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謝罪代行社 の商品レビュー

3.3

20件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    2

  3. 3つ

    8

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

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2019/08/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

新聞社のリストラにあったクリスは、弟のヴォルフ、親友の女性タマラ、ブラウケと謝罪代行社を始める 謎の人物の依頼から、猟奇殺人事件巻き込まれる。 初めてのドイツミステリー。

Posted byブクログ

2014/08/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

会社をクビになったとき、その上司の態度に怒りを感じていた。 どうしてもっと去らねばならない社員の心情を思いやって、心からの謝罪とともに送り出せないんだろう。 そうすれば追い出されるほうだって多少は救われた気持ちになるのに。 そんな思いを持って公園を歩いていた彼は、たまたまそこで痴話喧嘩の末に泣いていた女性に対して輝かしいまでの同情を示し、彼女の心の痛手を和らげることに成功する。 そして気付く。 自分には相手の哀しみや怒りを理解して、それを包み込み癒す才能があるということに。 そして彼は弟と、友人とともに謝罪代行社を立ち上げる。 それが厄災を引き寄せるとも知らずに。 会社を立ち上げるこの気付きのシーンは良かった。 この後彼らは惨殺死体への謝罪という奇妙で犯罪的な仕事を請け負わされ、負のループにはまってしまうのだけど、犯人の動機が、幼い頃の虐待に対する復讐+…あれ?謝罪代行社なんていう不埒な会社がある。愚かな輩め!という、なんていうかちょっと寄り道して代行社も巻き込んじゃったみたいな感じが中途半端で理不尽。 復讐は復讐、代行社は代行社の話で別々にして欲しかった。 しかも、復讐される相手のゴッドファーザーというこれまた理不尽に存在感のあるチョイ役もいたりして、これはもう要素の積載超過。整理!整理!

Posted byブクログ

2014/02/04

借。ドイツ推理作家協会賞受賞作。構成が変わっていてちょっと読みにくいけど、慣れてくる後半にかけては徐々に面白くなってきたかなという感じ。ただ、個人的にトリッキーなものより描写とか感情が生々しいのが好きなので、私の好みとは合わなかった。好き嫌いはわかれるかも。ただ湖の情景描写は大変...

借。ドイツ推理作家協会賞受賞作。構成が変わっていてちょっと読みにくいけど、慣れてくる後半にかけては徐々に面白くなってきたかなという感じ。ただ、個人的にトリッキーなものより描写とか感情が生々しいのが好きなので、私の好みとは合わなかった。好き嫌いはわかれるかも。ただ湖の情景描写は大変好き。

Posted byブクログ

2013/12/03

主語になっている「わたし」「お前」というのが誰なのか、最後まで読み進めないとわからない作りになっているうえに、翻訳の不自然さが相まってかなり読みづらかったが、読み進めるうちにそれにも慣れてくるとスピーディな展開に追いつける。ストーリーそのものはなかなか面白かった。   この物語の...

主語になっている「わたし」「お前」というのが誰なのか、最後まで読み進めないとわからない作りになっているうえに、翻訳の不自然さが相まってかなり読みづらかったが、読み進めるうちにそれにも慣れてくるとスピーディな展開に追いつける。ストーリーそのものはなかなか面白かった。   この物語の大きなテーマとして、キリスト教的な"罪と罰"にあるようだが、無宗教のなかで育ったので「許しを与えることは神のみに許された行為」みたいな、その感覚がよくわからなかったため、オチは理解できなかった。

Posted byブクログ

2012/02/09

翻訳者の後書きによると、本書の原著は2010年にドイツ推理作家協会賞(グラウザー賞)と言う権威ある賞を受賞したとの事。 寡聞にしてこのグラウザー賞についてこれまで全く知らなかったのですが、受賞作は素晴らしい小説揃いなのか、本書も一度読み始めるとグイグイと作品世界に引きこまれ、一気...

