夜の光 の商品レビュー
高校生の男女4人。それぞれ家庭に事情があり、同級生らとの間にそうとは気づかれないように壁をつくって生きている。そんな4人が、人間関係に煩わされずに済みそうだと入部したのが天文部。自分たちをスパイになぞらえ、呼び合うコードネームはジョー(♀)、ゲージ(♂)、ギィ(♀)、ブッチ(♂)...
高校生の男女4人。それぞれ家庭に事情があり、同級生らとの間にそうとは気づかれないように壁をつくって生きている。そんな4人が、人間関係に煩わされずに済みそうだと入部したのが天文部。自分たちをスパイになぞらえ、呼び合うコードネームはジョー(♀)、ゲージ(♂)、ギィ(♀)、ブッチ(♂)。 著者お得意、日常のなかの謎解きを含む青春ものですが、本作での謎解きはわりにどうでもいいこと。それよりも謎に直面したときの4人の言動に心を打たれます。 男子2人の喋り方が独特なので、これを受け付けられないという人にはたぶん厳しい。だけど、この話には乗らなきゃ損。自分も仲間のひとりになった気持ちで臨むべし。時に「くだらなさ」は地球を救うのですから。当たり前をスペシャルと思える人間でありつづけたい。
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名前は知っているし、何冊か積んだままになっているものの初読みの作家さん。 抜群に良かった。 天文部に所属している4人の高校生。 活動自体は緩いものの、その4人たちはかなり優秀な戦闘員。 戦っているものはそれぞれ違うものの、みんな自分としっかり向き合えていて非常にクール。 読み進...
名前は知っているし、何冊か積んだままになっているものの初読みの作家さん。 抜群に良かった。 天文部に所属している4人の高校生。 活動自体は緩いものの、その4人たちはかなり優秀な戦闘員。 戦っているものはそれぞれ違うものの、みんな自分としっかり向き合えていて非常にクール。 読み進めれば進めるほど4人のことが好きになっていく。 学園青春ものは、勘違い系、又は甘ったるくて緩いと言うイメージがあり、どうも苦手だったのだけれど この一冊で私の中のイヤな学園もののイメージを払拭できそう。 4人に幸あれ!
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特に理由も無く買った本だけど、予想外にクリティカルヒット。 もう二度と帰らない青春時代への憧憬をズキズキ刺激される、心地良い青春小説でした。 ゲージに対するジョーの毎度の返答が癖になりそう。 キャラが立ってるから、なんとなくアニメ化に向いてる気がする。 まあもちろんしなくていい...
特に理由も無く買った本だけど、予想外にクリティカルヒット。 もう二度と帰らない青春時代への憧憬をズキズキ刺激される、心地良い青春小説でした。 ゲージに対するジョーの毎度の返答が癖になりそう。 キャラが立ってるから、なんとなくアニメ化に向いてる気がする。 まあもちろんしなくていいですが。
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和菓子のアンちゃんと同じ作家さんの作品。 アンちゃんの本とは印象が全然違ったけど精一杯自分のために生きていこうとする登場人物たちが健気で応援したくなった。
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青春と呼べる時間は短い。 そして、その真っ只中にいるときには今がどんなに大切なときなのか、わからないままに過ぎていく。 過ぎてみて初めて「あぁ、もしも青春と呼べるときがあるなら、あのときがそうだったんだ!」と気づくのだ。 きっと自分にも何か出来ることがあるはずだと信じていたころ。...
