々。

いびきを「すごぉおおおおおおおおいっ！」って表現しちゃうこの人のセンスは凄い。

暖かくてホロリとして
素直に生きるっていいなと思わせてくれる１冊

2017/09/15

まるで子どものような肉子ちゃんと、その娘にして冷静なキクりんの物語。
肉子ちゃんの今までの人生も、価値観も、信条もずば抜けててすごい。そしてキクりんの冷静なつっこみがクセになる。
特に後半からは、キクりんの悩みとか、肉子ちゃんの過去に焦点が当たり、笑いあり涙ありの１冊になってましたー。本自体分厚いけど、内容はそれ以上って感じです。

2017/08/06

いつも忘れてしまいがちなこと。
だのに、すごく大事なこと。
それが書かれてる気がして、
ひとを恨みそうになったり、世を拗ねたり、
そういう惨めな時、ひとりぼっちだと本気でカン違いしそうな時、
肉子ちゃんを手に取れたら。
開いて、読めたなら。
きっと大丈夫な気がする、そんな小説。

2017/08/04

肉子ちゃんの魅力に圧倒される。
キクりんは不幸せな子だけど、幸せな子だ。

完全な大人なんていない。恥をかいたり失敗したりすることなんてたくさんある。
そのために、子どものうちからいっぱい怒られて失敗しておくんだ、てサッサンの言葉、ずんときた。

不器用でも、不細工でも、一緒にいるだけで、心が包まれるようで、幸せになれる人になりたい。

2017/07/20

初の西加奈子作品。
どうしようもなくだらしのないけれど憎み切れない肉子ちゃんを母に持つ小学生のキクりん。
キクりん目線でつぶやくゆるゆるとした小説で、それも面白いと思いつつ読んでいたら、まさかの仕掛けが！
西さんの他の作品も読んでみたくなりました。

2017/07/29

肉子ちゃんが愛しい。キクりんも、サッサンも、金子さんも。「子供らしさなんてものは大人がこしらえた幻想であるように、ちゃんとした大人なんていない。生きている限り恥をかいたり辛い思いをしたり絶対にする。だから子供のうちに、たくさん迷惑かけて怒られたり傷ついたりして備えておけ」か。サッサンみたいにそう言える人間になりたい。あったかかったー。

2017/04/06

2017年2月26日読了。
すごくいい。とてもいい。きくりん可愛いし、肉子ちゃんのインパクトと、こうは生きれないと思わせる力が凄い。

2017/03/26

肉子ちゃんとキクリン…面白いほのぼのとした親子の話だと思ったけど、最後にキクリンの出生の秘密にあんな感度があるとは！面白かった

2017/03/16

すごくすごく人間臭くてあったかい。田舎に住むこととも似ているけど、そのダサさが人と人の距離をなくしているのだろう。ついついカッコつけようと頑張りすぎて、迷惑はかけちゃいけないと考えるしまうことがある。けれど、しっかりした大人なんていないし、それでいいんだと思えた。最後のサッサンの言葉が心にしみた。