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史記 武帝紀(五) の商品レビュー

3.9

12件のお客様レビュー

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2013/09/14

漢軍の弱体化は進む。 衛青が有望視していた李陵は、帝の無謀な命令に従い善戦虚しく匈奴に捉えられてしまう。蛮族と言われていた匈奴だが、李陵は彼らの純真さや率直さにひかれていく。

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2012/10/29

衛青亡き後、視点が定まらなかった前巻に比べて、この巻は李陵、蘇武そして司馬遷という3人のキャラが見事に立ってきた。 でも、そのうちの2人は匈奴に・・・。帝にも少しずつ衰えが見えてきた。 あと2巻でどうなる?

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2012/08/25

李陵のエピソード、司馬遷のエピソード、それぞれ、この巻で出るだろうなと思っていた通りに物語られました。 ですが、李陵の「戦後」(?)は完全に記憶になかったので、その部分は興味深く読むことができました。(次巻を読み終えたら、李陵のことを調べてみます。) 騎馬戦の描写は相変わらずと...

李陵のエピソード、司馬遷のエピソード、それぞれ、この巻で出るだろうなと思っていた通りに物語られました。 ですが、李陵の「戦後」(?)は完全に記憶になかったので、その部分は興味深く読むことができました。(次巻を読み終えたら、李陵のことを調べてみます。) 騎馬戦の描写は相変わらずとても上手で臨場感がありますが、 最近、ちょ~っと、どれ読んでも同じかな、とか、少し思ってしまいました。 「三国志」「楊家将」「水滸伝」「楊令伝」、「史記」どれも好きですので、できれば、時代ごとの戦法の違いなどを書き分けてくれたのなら、より楽しめたのに、とか欲張りな感想をもってしまいました。(今のままでも十分面白いのですが・・・) 3人は次巻で更にどうなってしまうのか、また興味がわきたてられました。 当然ながら次巻に期待です。 (特に司馬遷には、もう一皮、変わってほしいです)

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2012/07/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

衛青、霍 去病の生き様。この一点。 ただ、その後の歴史(隆徹)は二人の実績や生涯を無駄にしたといっても過言ではない気がする。読めない。。。

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2012/03/29

絶対的権力を持った武帝の晩年の退廃をベースにしつつも新しい若者たちが苦しみながら、のたうちわまりながらも人間として輝き始める。 降将となり武帝により家族が皆殺しにされた李稜が匈奴の将軍となる。極寒の地でただ一人冬をサバイバルする蘇武。男性器を切り取られる腐刑を受けた司馬遷が淡々...

絶対的権力を持った武帝の晩年の退廃をベースにしつつも新しい若者たちが苦しみながら、のたうちわまりながらも人間として輝き始める。 降将となり武帝により家族が皆殺しにされた李稜が匈奴の将軍となる。極寒の地でただ一人冬をサバイバルする蘇武。男性器を切り取られる腐刑を受けた司馬遷が淡々と歴史を書き綴る。 やはり地獄を見ないと男になれないのかもな。

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2011/12/24

屈服しないかぎり、人のいる場所へ戻れる希望はない。そして、屈服する気など微塵もないのだ。 この地で、果てる。たとえ冬を何度越したとしても、果てる場所はここしかないだろう。考えれば、無念である。使節としての役目を全うできなかったというだけでなく、人知れず果ててしまうのが、無念である...

屈服しないかぎり、人のいる場所へ戻れる希望はない。そして、屈服する気など微塵もないのだ。 この地で、果てる。たとえ冬を何度越したとしても、果てる場所はここしかないだろう。考えれば、無念である。使節としての役目を全うできなかったというだけでなく、人知れず果ててしまうのが、無念である。 死を、考えてみたことはあった。少年のころから、自分が死ぬことを想像したことはあるのだ。しかしそれは、考えるだけで、実は遠い出来事にすぎなかった。 いま死は、考えるより、ただ寄り添っている影のようなものだった。 「誰だって、いつかは死ぬ。帝であろうが、単干であろうが、死ぬ時は死ぬ」 ならば、いまの幸福感を、率直に喜んでもいいのではないのか。俘虜としてここにいるが、屈服せず、ひとりで生き抜いている。 想いというのは、華やかな行動にだけ宿るものではない。また行動の種類によってあるなしが決まるものでもない。きっとそれを持つことによって、苦しむこと、辛いことにぶつかるのであろう。 ただ、それをなくして生きている意味はあるのか、考えていきたい。

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2011/10/09

水滸伝で有名な北方謙三さんが書いた武帝の本。武帝に限らず、匈奴との戦いで活躍した衛青や霍去平、単干、司馬遷なども描かれている。個人的にはやたらと登場人物が多い水滸伝よりは、登場人物を絞り、彼らの生き方や葛藤を丁寧に描写しているこちらの方が好みである。本書は5巻目であり、内容は衛青...

