ソーラー の商品レビュー
環境問題を扱った実にユーモラスな小説だ絶賛する書評が多かったけれど、抱腹絶倒とはいかなかった。 マキューアンだからと期待が大きすぎたかな。
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週刊ブックレビューで紹介されていたので。 この著者の作品は初めて読んだ。北極(南極だっけ?)とポテトチップのエピソードには大爆笑! あまり翻訳物を読まないからわかりませんが、読みづらい(意味が理解しづらい)ところも多いように感じます。あと4分の1だ。
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豊崎社長レビューを聞いて購読。 これでもかというほど細かいディテール描写が海外の小説だなぁと言う感じで読みごたえは充分。ただちびデブハゲ教授もそれなりにまっとうな人で期待していたほどユーモアが少ない印象でした…。 テーマ的にも優等生ではあるけれど、唯一無二な魅力のある本ではないか...
豊崎社長レビューを聞いて購読。 これでもかというほど細かいディテール描写が海外の小説だなぁと言う感じで読みごたえは充分。ただちびデブハゲ教授もそれなりにまっとうな人で期待していたほどユーモアが少ない印象でした…。 テーマ的にも優等生ではあるけれど、唯一無二な魅力のある本ではないかなと言うのが個人的な感想です。
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とても理屈っぽく、人の業績まで自分のものにしてしまうほど狡猾な人柄、しかもデブでハゲで大して器量もない。でもそんな人が何故かモテるというのは身の回りにも実際存在するような気がする。 主人公のビアードもそういった類の人間で、何かが起こるたびに理屈をこねたり(その実感情に任せてそうしていたりする)、取り繕ったりする。 環境問題に関しても、実際に何かしらの信条を持っている訳ではなく、ある意味金づるとしてそれを扱っている。 端から見ればとてもセコいんだが、何故か憎めない。 きっと我々にも思い当たる節があるからだなと思う。そういった事実を物語の中で突きつけられていく中で、何故かビアードに対するセコい印象も幾らか薄れているように感じる。 加えて、ビアードにあれこれと考えさせる他の登場人物も、それぞれに灰汁が強く、一筋縄ではいかないキャラクターを持っている。 強かな女性達や細かい官僚、言動と行動が一致しないアクティビストや豪快ながらスマートなエージェントといった主な登場人物も、我々が住む世界にとって非常に身近というか、いかにもいそうだ。 そういった人々と上手くやろうと様々に思考したり日和見してみたりするが、それが破綻に向かっていく。 物語の情景はとてもリアルで、最終的にはこれからのドタバタを感じさせて物語の終焉を迎えるが、自分たちも大なり小なりそういった危うさを抱えながら生活しているんだなと実感させられる。 そんな中で登場する娘の存在は、ドロドロした人間関係にある種の純粋さをもたらしているように感じた。散々そこから逃れてきた主人公も、最終的に娘の愛らしさを感じたのは、そういった無垢な部分なんじゃないかと感じる。
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マイケル・ビアードは、狡猾で好色なノーベル賞受賞科学者。受賞後は新しい研究に取り組むでもなく、研究所の名誉職を務めたり、金の集まりそうな催しで講演をしたりの日々。五番目の妻に別れを告げられた後は、同僚の発明した新しい太陽光発電のアイディアを横取りしてひと儲を狙っている。そんな彼を...
マイケル・ビアードは、狡猾で好色なノーベル賞受賞科学者。受賞後は新しい研究に取り組むでもなく、研究所の名誉職を務めたり、金の集まりそうな催しで講演をしたりの日々。五番目の妻に別れを告げられた後は、同僚の発明した新しい太陽光発電のアイディアを横取りしてひと儲を狙っている。そんな彼を取り巻く、優しくも打算的な女たち。残酷で移り気なマスメディア。欺瞞に満ちた科学界とエネルギー業界
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ブラックユーモアあふれるコメディ小説。 ポテトチップスのくだりなど失笑してしまうシーンがいくつかあるけれど(むしろ、青年の懐がすごく広いようにも感じる。日本じゃありえなさそう)ラストが苦い苦すぎる! のらりくらりと過去の栄誉に寄りかかって生きてきた科学者の辿りついたところは愛だっ...
ブラックユーモアあふれるコメディ小説。 ポテトチップスのくだりなど失笑してしまうシーンがいくつかあるけれど(むしろ、青年の懐がすごく広いようにも感じる。日本じゃありえなさそう)ラストが苦い苦すぎる! のらりくらりと過去の栄誉に寄りかかって生きてきた科学者の辿りついたところは愛だったとすれば、結構な皮肉ではないかと・・
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とても時間がかかってしまった。自分がルール、とばかりに我が道を突き進む、こんな自己チューなおじさんがもてるのか不思議だ。あっけないラストでしっぺ返しが用意されているものの…。 訳者のあとがきに本書の全てが見事に集約されていて読了する必要はなかったのでは?と思ったほど。タイムリーな...
とても時間がかかってしまった。自分がルール、とばかりに我が道を突き進む、こんな自己チューなおじさんがもてるのか不思議だ。あっけないラストでしっぺ返しが用意されているものの…。 訳者のあとがきに本書の全てが見事に集約されていて読了する必要はなかったのでは?と思ったほど。タイムリーなエネルギー問題については考えさせられる。誰の手柄だとかどこの企業が関わるのかとか言っている場合ではない、本当に。
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う~~ん。マキューアンの新作で、すごく楽しみにしてたんだけど…。最初の方はユーモア小説仕立てだと思うのだが、まずそこで全然笑えない。気分が乗らないまま読み終えてしまった。そのうちあらためて読み直そう。
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学界の住人の日常という個人的にはなじみのない世界が新鮮だったこと、声に出して笑ってしまうジョークの数々のおかげで星印2つを免れたが、短編を集めたようなまとまりのなさはEnduring Loveにも共通した落ち度だと思う。ダメ男が主人公の小説はダメぶりに読者が同情できない場合、ダ...
学界の住人の日常という個人的にはなじみのない世界が新鮮だったこと、声に出して笑ってしまうジョークの数々のおかげで星印2つを免れたが、短編を集めたようなまとまりのなさはEnduring Loveにも共通した落ち度だと思う。ダメ男が主人公の小説はダメぶりに読者が同情できない場合、ダメさにユニークな救済がない場合、物語に入り込むことも、物語にひっぱられるという読書の愉しみをもつことも読者としては難しいと感じた。マイケル・ビアードの表面的な女好きとは裏腹な、不感症ともいえる人間嫌いがコメディ的要素としっくりこないのもまとまりのなさに寄与しているのかもしれない。コメディ的要素が運動音痴の知的オタクVS肉体派とかイギリス人がアメリカ人の表現の単純明快さに心ひかれてしまうなど類型的なのもカンベンしてほしかった。いいアイデアがたくさんつまった小説だが各所がプロットや人物の説明になってしまっていて不器用さが目立つ。その最たるものは結末に至るまでの伏線の張り方があまりにもしつこいため、終わりから30ページ前で結末が予期できてしまったことだろう。 薦められない本ではない。軽いエンターテイメントをという人になら躊躇なく薦めるし、映画化してもいいのではと思う。映画化した時にどこをどう端折るかが簡単に思いついてしまうのが悲しいところだが。
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なんか笑えない。 べたなギャグが繰り広げられる。 チャップリンの映画のように。 でも、私チャップリンの映画で笑えない人だったと、読んでて思い出した。 多分好きな人は、高得点なんだろうと思う。 大好きな作者なんだが。
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