小太郎の左腕 の商品レビュー
「のぼうの城」を途中で断念してしまった私にとっては、少し因縁の(?)作家さん。 でもタイトルと表紙に心を惹かれ、頑張って読んでみることに。 頑張って読むなんてもんじゃなく、頑張らなくてもすぐ夢中になった。 のぼうの城は歴史の説明が多くて楽しめず断念したのだけど、この本は説明も少...
「のぼうの城」を途中で断念してしまった私にとっては、少し因縁の(?)作家さん。 でもタイトルと表紙に心を惹かれ、頑張って読んでみることに。 頑張って読むなんてもんじゃなく、頑張らなくてもすぐ夢中になった。 のぼうの城は歴史の説明が多くて楽しめず断念したのだけど、この本は説明も少なくて読みやすい。 そして出てくる人物の好ましい人柄を表すのがうまい。すぐに好きになっちゃった、半右衛門。 小太郎が主人公かと思いきや、主人公は剛腕武士の半右衛門。 豪快で気持ちのいい男。 もう少し小太郎の事も知りたかったけど、次々とやってくる展開に飽きず夢中で読めた。 これは他の作品も挑戦しようかな。
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兄の推薦で手に取る。 戦国時代のスナイパーの少年。時代設定も登場人物たちも面白くて興味深いが、戦ものらしい『死』や『血』の雰囲気が濃く、読後感はあまりスッキリしない。 文章もスラスラ読み進められず、ト書きで何度も引っかかって読み返したので、私はこの作者とは相性よくないかも。 しか...
兄の推薦で手に取る。 戦国時代のスナイパーの少年。時代設定も登場人物たちも面白くて興味深いが、戦ものらしい『死』や『血』の雰囲気が濃く、読後感はあまりスッキリしない。 文章もスラスラ読み進められず、ト書きで何度も引っかかって読み返したので、私はこの作者とは相性よくないかも。 しかしストーリーや人物の魅力は良かった。この作品は映像向きだね。
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小太郎の左腕 著:和田 竜 小学館文庫 657 おもしろかった 剛勇無双の二人の侍大将 半右衛門と、喜兵衛の不思議な縁 半右衛門と、いとしの女、鈴をめぐって、城主の甥、図書との確執 そして、恐るべき鉄砲の使い手の少年、小太郎 常にまっとうな武士であろうとする、半右衛門の、籠...
小太郎の左腕 著:和田 竜 小学館文庫 657 おもしろかった 剛勇無双の二人の侍大将 半右衛門と、喜兵衛の不思議な縁 半右衛門と、いとしの女、鈴をめぐって、城主の甥、図書との確執 そして、恐るべき鉄砲の使い手の少年、小太郎 常にまっとうな武士であろうとする、半右衛門の、籠城で追い込まれる中で、勝利を得るために選択した苦悩 戦いの後、半右衛門は、それを振り払うために、大酒に溺れ、大丈夫がやせ細っていく 自らを律し、筋を正すために、半右衛門は、再び立ち上がる 目次 1 対決 2 疑惑 3 発光 4 殲滅 5 復讐 6 決断 7 銃声 ISBN:9784094086423 出版社:小学館 判型:文庫 ページ数:384ページ 定価:657円(本体) 2011年09月11日初版第1刷発行 2011年10月04日第2刷発行
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和田さんの本は色んなところで繋がっていて読んでて面白い。雑賀小太郎はあまり出てこなくて他の武将の話がメイン。天才が故に周りに振り回され大切な人が悉く消えた小太郎の未来に幸せな未来が訪れるといいなと最後に感じた。
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のぼう、忍び…と読み続け、こちらも大好きな作品です。 さらっと、でも熱く、読める和田竜さんの本は大好きです。
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むか〜し、村上海賊を読んだ時にうわ〜なんだこりゃ、おっもしろ〜!!ってなったんだけど、 本作はなんというか、キャラクターにいまいち惚れ込めず、物語の要素もあれやこれやたくさん散らばっていて、うううううん、って感じだった。 連載漫画だったら面白いんだけど、映画版で縮められちゃってち...