水滸伝で有名な北方謙三さんが書いた武帝の本。武帝に限らず、匈奴との戦いで活躍した衛青や霍去平、単干、司馬遷なども描かれている。個人的にはやたらと登場人物が多い水滸伝よりは、登場人物を絞り、彼らの生き方や葛藤を丁寧に描写しているこちらの方が好みである。本書は5巻目であり、内容は衛青や霍去平の死後、弱体化していく漢に焦点を当てている。個人的には匈奴のリーダーである単干後継者争いと武帝の微妙な心情変化が興味深かった。次巻からは本格的に司馬遷が史記を書いた背景などについて北方謙三さんなりの分析があると思うので、次巻を期待したい。

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2011/10/01

武帝の治世も晩年となり、全体的な展開が大きく変わった気がしました。 衛青、霍去病の死により匈奴との戦いというテーマから、人物にスポットを当てた展開になってきてます。 その分、躍動感がなくなった感は否めませんが、李陵、蘇武、司馬遷の三人を軸にして、 晩年の武帝の治世を見ていくという...

武帝の治世も晩年となり、全体的な展開が大きく変わった気がしました。 衛青、霍去病の死により匈奴との戦いというテーマから、人物にスポットを当てた展開になってきてます。 その分、躍動感がなくなった感は否めませんが、李陵、蘇武、司馬遷の三人を軸にして、 晩年の武帝の治世を見ていくという展開も案外面白かったです。 前巻では少し物足りなさを感じていたのですが、また続きが楽しみになってきました。

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2011/09/20

今回も期待にたがわず面白かった。難を言えば、もう少し間隔が狭まらないと、たまにしか出てこない人物とか昔のエピソードとか忘れてしまうこと。 現実もそうだし現代もそうだが、しばしば人生において理不尽な目に会うことがあり、やりきれなくなるし、憤る。 それが、自分の過ちでは無く周囲の人...

今回も期待にたがわず面白かった。難を言えば、もう少し間隔が狭まらないと、たまにしか出てこない人物とか昔のエピソードとか忘れてしまうこと。 現実もそうだし現代もそうだが、しばしば人生において理不尽な目に会うことがあり、やりきれなくなるし、憤る。 それが、自分の過ちでは無く周囲の人間の様々な動きの中で科学反応的に生まれていくときは特に。 何を恨んでいいか分からないが、人が少しづつ愚かだとしか言いようが無い。 そんな、やるせなさを感じる本巻です。

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2011/09/13

蘇武の捕囚 李陵の敗北・投降 李広利の大敗~劉徹が即位してから40年以上が過ぎ衛青らの活躍で漠北へ打ち払った匈奴も交易で力を盛り返し単于庭を南に移した。帝の使節として派遣された蘇武は捉えられ,屈服しなかったため,北海の北の小屋に雄羊3頭と僅かな道具と共に放り出され,厳しい冬を乗り...

蘇武の捕囚 李陵の敗北・投降 李広利の大敗~劉徹が即位してから40年以上が過ぎ衛青らの活躍で漠北へ打ち払った匈奴も交易で力を盛り返し単于庭を南に移した。帝の使節として派遣された蘇武は捉えられ,屈服しなかったため,北海の北の小屋に雄羊3頭と僅かな道具と共に放り出され,厳しい冬を乗り切らなくてはならない。歩兵を率いていた歴戦の将軍・李広の孫である李陵は5千の歩兵を率いていたが,輜重を引けという帝から命令を歩兵だけの進軍に替えて許可された。相手は商売上手の戦下手である単于であり,十数日の激闘の果てに李陵は捕らえられ,匈奴に降る。帝が李陵の扱いを下問した廷臣の中で李陵を弁護したのは太史令の司馬遷だけであった。軍馬も与えられずという司馬遷の言葉を不快に感じた帝は腐刑を言い渡し,周囲は金で購うことを勧めるが,司馬遷は二月分の給金など出せないと拒み,受刑する。大きな犠牲を払って大宛から汗血馬を手に入れた李広利は大軍を率いて匈奴討伐に出向くが,大敗を喫する。後任の太史令に満足しない帝は,司馬遷を中書令に任じ,後宮へも伴うようになったが,宮廷での司馬遷は自分の意見を挟まず黙々と記録を採り続け,夜自宅で史書を著す日々を送っている。敗戦の将から匈奴の軍に李陵が加わっていると告げられた帝は李陵の族滅を命じた。一族が皆殺しになったことを知った李陵は,知己であった人物が単于となり匈奴の軍を率いて,漢軍との小競り合いに加わる~漢と書いておとこと読むもの同士の会話が臭くて困る。ハードボイルドばかりでなく半熟も食べたいよ

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