救命 の商品レビュー
東日本大震災から10年は経ちましたが、あの時感じたことを忘れたくない!といった気持ちでこの本を手に取りました。 1番印象に残ったのは菅野武さんの話です。自然の脅威を前にして人は無力感を感じずにはいられないでしょう。それでも、無力ではなくて微力でも出来ることをやる。とても大切なこ...
東日本大震災から10年は経ちましたが、あの時感じたことを忘れたくない!といった気持ちでこの本を手に取りました。 1番印象に残ったのは菅野武さんの話です。自然の脅威を前にして人は無力感を感じずにはいられないでしょう。それでも、無力ではなくて微力でも出来ることをやる。とても大切なことだと思います。自分も危ないかもしれない、怖いけどやるしかない。1人でも多くの人を救おうとする菅野さんの姿に心を打たれました。自分も将来こういった場面に直面した時に同じようなことができるだろうか、こうなりたいと思いました。 他にも自然災害時の連絡体制、人々が連携をとることの重要性などについて述べられている方の話など、自分が普段考えていない視点を学ぶことが出来てよかったです。 一部は確かに、自分がやったことを少し自慢げに話される方もいらっしゃいましたね笑
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あの震災からもうすぐ1年が経つ。暫く積読だったが「いま読まねば!」と奮起して読了。医師たちの奮闘は、タイトルの「救命」ではなく、被災者と共に生きる「共生」と「追悼」であった。中でも、精神科医師の心のケアと、歯科医師の検死がとても重要だったことを知った。乳歯・混合歯列の検死の切なさ...
あの震災からもうすぐ1年が経つ。暫く積読だったが「いま読まねば!」と奮起して読了。医師たちの奮闘は、タイトルの「救命」ではなく、被災者と共に生きる「共生」と「追悼」であった。中でも、精神科医師の心のケアと、歯科医師の検死がとても重要だったことを知った。乳歯・混合歯列の検死の切なさに涙。そして、本書に登場するどの医師も、医療と真摯に向き合っている。救急指定病院でありながら、救急搬送患者を選り好みするような実態を側聞することがあるが……そんな病院・医師はごく一部なのだと思いたい。
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うーん……結局海堂さんの政治批判とAi推進のための本、という印象になってしまったのが残念。自らも被災した医師などへのインタビューが纏められた良書なのだけど。
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「海堂尊」で検索をした時に出てきた本。 彼が編纂者として名乗ることで、この本を手にした人も多いかもしれない。 それが彼の功績でしょう。 私もまさにその通りで、タイトルと作者名から「速水先生だ!」「ジェネラルがこの非常事態に黙って自分の職場だけに留まるはずがない!」と、 現実と...
「海堂尊」で検索をした時に出てきた本。 彼が編纂者として名乗ることで、この本を手にした人も多いかもしれない。 それが彼の功績でしょう。 私もまさにその通りで、タイトルと作者名から「速水先生だ!」「ジェネラルがこの非常事態に黙って自分の職場だけに留まるはずがない!」と、 現実と物語を混同し、速水先生の物語を読むつもりで借りた。 中身は被災地で活躍した医師9名のインタビューをまとめたものだ。 当時のお医者さんたちの奮闘が生々しく伝わってきて、涙なくしては読めない。 特に歯医者さんの検視は初めて知り、大変気持ちが熱くなった。 本当に多くの人々があの大震災に向かいあい、支えあったのだなと改めて思う。 後書きに案の定、海堂先生のAi話題がある。これまで物語の中でこれほど画期的なAiが様々な障壁により導入されないくだりを読んできたが、あれはフィクションではなくノンフィクションであることが記されていた。 なんでそんなにイイモノが未曾有の災害でも使われないのか?本当に利権や欲だけの問題なのか?とても不思議だ。
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東日本大震災の後、1か月程度での医師たち9人のインタビューです。ぜひ医療関係者には読んでほしい。 命が流されていった中、屋上で孤立し、救出されるまで。もしくはその後の救護所の立ち上げ、病院の立て直し、救命チームとして現地入りした医師、身元確認をした歯科医師たちなどの話は、物語など...