むか〜し、村上海賊を読んだ時にうわ〜なんだこりゃ、おっもしろ〜!!ってなったんだけど、 本作はなんというか、キャラクターにいまいち惚れ込めず、物語の要素もあれやこれやたくさん散らばっていて、うううううん、って感じだった。 連載漫画だったら面白いんだけど、映画版で縮められちゃってちょっと口惜しい、みたいな感覚。
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雜賀衆という戦国時代最強の鉄砲集団だから、やっぱり天才が生まれることはあり得るはず。でも、それが、気が優しくて、争いを好まないのは、可哀想だな。
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前作の「のぼうの城」に比べるとイマイチ しかしながら、作者が愛する戦国武者の男気には共感 いまどきの政治家にこんなサッパリ感はない 「名こそ惜しめ」日本国総理大臣!
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銃の天才、清らかで無邪気な小太郎が、戦に巻き込まれていく。和田竜さんの本は、どれも史実に基づき綿密に積み上げられていてリアル。小太郎も、本当に存在していたんじゃないかと思ってしまう。可哀想な小太郎。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
戦国時代の初期頃、まだ織田信長などが火縄銃の戦術を前面に戦い始める前の頃。そこに生きていた小太郎という天才的な火縄銃の使い手がいた。ただ、祖父はその技術を決して表に出させず、ある意味惚けた馬鹿な子どものように育てていた。火縄銃を使わなければ心優しい純粋な少年であるその生き方を祖父は小太郎に息させたいと育てていたのだ。そのため小太郎は左利きで特殊な左利き用の火縄銃でなければその実力を出すことが出来ないように祖父はその本当の腕を出せないように育てていた。 戦国の中この少年の腕を見抜いた武将半右衛門は城下の火縄銃大会に参加させることを少年と約束し、その大会でその腕を認めさせる。そして、戦が始まり半右衛門の陣営は城に籠城する作戦を立てるが壊滅的な状況になり、小太郎を騙して連れ帰り、戦でその火縄銃の腕を発揮させ戦に勝つことを城主から命令され半右衛門は城を抜け出し小太郎の祖父を殺し、祖父を殺したのは相手陣営の武将たちだと嘘をつき相手方の武将をことごとく火縄銃で撃ち殺し、半右衛門の陣営に勝利をもたらす。 半右衛門はそもそも嘘をつくことがなくそういう教育を受けて育ってきた武将で、その嘘をついて小太郎を利用したことで自分を責めふぬけの武将へと様変わりしてしまう。 小太郎を騙したことを苦にして豪快な武将としての資質も失い小太郎の運命が狂い始めた時もそれを守ることが出来なくなる。小太郎はその火縄銃の腕を恐れられ味方の側からも恐れられ殺しておくことが最善の策だととらわれの身となる。この事により半右衛門は小太郎を守ることを元の武将としての資質を取り戻し、小太郎に嘘をついて相手方を殺させたことや自分が祖父を殺害したことも小太郎に伝え自分の味方の陣営ではなく相手方の信じられる武将に小太郎を差し出し預ける。 小太郎のこの左利きの火縄銃の技術がなければきっとこんな殺戮をする事も無かったし、純粋なままの少年として育ったはずだが、戦国の戦の中に組み込まれたらそれは恐ろしい火縄銃の使い手となってしまう。それは本来の少年が望んだ生き方では無いと言うことを半右衛門も分かっておりその人生を狂わせたことを悔いていた。そしてまたそれぞれの兵を率いて戦が始まる。 全てを話し小太郎の怒りを自分に向けた半右衛門はその戦で小太郎の怒りを自分に受けようとして相手方の武将に託し、その後は元の暮らしに戻れるようにと小太郎を預ける時に頼んでいた。それが分かる武将でもあった。 最後の戦いが始まり半右衛門は小太郎に向かって馬を走らせる。
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