翻訳者の後書きによると、本書の原著は2010年にドイツ推理作家協会賞(グラウザー賞)と言う権威ある賞を受賞したとの事。 寡聞にしてこのグラウザー賞についてこれまで全く知らなかったのですが、受賞作は素晴らしい小説揃いなのか、本書も一度読み始めるとグイグイと作品世界に引きこまれ、一気に読破してしまいそうになる魅力を持っています。 では、早速ですが、あらすじの方を簡単にご紹介します。 新聞社をリストラされたばかりのクリスが、学生時代の友人2人(両方女性)と弟の4人であるビジネスを始める。 そのビジネスとは、謝罪を代行すること。 具体的に言えば、例えば、愛人兼部下を解雇した上司が彼女に対して謝罪することを代行したり、不当解雇された従業員が会社を訴えることが無いように会社に代わって謝罪したり・・・と言った事を始めた。 このビジネスは意外なほど大ヒットし、ビジネス開始の半年後にはベルリン近郊にある湖のほとりに屋敷を購入し、そこを住所兼仕事場に出来る程の利益をあげた。 順風満帆な彼らだったが、ある依頼を引き受けた事により、事態は急展開をとげる。 その依頼先に出向いたクリスの弟・ヴォルフは、女性の死体が壁に釘で打ち付けられているのを発見した・・・・ 4人の家族の情報を握っている事をちらつかせ、死体への謝罪とその始末を強要する犯人。 事態への対処方法で混乱する4人。 そして、仲間割れ・・・・ 犯人の正体は? 動機は? 錯綜する状況。 様々な思惑を持った人々がそれぞれに動きを見せる中、犯人から第2の"謝罪代行"依頼が入る。 仲間をうしない、追い詰められた代行社のメンバー達は・・・・ 本書の文体は独特なものです。 4人の動きを追うだけでなく、過去と現在が入り乱れ、その上、”おまえ”と言う2人称と”わたし”と言う1人称を使って正体不明の人物の動きまでも描き出しています。 しかし、だからと言って、奇をてらったと言う感じは一切なく、それどころか(上記しましたが)逆に作品世界へグイグイと引きこまれて行きます。 凡庸な推理小説とは違い、真相が明らかにされても価値を失わない推理小説。 本書は正にこの様な推理小説でした。

Posted byブクログ

2012/01/29
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依頼人に代わって謝罪する仕事を始めた4人が殺人事件に巻き込まれる・・・ 三人称視点で描かれる謝罪代行社の4人の話を中心に、一人称視点の「わたし」のエピソードと二人称視点の「おまえ」のエピソードが挿入され、さらに中盤以降は「現場にいなかった男」のエピソードも追加される。 加えて「あいだで起きたこと」「以後におきたこと」「以前に起きたこと」と、各エピソードの時間軸が異なるなど、入り口は申し分なし。 最後まで「わたし」については気づけず、最後のどんでん返しも悪くない。 ただ入り口から最後の結末までに至る過程で、「謝罪代行社である意味」「死体に謝罪させる意味」「事件の発端」等々、満足できない事も多々。。。 どっぷりハマる程ではないにしても、決して悪くはなかったので、もう少しタイトルとなっている「謝罪代行社」として、作品全体としても、事件内でも意味を訴えかけて欲しかった。 そこが残念。

Posted byブクログ

2012/01/03

どきどきした。内容は思いの外、残酷な話。わたし、お前とは誰なのかなかなかわからなかった。特にわたしが意外でした。面白い作品。

Posted byブクログ

2012/01/03
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このミスの紹介文で面白そうだったので、読んでみたんですが、ミステリーとしはちょっと残念でした。 いろいろ展開があるのかと思ったら、正直あらすじ以上の事は無く、結局何が焦点だったんでしょう。 これ文庫本でも出てたんですね。後で気が付いて、しまったと思ったんですが、値段は変わらないんですね。 ポケミスを初めて読んだんですが、なぜか学校の図書室の本を思い出して、懐かしい気がしました。

Posted byブクログ

2011/12/18
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他人に代わって謝罪する会社を起こす4人組、突飛な設定な割に会社自体のエピソードがほとんどなく、終盤にさしかかるまでもっとこの設定を活かすようなエピソードは入れられなかったのかとずっと思っていた。 でもまあ犯人の動機がそういうことならしょうがない、というかここは著者のメッセージでもあるようにも感じた。 結局全体を見渡すと、思いあがった4人組が狂人に難癖つけられて、あげくの果てに第3者の逆恨みまで引き受けさせられて消化不良の解決を迎えるという、何とも踏んだり蹴ったりなだけの物語。 「おまえ」とか「現場にいなかった男」とか思わせぶりな幕間があり、後半で視界が開けることを期待するのだが、これがまた残念。ミステリ性は非常に乏しい。 ■このミス2012海外17位

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2011/12/16

まず「SORRY」という原題を「謝罪代行社」と訳出したセンスが光る。タイトルだけで読んでみたいという向きが少なからずいるだろう。斯く言う私もその1人である。しかしですね、「謝罪代行社」という標題はそれ自体はいいいのだけれど、「名が体を表わしていない」のである。そういうわけで、読後...

まず「SORRY」という原題を「謝罪代行社」と訳出したセンスが光る。タイトルだけで読んでみたいという向きが少なからずいるだろう。斯く言う私もその1人である。しかしですね、「謝罪代行社」という標題はそれ自体はいいいのだけれど、「名が体を表わしていない」のである。そういうわけで、読後に「なんじゃ、こりゃ」と思ってしまう向きも少なからずいるだろう。斯く言う私もその1人である。でも、これ「このミス」あたりではトップテンに入ってくるんだろうなあ。うーん、微妙なところだ。

Posted byブクログ