東日本大震災の後、1か月程度での医師たち9人のインタビューです。ぜひ医療関係者には読んでほしい。 命が流されていった中、屋上で孤立し、救出されるまで。もしくはその後の救護所の立ち上げ、病院の立て直し、救命チームとして現地入りした医師、身元確認をした歯科医師たちなどの話は、物語などではなく、すべて現実のことなのです。 阪神淡路大震災との違いは、何もかも波にさらわれてなくなってしまったこと。助かった人はけがもたいしたことなく、目立った重傷者がいなかったこと。救助活動の違いは大きかったことでしょう。 そして、震災が起こるのは避けられなくても、起こった後の救助活動に今までの教訓がちゃんと生かされてほしいと願っています。
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メモ P98 我慢強いとか、辛いことがあってもあまり心を表に出さないことをある程度美徳としているようなところが日本人には昔はありました。東北地方は特にその傾向が強く、今もお年寄りには、黙って我慢しながら我慢しきれなくなったら自殺するというようなところが残っています。我慢強い分、それが破綻した時には、極端に反応してしまう。 - - - - - P128 医療を維持する人たちって、ほとんどがお金儲けをしようなんて思っていない。 - - - - - P151 山形県の歯科医の方々は訓練を繰り返してきたのだと思う。警察医としての意識が高い。何も説明しなくても、速やかに行動をとってくれた。 てんてこ舞いしている中、服装、天気など自分で調べられることまで聞いてくるのはだいたい首都圏に住む方たち。 関西圏の先生方は、決してそんなことは言わない。阪神淡路大震災を経験しているだけに、目に見えない心遣いを感じた。 - - - - - P173 災害時には被災地における医療を統制る事が大事。問題なのは、医者自身が統制されるのを嫌うこと。自分の意思で動いてしまう。これをまとめる機能が、医療の世界にはない。 - - - - - P178 阪神大震災では外相が多かったのに対し、今回避難所などでは内科的疾患がほとんどだった。災害はそれぞれ被害の形態が異なる。すべてひとつの「災害マニュアル」という形で対応できるのかを再考する必要があるのではないか。 - - - - - P237 精神科医が心のケアを始めるという。「何かニーズはありませんか?」と聞かれ「自分も被災者なのに支援や救助活動にまわらなければならない人たちをフォローしてほしい」と話した。すぐにでも始めてほしかった。5月半ばには100人以上の対象者全員が終了した。 P238 「柳に枝折れなし」風が吹けばなびけばいいし、大事なことは幹からもげないこと。 やはり被災者は被災者どうしのなかで癒される - - - - - P248 震災から4カ月。被災地復興は次のステップに入っている。これからは、長くうんざりする不毛の戦いのフェーズに入る。ちょっとした言質をとがめ、誰かを悪者にしたり、功績を独り占めしようとする連中が跋扈(ばっこ)したりもするだろう。 戦いをさらに熾烈なものにするのが、被災しなかった人々の無関心と鈍感さなのだ。 - - - - - P249 現地の行政人は「総務省の対応は早い、厚生労働省がサイアク」だという。「それよりもさらにひどいのは財務省だ」と公言する。そうした声は社会に届かない。メディアが官僚批判を報道しないからだ。【批判のない世界は腐ってしまう】 - - - - - P250 被災地の状況は刻一刻と変わり、要望もまた時々刻々と変化する。スピードは愛である。 - - - - - P252 人は天災で殺される。だが、生き残った人の心を殺すのは、他の人たちの鈍感さである。その鈍感さは、現状維持、という安寧を好む。
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東日本大震災後、被災地で、自ら被災しながら懸命に救命活動に従事された先生方へのインタビューで構成される書。心を打ちます。
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語り部は、東日本大震災の現場にいた医師9人。 目の前で命を失っていく様子を目撃した人もいた、 家族と離れ離れのまま、互いの生死も不明のままの人もいた。 そんな、現場にいたからこその内容となっています、 わずかな判断の差が生死の境目となる、冷徹なまでの現実。 “修羅場では物...
語り部は、東日本大震災の現場にいた医師9人。 目の前で命を失っていく様子を目撃した人もいた、 家族と離れ離れのまま、互いの生死も不明のままの人もいた。 そんな、現場にいたからこその内容となっています、 わずかな判断の差が生死の境目となる、冷徹なまでの現実。 “修羅場では物事の本質が露わになる。社会の本質はまず医療ありき、なのだ。” あくまでも、いのちを救い、死を悼むのが、医者の本分とされていますが、 これはもしかしたら、医者に限った話ではないのかもしれません。 “いのちに寄り添う”ことは、誰にでもできる事ですから。 今は震災後の世界ですが、まだ終わっていない、、 そんな事をあらためて考えさせられた、一冊でした。
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災害時に何ができるのか?と考える もう少し若い時に読んでいたら医者を目指していたかも 今の私なら何ができるのか?ITという分野で支援するのはとても魅力的 医者は金の亡者というイメージもあるが 医者を志す人間というのは他人を助けたいという思いを持つ者も多い 医者も被災者 使命感というよりやれる事をやるという感じ 被災者は共感よりも同感 感情を閉じ込めるとロボットのように無表情 ニートが被災で生き延び甘えに気付く 身元不明の死体 検死によりデンタルフローチャート作成 データベース化によりIT技術からも支援できる 歯は人間の履歴書 身体は3ヶ月で腐敗するが、歯は死後の物理的化学的変化が少ない AIでの検死 CT検診車ならば自家発電、費用は寄付でと申し出たのに警察に辞退 総務省の対応早い 厚生労働省の対応は酷い 財務省の対応はもっと酷い
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3.11の時の記憶が呼び起されるので、まだ傷が癒えていない方にはオススメしません。 あの時、どんなことがあったかこんなにも覚えているものなんですね。 医療に携わる様々な立場の医師9人のお話です。 1番最初の、南三陸町の菅野武先生のお話が涙なしには読めませんでした。 医師である前...
3.11の時の記憶が呼び起されるので、まだ傷が癒えていない方にはオススメしません。 あの時、どんなことがあったかこんなにも覚えているものなんですね。 医療に携わる様々な立場の医師9人のお話です。 1番最初の、南三陸町の菅野武先生のお話が涙なしには読めませんでした。 医師である前にこの人たちも一人の人間で、逃げ出したい気持ちだってあるのに、 あんな状況で一人でも救おうとしてる姿に心打たれました。 中には、ただの自慢話を書いてる人もいました。 自分がどれだけ頑張ったかってことばかり。 その章は読まなくていいと思います(笑)
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