青春と呼べる時間は短い。 そして、その真っ只中にいるときには今がどんなに大切なときなのか、わからないままに過ぎていく。 過ぎてみて初めて「あぁ、もしも青春と呼べるときがあるなら、あのときがそうだったんだ!」と気づくのだ。 きっと自分にも何か出来ることがあるはずだと信じていたころ。 他の人にはない何かを持っているはずだと思い込みたかったころ。 平凡な生き方なんてしたくない、そんなふうに感じながら過ごしていたころ。 でも、特別じゃないことを本当は自分でわかっていたから「特別」にこだわった。 誰にも真似できない何かが欲しかった。 答えはごくシンプルに物語の中にあった。 「誰かを特別にするのは、その人を特別だと思う人の存在。」 ならばきっとこんな私も、誰かにとって「特別」な存在なのだろう。 そして、私にも「特別」な人たちがいる。 見上げた瞳に映る夜空は、きっと特別な人につながっている。 それだけで、ほんの少し孤独ではなくなる。 いつも隣にいるわけではないけれど、夜空を見上げれば必ずその存在を感じることができる。 クールなようでとても熱い物語。 何よりも読み終わってからも残る温かな余韻が心地いい。 ふと夜空を見上げたくなる。 そんな物語だった。
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「昼は他人で夜は仲間」かっこつける年頃で、寂しがり屋で、無敵で最強。それが高校生なのかもしれない。制服という鎧を身にまとった彼らはスパイというよりソルジャー。様々な家庭環境でそれぞれの腹のなかでは消化不良の思いが発酵中。星を見る。という名目で集まり、一つの鍋をつつき、一杯のコーヒ...
「昼は他人で夜は仲間」かっこつける年頃で、寂しがり屋で、無敵で最強。それが高校生なのかもしれない。制服という鎧を身にまとった彼らはスパイというよりソルジャー。様々な家庭環境でそれぞれの腹のなかでは消化不良の思いが発酵中。星を見る。という名目で集まり、一つの鍋をつつき、一杯のコーヒーを飲む。そんな彼らの日常には、大なり小なり事件が潜んでいる。それとともに明かされる四人の事情。親の理解、育ちのよさ、アル中の親父、家業。腹を割って話すわけでもなく、ただ淡々と空を眺め、コーヒーを飲む。そんな友情も悪はない。
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ものすごく、、、有閑倶楽部を思い出す。今回の登場人物の名前のテーマは色。心の内側をスパイという仮の姿に投影するコンセプトは面白かった。だけども登場人物の言い回しのしつこさに結局今回もトーンダウン。巻末の話も特に魅力的ではなかった。坂木さんの本はほとんど見ているけど、キャラクターの...
ものすごく、、、有閑倶楽部を思い出す。今回の登場人物の名前のテーマは色。心の内側をスパイという仮の姿に投影するコンセプトは面白かった。だけども登場人物の言い回しのしつこさに結局今回もトーンダウン。巻末の話も特に魅力的ではなかった。坂木さんの本はほとんど見ているけど、キャラクターの濃さが個人的に苦手なのが多い。好きな人ははまるんだろうな。 ■ホテルジューシー:養蜂家山本さん
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高校3年生、現実を生き抜くためのスパイ4人の話。ゆるい天文学部、4人ばらばらだけど静かに強く繋がる絆。青春小説として素敵。
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それぞれ悩みを抱える高校生4人が天文部を隠れ蓑にして、進む道をひた隠して生きている話。 年ばかり気にする周りに嫌気がさして独り立ちするブッチ、金のことばかり考え、酒ばかり飲み、ときに暴力までふるう父親とそれを見て見ぬふりの母親に嫌気がさして出て行く準備をしているギィ、女か男かで人...
それぞれ悩みを抱える高校生4人が天文部を隠れ蓑にして、進む道をひた隠して生きている話。 年ばかり気にする周りに嫌気がさして独り立ちするブッチ、金のことばかり考え、酒ばかり飲み、ときに暴力までふるう父親とそれを見て見ぬふりの母親に嫌気がさして出て行く準備をしているギィ、女か男かで人生のレールが決まっている家族の考え方に嫌気がさしているジョー、 とゲージ。みんな行動力あって尊敬します。私はずるずると流されるタイプなのでこういう生き方ぎ出来たらどんなにかいいかと思います。
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学校は戦場で、私たちはスパイだ。 ブッチ、ジョー、ゲージ、ギィの四人が繰り広げる『スパイ』小説。 親とギスギスしたとき、ちょっと学校に行きたくないなーというときにおすすめ。 夜にコーヒーを飲みながらゆっくり読んでも、昼に勉強しないでこっそり読むにもぴったりです。
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